実家の納戸にあった古い木箱。
蓋付きのそれを、以前開けようと試みたことがありましたが、長い間蓋が閉められた状態だったため、開かずの木箱となっていました。
それをこの度思い切って開けてみました。
中からは、驚くものが出てきました。
実家の納戸の片付け
実家の2階にある納戸には、古いタンスがいくつも置かれています。
さらに棚の上には、ダンボールに入ったたくさんのお椀やお盆も積まれています。
田舎の一軒家によくある二間続きの和室では、その昔お葬式も執り行っていましたから、大勢の人が集まる機会もあった名残なのでしょう。
父が亡くなった時、納戸の整理を母に提案しましたが、「お父さんが遺したものはそのままにしておく」と母が頑なに言うので、結局私もそのまま放置することにしました。
しかし、あれから5年。
そろそろ少しずつ実家も片づけをしていかなければ、今後わが身に一気にふりかかってくるのは目に見えています。
母が暮らす居住空間は、そのままにしておいても、母が目に見えない場所の片づけは進めていかねば!と決意しました。
古い木箱に入っていたものは・・・
納戸の奥に置かれていた木箱は、両手を広げて持ち上げることができるサイズではありましたが、持ち出して蓋を開けるのが躊躇われるほどの古い箱でした。
その箱の蓋を左右上下に揺すりながら、やっと開けた時、最初に見えたものは、たくさんの紙の束でした。
なーんだ。
小判でも入っていたら、ワクワクしたのになぁ。
紙類の多くは、手紙だったりノートだったり色紙だったりしましたが、書いてある文字は達筆すぎてまるで読めません。
さらに、木箱の底にあったものを見て、私は心底驚きました。
「弔辞」と書かれた紙の束が出てきたからです。
いったい誰が誰に書いた弔辞なの?
誰のものかわからない弔辞は、私にとって「怖い!」としか思えない存在でした。
父の代で処分してほしかった
後日、いろいろわかったことがあります。
その木箱に入っていたものは、父の父、つまり私の祖父の遺品でした。
祖父といっても、私が生まれる遥か前に亡くなっている方ですから、私にとっては身内というよりご先祖様という感覚です。
しかも、正確には父の父ではなく伯父だった方。
複雑な事情があり、父は伯父の養子となっていたのです。
その伯父の遺品を、父は丸ごと木箱に入れて保管していたのです。
遺品の中には、ちょっと目を引く貴重な資料もあったので、現在図書館に預けて鑑定をしていただいています。
それにしても、弔辞までとっておくなんて、父はよほど伯父に対しての思い入れがあったのでしょうね。
だけど、古い弔辞を見つけた私は、腰を抜かしそうになるほどびっくりしたし、その時の正直な気持ちは
「父の代で処分してほしかった・・・」と泣きそうになりました。
香典袋や弔電などの処分のしかた
ところで、お葬式でいただいた香典袋や弔電、弔辞などの処分方法は、どのようにすればよいのでしょう。
実は、特別な決まりがあるわけではないので、燃えるゴミとして処分することができます。
また、処分の時期についても特に決まりはありません。
気持ちの整理がついてから処分する遺族の方が多く、私も父の一周忌が過ぎた時点で処分いたしました。
ただし、父の友人からいただいた弔辞は、今も仏壇におさめております。
仏壇の管轄は母がしているので、母がそのようにして気が済むのであれば、そのままでよいと思っています。
しかし、いずれ父の弔辞も私がきちんと処分しようと思っています。
故人の思い出は、それぞれの胸にしっかり刻み込まれていれば、それでよいのですから。
おわりに
父はきっと、伯父のことをとても尊敬し慕っていたにちがいありません。
だから伯父に関するものも、捨てることができなかったのでしょう。
私は、会ったこともない故人の弔辞を見つけて、震えるくらい怖かったのですが(ご先祖様、ごめんなさい)、少し時間が経ったところで、ようやくその弔辞を開いてみることができました。
そこには、私がまったく知らなかった事実が書かれていて、少しの間自分のルーツを思い馳せることができました。
こんな時間を与えてくれた父にも、少しだけ感謝しました。
コメント
そらはなさん。
はじめまして。
わたしそらはなさんと同年代、子どもも同年代でいつも参考にさせていただいてました。
秋田は地震大丈夫でしたか?
まえさんへ♪
はじめまして(#^^#)
コメントありがとうございます。
こちらは地震の被害はありませんでしたが、長く続いた揺れが東日本大震災を思い出させました。
まさに災害は忘れた頃に・・・ですね。
気を引き締めなければ・・・。
こんばんは
父の代で処分しておいて欲しかった遺品。なのに、図書館に鑑定に出す貴重な物。遺品残しててもらって、良かったって事でしょうか。
その後の鑑定結果、内容気になります。
kumakumaさんへ♪
知らなければ知らないで済んでいたことですが、遺品があったおかげでわかった事実もありました。
ただ、弔辞と書かれた紙の束は、本当に怖かったのです(T_T)
誰のものかわからなかったというのもありましたし・・・。
ちなみに図書館に出した資料は、地元ネタのものなので、知る人ぞ知るといったところでしょうか。
私はその方面にはまったく疎いですから、よくわからないのですけどね・・・。