ある日、キッチンにドーンと横たわっていたのは、見たこともないような巨大なフキ。
それが、秋田ブキでした。
秋田に住んでいる私でも、実物を見るのは初めて。
まさか夫が知人からこんなものをいただいてくるなんて……。
驚きつつも、せっかくなので美味しくいただくことにしました。
秋田ブキってどんなもの?
秋田ブキは、本州北部から北海道にかけて分布する巨大な山菜。
茎は2メートル近くに伸び、葉は直径1メートル以上にもなることがあります。
観光ポスターでは、秋田美人が葉っぱを傘代わりにして笑っている写真が定番ですが……実際に雨よけにはなりません(笑)。
私の住む地域に自生しているのは、ごく普通サイズのフキばかり。
秋田ブキがどこに生えているのかもわからないので、当然、これまで調理したこともありません。

秋田ブキ
夫が持ち帰った秋田ブキは、長さ1メートル近く。
キッチンを横切るように置かれ、あまりの存在感に即座に切断してしまいました。
あとから「写真撮っておけばよかったなぁ」と後悔しきりです。

秋田ブキの太さ
いただいたものは“比較的”小さいほうだったようですが、穴の中に菜箸が2本余裕で入る太さ。
中に虫でも潜んでいないか心配になって、よーく見て、よーく洗いました。
秋田ブキの簡単下処理
扱うのは初めてでも、下処理の方法は通常のフキとほとんど変わりません。

フキの下処理
【板ずり】
1. 鍋に入るサイズにカット
2. まな板の上で塩をふり、ゴロゴロと板ずり
→この作業で表面の汚れとアクが取れ、茹でたあとの皮もむきやすくなります。

フキの下茹で
【下茹で】
塩がついたまま、熱湯で茹でます。
・普通のフキ:1~2分
・秋田ブキのように太いもの:5~6分が目安
私はこのあと煮物でじっくり煮込むので、下茹では軽めに済ませています。
【冷水にさらして皮むき】
茹で終わったら、水にさらし、皮むきをします。

秋田ブキ下茹で

フキの皮むき
【保存方法】
水を張ったタッパーに入れて冷蔵庫へ。
1日置くとさらにアクが抜け、味がまろやかになります。 毎日水を替えれば、4~5日ほど保存可能です。

秋田ブキ
1日置くとさらにアクが抜け、味がまろやかになります。 毎日水を替えれば、4~5日ほど保存可能です。
フキを料理してみた
その大きさから、最初は「穴に肉詰めしてみようかな?」とも思ったのですが、最終的にはいつもの煮物ときんぴらに。
だって、この食べ方が一番好きなんです。

フキと油揚げの煮物
シンプルな煮物は、フキの香りがひき立ちます。

フキと人参のきんぴら
細く切って、フキのきんぴら風。
これもおいしい。
*参考レシピ→☆

フキとさつま揚げの煮物
油揚げをさつま揚げに替えるだけで、グッとボリュームアップ。
これも大正解でした!
まとめ|秋田ブキ、また出会えたらうれしい!
初めて調理した秋田ブキ。
最初はその迫力に圧倒されましたが、下処理も調理も意外と普通のフキと同じで、何より美味しい!
香りとシャキシャキ感は、今の季節ならでは。
たっぷりあった秋田ブキも、煮物やきんぴらにしてあっという間に完食でした。
追記:裏庭のフキが大きくなっていた
実は我が家の裏庭にもフキが自生しています(たぶん普通のフキ)。
例年は指の太さくらいのものを収穫していたのですが、今年は放置していたら……

裏庭のフキ
なんと例年の2倍サイズに成長!
もしかして、毎年収穫するのが早すぎたのかも?

フキ下処理後
もちろん、今年も収穫してしっかりおいしくいただきました。
※この記事は2019年6月にアップしたものを加筆修正しました。
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