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父の遺品整理 時間がかかっても自分でひとつひとつやっていく理由

父の遺品整理を始めました。

週に1度くらいの数時間ずつですが、気長にコツコツとやっています。

突然亡くなってしまった父のモノは莫大にあるのですが、大半を占めるのが書籍や資料などといった紙類。

自分ができることは可能な限り手をかけてやってきたいと思います。

 

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遺品整理の開始時期

父名義の通帳の相続手続きが一通り終わったので、今度は自宅にある父のモノを片付ける作業を始めました。

父が大切にしていた財産の大半は、書籍類。

若いころからコツコツと集めた文学集もあれば、書道や水彩画など興味を持ったことに関しての書籍。

さらに定年後は、神社仏閣などを訪ね歩いていたので、自分で調べたり集めたパンフレットが膨大にありました。

古文書を研究するサークルにも入っていたので、それらの資料も出てくる、出てくる。

父が亡くなってしばらくは、それらを見るたびに、父がどんなに一生懸命生きてきたのかが痛いほどわかり、涙が出て止まりませんでした。

父の遺したモノを見ることができないのですから、片付けるなんて絶対に無理!と思っていたのですが、不思議なものです。

四十九日が過ぎたころから、心にひとつの区切りがつき、今では父の遺品を微笑ましく眺めながら整理をすることができるようになりました。

遺品整理をいつ始めるか、いつまでに済ませるかは人それぞれ。

私の場合は、時間の経過とともに整理できる時がやってきたという感じでした。

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遺品整理の手始め

父が仕事場として使っていた縁側には、作業途中だったと思われる様々な紙類が山のように広がっていました。

これらを片付ける作業から始めました。

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習字道具や水彩絵の具、鉛筆削りなどは、私や姉が子どもの頃使っていたもの。
私の中学時代の地図帳も出てきました。

何十年以上も前の領収書の束。
観光地のパンフレットや資料も、段ボールの中にきれいにしまわれていたのですが、一度しまったまま二度とみることはなかったようで、何十年分の埃が蓄積されていました。
子どものころ戦争を経験したくましく育ってきた父は、モノを最後まで捨てることができなかったんですね。

資料などの紙類は、資源ごみとして出せば市が無料で回収してくれます。

父も、自分が集めたものが資源として利用されるならきっと喜ぶでしょう。

ひとつひとつ中身を確認しながら、紙類を分別する作業をしました。

 

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資源ごみとして出すには、紙紐で縛らなければならないという市の決まりがあるので、ひたすら作業に没頭。

 

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クリアファイルに入っていた紙をひとつひとつ全部出し、クリアポケットは私が活用することにしました。
父の書類関係の整理に使います。

 

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紙類の仕分けで何が大変かって、ホチキスやクリップでとまっているのを全部外さなければならないってこと。

最初はホチキスも丁寧に外していましたが、途中からめんどくさくなり、紙ごとひきちぎるという作業を繰り返しました。

これらがついていると資源ごみとして回収してくれないのですよね。

 

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紙類もまとまれば重くて持ち運ぶのが大変です。

夫に頼んで運び出してもらいました。

書籍など新しいものは、後でブックオフに持っていくことにしましたが、古いものは処分です。

 

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そしてようやく本棚のひとつが全部空きました。

父が亡くなった5月のままのカレンダーだけはどうしても外せませんでした。

 

本棚が空っぽになってからわかったのですが、これは子どもの頃姉と私が使っていた本棚でした。(引き出しにシールがベタベタ貼っている)

 

こうして、父の仕事場がなくなりました。
亡くなる前日まで、いろんな会やサークルの事務を引き受けていた父。

これでようやく父もゆっくりできるかな・・・。

 

この本棚の反対側には、父が趣味で集めていた雑誌を収納している本棚があるんです。

↓これ。

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さらに、別の部屋には、ここにあったモノの20倍?いや30倍くらいの書籍や資料があるんです。

 

ふぅーーーーっ。

まだまだ父の遺品整理は始まったばかりです。

自分で遺品整理をする理由

親の遺品整理に莫大なお金がかかるということがテレビでも取り上げられていますが、子どもにとっては「負の遺産」となるんですよね。

戦争を経験し、戦後のモノがない時代を生きてきた父にとっては、モノは自分の生きてきた証であり、豊かになっていく日本の象徴だったんでしょうね。

 

父の遺したものをひとつひとつ分別し仕分けていると、父の生き方が本当によくわかり、感慨深いものがありました。

字のうまい父だったけど、「書の書き方」なんていう本を何冊も買って練習していたんだなぁ・・・とか、水彩画も趣味として描いていたけれど、市の絵画講座に参加していたんだなぁ・・・とか。

父が生きていたころより、亡くなった今の方がずーっとよく父のことがわかるような気がします。

これから何カ月、何年かかるかわかりませんが、私は自分のこの手でひとつひとつ父が遺したもの、好きだったもの、愛したものを確認しながら整理していきたいと思いました。

 

あ・・・。

姉が言うには、55歳を過ぎると急速に気力体力がなくなるそうなので、できれば3年以内、いや一周忌をめどになんとかすっきり片付けたいと思っています。

父の思い出は心の中にしっかりととどめ、私はこれからも自分の生活を心豊かに楽しみたい。生きている今が大事なのです。

 

父が今年送った年賀状も見つけました。

敗戦前後の食糧難、戦争末期の学徒動員の苦しさを思うと、この歳まで生きられるとは思いもかけないことでした。
だから大事に一日、一日を生きていきます。
あなたもどうかお元気で!

 

コメント

  1. アマリリス より:

    いつもブログを参考にさせていただいてます。
    お父様の年賀状の言葉を読んで、涙があふれました。
    (お会いしたことのないのに!)
    その文章だけで、お人柄がよくわかります。
    そらはなさんが、自分の手で遺品整理をされる気持ちがよくわかりました。

    • そらはな より:

      アマリリスさんへ♪
      父の元へ届いた年賀状の束の中に混じって、あて先不明で戻ってきた父の年賀状がありました。
      これを見ることができて本当によかったと思いました。
      父のように生きたいなと思いました。
      常に探求心と好奇心で満たされた日常が理想的ですかねぇ・・・。

  2. えりあママ より:

    素晴らしいお父様です。そらはなさんが誇りに感じてるのがとても羨ましいです。
    私の父もそうだったら良かったのに・・・複雑な思いで読みました。
    良いお父様の元に生まれて幸せですね。

    • そらはな より:

      えりあママさんへ♪
      ありがとうございます。
      皮肉なもので、父が亡くなってからわかったことがたくさんありました。
      どんな状況下でも、今自分がここに生かされているということに感謝していきたいと思いました。

  3. しろみ より:

    素敵なお父様ですね(*^^*)
    うちの 旦那さんにも そんなお父さんになって欲しいなぁ〜(*^^*)

    私も 母の遺品の整理をしなくてはと
    心では思うのですが
    アパートに行く気持ちになれず困っちゃいます;^_^A
    49日が過ぎたら やる気が起こるかなあ??
    うちの母の場合 ほぼ捨てなければいけないので
    1度やる気スイッチ入ったら サクサクと進めようと思ってます(^^;;

    そらはなさんの記事を見ると スイッチ入りそうになるのよ
    そらはなさんが近くにいたら 背中をドンッとしてもらうのにな(笑)

    • そらはな より:

      しろみさんへ♪
      ふふふふっ(#^^#)
      背中ドンっ!しましょうか。
      遺品整理は、自分の気持ちに区切りがついた時じゃないと、全然進まないと思いました。
      しろみさんの場合は、お母さまのアパート一室がすべてお母さま色なのですから、いろんな思いが交差するんでしょうね。
      いずれ、いつか、必ずそういう時がきますので、今は自分の気持ちに素直に従うのでいいと思いますよ~。
      お互い、ぼちぼちやっていきましょうね。

  4. ちかちか より:

    そらはなさん、お父様の年賀状、涙が出ました。素晴らしい方です。
    私は、義父が調子が悪い時、施設に入った義母のことを心配して、義父が震える手であみやまメモに書いた「悪いけど、母さんをよろしく」という紙を捨てられずにファイルしてあります。

    片付け、私も頑張ろうと思います。
    ホチキスの針も外すなんてこまかいですね。こちらはうるさい市の回収よりもスーパーのリサイクルボックスに出すことが増えました。ポイント制で1キロが約1ポイント、200ポイント貯まると200円のお買い物券がもらえるのです。一度に運ぶ量はガソリン代にもなりませんが、買い物のついでに、チリ積もです。

    • そらはな より:

      ちかちかさんへ♪
      手書きのメモって、なかなか捨てられないですねぇ。
      お義父さまがお義母さまを心配する気持ちが痛いほどわかるので、なおさらですね。
      たしかに!市のゴミに出すよりも、スーパーなどのリサイクルボックスを利用する方法もありですね。
      1キロ1Pっていいですね。
      うちの近所にも、そういうリサイクルボックスがあればいいのになぁ・・・。

  5. やじまっぷ より:

    そらはなさん、こんにちは

    今日も涙が止まりませんでした
    私の父も本が好きで…生前、自分で少し整理はしていきましたが、亡くなってから、大量の雑誌、新聞の切り抜き、ファイル等を処分しました
    日々の出来事を書いたチラシの裏紙やレシート、手帳なども出てきました

    父が生きていた時より、今の方が、身近に感じられます
    今なら、もっと素直に父に接していられたのでは、とも思います

    休憩していた遺品整理ですが、少しずつ再開しようと思います
    55歳迄に、我が家の断捨離と両立できるかが不安ですが~(笑)

    • そらはな より:

      やじまっぷさんへ♪
      大量の紙類・・・、本当にどうしましょう・・・ってくらいあります。
      もし、父が生きていたとき、一緒に断捨離ができていたら、いろんな思い出の品を一緒にみながら、もっともっと父のことを知ることができたのになぁ・・・って、今だからそう思います。
      私もゆっくりマイペースで実家の片づけをやっていきたいと思います。
      キーワードは55歳ですね(#^^#)

  6. かれん より:

    以前のブログから色々と参考にさせていただいていましたが、初めてコメントいたします。

    私も最近、義両親の家を片付け終えたばかりです。やはり物が捨てられない世代で、本当にありとあらゆる物が保存してありました。中でも本や雑誌をはじめとする紙類が膨大でしたので、古紙回収業者に買い取りを依頼しました。お住まいの近くに業者さんがいるかが問題ですが、ある程度まとまった量なら引き取りに来てくれることもありますし、リサイクルされ、買い取りもしてくれます。やはり金属類やビニールのカバー等は外さなければならないものの、私の場合、最終的に1.5トンほどで1万円弱になりました。
    お役に立つ情報かわかりませんが、今まで本当に参考にさせていただいていたので、少しでもお返しができればと思った次第です。ご無理なさらないように頑張ってください。

    • そらはな より:

      かれんさんへ♪
      コメントありがとうございます。
      そうか!古紙回収業者っていうのもありますね。
      地域の業者を調べてみようと思いました。
      情報ありがとうございます。
      雑誌などの紙類って、本当にまとまると重いんですよねー。
      自宅に引き取りにきてくれるのなら助かりますね。

  7. ぽんきんかぼちゃ より:

    あまりにも 私の生活にマッチしている記事で、本当に感謝です。私も遺品整理をして、三か月になりましたが、まだ片付きません。先日ブックオフに出張買取をお願いしました。父の本が溢れていて…。でも父の本に値が付いたのはホンの一部。父の本をよく見ると奥付に自分の印鑑が押してあり、買った日付も~。これでは買取不可能でした。また辞典などは、日が当たったせいか、日焼けしていて、これも駄目。結局30冊しか買取してもらえず、がっかりでした。買取は1,500円でした。
    奥にあったボロボロで古すぎる本は父の仕事の本で、これは供養箱に入れて供養してもらおうと葬儀社に段ボールを依頼しました。ミカン箱くらいで、七千円で供養だって…高い。でも父の全人生が宿っているようで、ちょっと捨てられません。
    どうしようかな。

    • そらはな より:

      ぽんきんかぼちゃさんへ♪
      あああ!
      たしかに、本の中にメモが書いてあったり印鑑が押してあるなんて、そこまで見ていませんから私もわかりません(@_@)
      本を売っても値段なんてあってないようなものですが、それでも捨てられるよりはどこかで活用してもらったほうが、ずーっといいですもんね。
      葬儀社で供養箱なんていうものがあるんですね。
      7千円かぁ・・・。たしかに高い!
      うちは、父の書籍類を整理するには、まだまだ先になりそうです。
      その前に、たくさんのレコード!どうしよう。

  8. みお より:

    そらはなさん、お久しぶりです。
    お父様、突然の事でびっくりされた事でしょう。色々と大変だった事も読ませて頂きました。
    私の父は私が10歳の時急性心不全である朝突然亡くなりました。ほんとに突然でしたが、この年になって思うと病気で徐々に…と考えると、良かったのかな…。とはいえ45歳という若さで亡くなるなんて、どんなに無念だっただろうと。
    お父様の年賀状、読んで泣きそうになりました。悔いが無いとは言えないけれど、虫の知らせ的な事ってあると思うし無意識に死を予感していたのかも知れないですね。そして日々大切に生きていらしたんだと感じました。
    私は父と10年しか居られなかったけど、36年経って46歳の今でも少ない記憶をたどり、毎日想って、何かあればお願いしたりして(笑)居なくなってしまっても、何年経っても想いが褪せる事ってないと思います。より近くに感じるという、そらはなさんの想いもすごくわかります。
    長々スミマセンブログを読ませて頂いてたら、何だか色々とこみあげてきました。
    私も子供のこと、母、義両親のこと、そして私達のこと。そらはなさんのブログを読むたび、自分に重ね合わせています。

    • そらはな より:

      みおさんへ♪
      お父様、45歳の若さで亡くなられ、みおさんはお父様の年齢を超えるようになったのですね。
      なんだかジーンときます。
      何歳まで生きられるかわかりませんし、たとえ長生きしたとしても、やっぱりいろいろ思い残すことはあるのだろうと思います。
      だから1日1日を大事に生きる。
      今頃になって、こんな当たり前のことに気づいたりするのですよね。
      何年経っても想いが褪せることはないって・・・本当にその通りだと思います。
      そして何かあればお願いする・・・っていうのも、すごくわかる(;^ω^)
      亡くなったことは悲しいけれど、亡くなったことで心の支えになっていくこともあるんだな・・・って思いました。