庭に自生するふきのとうを見つけると、いよいよ春が来たなぁという思いが高まります。
そして、ふきのとうで作る「ばっけ味噌」は、早春の味。
今年もしっかりアク抜きをして作ったばっけ味噌は、最高においしくできあがりました。
「ばっけ」とは
秋田では、ふきのとうのことを「ばっけ」と言います。
とは言うものの、もう若い人たちにはわからない方言かもしれませんね。
私自身も、「ばっけ」なんてふだん言いませんから、我が家の子どもたちも知らないと思います。
しかし、「ふきのとう味噌」と言うより「ばっけ味噌」と言ったほうが、おいしそうな響きに聞こえちゃうんですよね。
ふきのとうのアク抜き
「ふきのとうが顔を出した」とニュースで言っているのを聞き、どれどれ?と我が家の庭を探してみたら、すでにいくつものふきのとうが萌え出ていました。
今年は、早いですね。
3月に入ってからは、4月並みの気温が続いているのですからねー。
さっそく、いくつかのふきのとうを採ってきました。
ふきのとうは、外側の茶色くなった葉っぱや汚れを落とし、水に1時間ほどさらしておきます。
その後、縦半分に切ったふきのとうを、熱湯で1~2分茹でこぼします。
さらに水にさらします。
ここまでが、ふきのとうのアク抜きです。
ふきのとうには天然毒が含まれていますが、水に溶ける性質があるため、水にさらしたり茹でこぼしたりすることで、ふきのえぐみが和らぎ、おいしくいただくことができます。
実は、以前ふきのとうをアク抜きせずに、ばっけ味噌を作ったところ、苦み成分のピリピリ感が舌にずーっと残り、お世辞にもおいしいとは言えなかったんですよねぇ。
昆虫さえ食べないとされるふきの天然毒ですから、アク抜きは大事です。
ばっけ味噌の作り方
しっかりアク抜きしたふきのとうで、ばっけ味噌を作ります。
まずは、合わせみそを作っておきます。
▪味噌 大さじ2杯
▪砂糖 大さじ2杯
▪みりん 大さじ2杯
▪酒 大さじ2杯
水気をギューッとしぼって、刻んだふきのとうを、油で炒めます。
そこへ合わせみそを投入。
好みの固さになるまで、よく練っていきます。
あまり時間をかけすぎると、固くなっちゃいますから、お好みの固さで火を止めます。
煮沸消毒した瓶に入れて、完成ー!
手前味噌ですが、ほろ苦の甘いばっけ味噌は、本当においしい!
買えばひと瓶1,000円以上!?
だけど、決して節約のためにばっけ味噌を作っているわけではないのです。
春を見つける喜び、おいしく作るための探求心、食によって感じる季節感。
それが楽しくて、今年もばっけ味噌を作りました。
人生は、まだまだこれからだけど、過ぎてしまえばあっという間。
今しかできないことを楽しんでいきたいです。
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