毎年必ず植えるマリーゴールド。
虫よけ効果もあって育てやすく、花も長く咲いてくれるので、わが家のポタジェガーデンには欠かせない存在です。
そのマリーゴールドを、私は5年前から自家採種して育てています。
毎年、花がらから種を採り、翌年にまたまいて育てる——。
そんなサイクルがすっかり我が家の定番となりました。
でも、この5年間、ずっと不思議に思っていたことがありました。
なぜか毎年「黄色しか咲かない」
自家採種1年目にまいた種から咲いた花は、すべて黄色。
翌年も、その次の年も…咲くのはやっぱり黄色ばかり。

毎年黄色の花ばかり
黄色とオレンジ色の花をからとった種なのに、なぜか黄色しか咲かないんです。
不思議に思いながらも、自分なりにこう推測していました。
F1種(交配種)の子どもだから、遺伝的に“黄色”が優性として出やすいんだろうな。
黄色とオレンジを隣同士に植えていたので、自然交配して黄色の形質が強く出たのかも。

だから、「うちのマリーゴールドは黄色専門」と、すっかり思い込んでいたんです。
ひとつだけ様子が違う花が!
今年も、昨年秋に採取した種140粒をまきました。
発芽したのは約半分の73個。
そのうち3個は途中で枯れてしまいましたが、70個が順調に育ち、次々に開花を始めました。
例年通り、咲いた花は黄色。
…と思っていたら、ひとつだけ、蕾の時点から様子が違う株がありました。
蕾の色がなんとなく濃い。
もしかして…これは赤?
ドキドキしながら見守っていたところ、ついにその花が開きました。
まさかの「赤いマリーゴールド」!
なんと、真っ赤なマリーゴールドが咲いたのです!

奇跡の赤いマリーゴールド
この5年間ずっと黄色しか咲かなかったので、もう本当にびっくり。
まさか、自家採種で赤い花が咲くなんて!
昨年育てた「ボナンザミックス」の記憶がよみがえる
昨年は、自家採種の種のほか、市販の「ボナンザミックス」という種をまきました。
黄色・オレンジ・赤が混ざっている品種で、確かに少しだけ赤い花も咲きました。
でも、赤の花は本当に少なく、花がらから種を採るときも花色を選ばずに採種していたので、赤い花の種が残っていた可能性はごくわずか。
それが今年、70個のうちのたった1つだけ赤い花として咲いたんです。

開花し始めたマリーゴールドははとんどが黄色の花
これはもう、奇跡の赤いマリーゴールドではないですか!
園芸のおもしろさは「想定外」にあり
赤いマリーゴールドは、他の苗たちとは別に、畑から少し離れた花壇に植え替える予定です。

きれいな赤色!
なんだか縁起がよさそうで、大切に育てたくなりました。
毎年同じように育てていても、自然はときどきサプライズをくれます。
自家採種は地味で手間もかかりますが、だからこそ、こんな“たった1輪”の喜びが大きいのかもしれません。
来年はこの赤い花の種も確実に採っておこう。
また咲いてくれるといいな。
そんな期待を胸に、今日も庭に出ています。
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