昨年の秋、庭の紫陽花は美しい「秋色紫陽花」へと変化し、そのシックな色合いを楽しみました。
通常、紫陽花の剪定は花が咲き終わった夏の終わり頃に行いますが、私はあえてそのままにし、秋冬の庭の景色として楽しんでいます。
3月、紫陽花の剪定開始
そして3月。今年も紫陽花の春剪定の時期がやってきました。
▲2025年3月 アンティークカラーの紫陽花
冬を越えた紫陽花は、アンティークな色合い(と、言うと聞こえが良い)に変色し、枯れた枝が目立つようになります。
昨年の花がそのまま残っている姿は、どこか寂しげではあるものの、これはこれで味わい深いもの(と、思うことにしている)。

2024年11月 秋色紫陽花
秋には赤みを帯びたシックな色合いを見せてくれた紫陽花も、冬を経て乾燥し、すっかりくすんだ色合いに変化しました。

冬を経た紫陽花はアンティークカラー
でも、そんな姿の紫陽花も、雪景色の中では意外と馴染んで美しく見えたりするのです。
とはいえ、春の訪れとともに新たな成長の準備をしなければなりません。
そこで、剪定バサミを手に取り、紫陽花の手入れをすることにしました。
紫陽花の春剪定|私のやり方
紫陽花の剪定にはいくつかの方法がありますが、基本的には「どこで切るか」で、その年の花の付き方が変わります。
私の剪定手順はこんな感じです。
1. 枯れた枝を根元からカット
完全に枯れてしまった枝は根元から切ります。

枯れた枝や混み合っている部分は株元からカット
2. 細い枝もカット
栄養が行き渡らない細い枝は、花付きが悪くなるためカット。
3. 全体的に透かすように剪定
風通しをよくするために、込み合っている部分をすっきりさせます。
4. 花芽の上からカット
花芽を確認しながら、適度な高さでカット。

3月 すでに花芽がふくらんできている
5. 高さを揃えてバランスよく
全体のシルエットを整えるように、高さをそろえながら仕上げます。
剪定は、やり方次第でその年の花の咲き方が変わるもの。
「今年はどんなふうに咲くかな?」と、毎年試しながら楽しんでいます。
▲紫陽花選定後 すっきり!
さらに、昨年とは違う剪定方法を試してみるのも面白いものです。
短めに切ればコンパクトな株に、大胆に切れば新しい枝の勢いが増すかもしれません。
要するに、自分の庭なんだから、好きに自由にやればよいってことです。
誰に怒られるわけでもないし、失敗したって「味わいがある」と思えばいいじゃないですか。
紫陽花の強さと春の期待
紫陽花はとても強い植物。
どんなに切っても、春になればしっかりと芽吹いてくれます。

株元からは若い芽も出てきていた
実際に、剪定した後の紫陽花を見ると、すでに小さな新芽が顔を出していました。
気温の上昇とともに、これから一斉に芽吹き、夏にはまた美しい花を咲かせてくれることでしょう。
剪定には「絶対こうしなければならない」というルールはありません。
気の向くままに剪定して、その結果を楽しむのもまた一興です。
庭仕事は、自分のペースで楽しめばいいもの。
剪定のたびに少しずつ経験を積んで、きれいな花が咲いた時には、その喜びもひとしおです。

昨年11月ポタジェガーデンの様子
昨年は秋色紫陽花として楽しみ、今年の春は剪定をして新たな成長を待つ。
紫陽花のある庭は、四季折々の変化を見せてくれます。
冬の雪景色に溶け込む秋色紫陽花も素敵だったけれど、春の新芽が出てくるとまた違ったワクワク感があります。
さて、今年の紫陽花はどんな花を咲かせてくれるのでしょう?
またその姿を、ゆっくりと楽しんでいこうと思います。

コメント