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実家の庭の草木の管理 父が遺した柿の木を切る

父が急逝してから5か月。

必要な手続き関係はほぼ終了しましたが、遺品整理は中断したままとなっています。

父の遺したものは、まだ8割ほど家の中にあるのですが、これ以上遺品整理を進めると母が怒りだすので、もう一切手を出さないことにしました。

ところが父が遺したものは家の中だけではなく、庭の木、鉢植え、草花など家の外にもたくさんありました。

 

 

今年、庭の柿の木を切ることにしました。

 

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柿の木の病気 円星落葉病(まるほしらくようびょう)

今年の柿の実は、例年になくたわわに実り、柿の実の重みで枝が地面にくっつきそうになるほど。

収穫するのが大変だなぁ・・・と思っている間に、ボタボタと柿の実が落下するようになりました。

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柿の実が熟して落下するのは、葉っぱがみんな落ちてからなのに、明らかにおかしい。

 

・・・と、思って葉っぱをよーく見てみると・・・

 

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病気になっておりました。

素人な私がみても、葉っぱにこんな斑点は、明らかに病気でしょう。

 

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それからあっという間に柿の葉っぱが枯れ始め、どんどん落葉していきます。

 

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柿の実もどんどん熟し、カラスなんかに食べられ始めました。

 

実は、うちの柿は渋柿で、この時期枝に実っている柿の実には渋が残っているので、カラスなどの鳥たちは絶対につつかないのです。

柿の実から完全に渋が抜けるのは、全ての葉っぱが落ちた後の11月頃なので、そうなれば鳥たちが喜んで食べにきます。

 

なのに、今年の柿ときたら、落葉する前に熟し始めた!

 

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調べてみると、どうやら「円星落葉病」のようです。

 

葉っぱに丸い斑点ができ、葉っぱがあっという間に枯れて落葉するというもの。

葉っぱが枯れ始めると、柿の実はあわてて熟そうとするので、実が大きくならないまま熟して落下するそうです。

 

どうりで今年は鳥たちが喜んで柿の実をつついているわけだ・・・。

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管理する人のいない庭

高温多湿が続いたり、葉っぱが密集して風通しが悪かったりすると、発病の条件がそろうようで、なるほど我が家の柿は、十分その要点を満たしていたわけです。

 

年々暑くなる夏、そして突然のゲリラ豪雨。
まるで亜熱帯気候のような条件に、柿の葉っぱが密集し、風通しは確かに悪い。

いや。

父が生きていたころは、父が一生懸命庭木の手入れをしていたから大丈夫だったんですよね。

母はもちろんのこと私も夫も、これまで庭のことはすべて父任せだったので、庭木の手入れ、管理なんて何もわからず・・・。

 

5月に父が突然逝ってしまってからは、夏に向かってどんどん勢力を増す雑草を、ひたすら草刈りをするしかなかった私と、上へ上へと伸び放題の庭木を、とりあえず剪定することだけに必死だった夫。

田舎ゆえに無駄に広い敷地が、せめて雑草の楽園にだけはならないようにするだけで精一杯だったのです。

管理をする人がいなくなった庭は、もはや私にとってはやっかいで手間がかかり、「んがぁぁぁぁぁぁーーーーっ!」と叫び出したいほどに嫌で嫌でしかたがありませんでした。

庭や畑は親の趣味

畑の草刈りをしていると、毎回決まって思い出すことがあります。

子どものころ、母に「畑の草取りをしなさい!」と怒られたことを。

 

“あんたは、畑に草がボーボーと生えていてもなんとも思わないの?
少し、草取りくらいすればいいでしょ!
畑は雑草との闘いなんだよ!”

 

まだ心もピュアだった小学生の私。

そうか、そうだよな。
畑の草取りしないと大変だよな。

母に言われて、時々草取りをしておりました。←小学生が

 

とはいえ、所詮小学生ですから、やれる範囲も程度もたかがしれています。
それでも、母に怒られないようにと、草取りするケナゲな少女でした。

 

それからン十年。

転勤族生活を辞め、実家の隣に家を建て、うちのリビングの前にも畑ができました。

父母が、私たちの家の前の畑は好きにやっていいよ、と言うので、夫がおもしろがっていろんなものを植えだしました。

 

時々、畑の草取りをしながら思うのは、畑や庭造りって親の趣味でやっていることなんだから、それを子どもに手伝いを強要してはいけないよなぁ・・・ということ。

草取りが大変なら、手入れのしやすい管理のしやすいような庭にすればいい話。

砂利を敷いて草が生えてこないようにするとか、自分たちが手入れできる範囲のスペースだけに畑を作るとか。

 

なので、私は3人の子どもたちに、今まで一度も「畑の草取りをしなさい」とか、「手伝いなさい」・・・と言ったことがありません。

もちろん子ども自身が率先して畑作業をするのなら喜んでやってもらいますが、あいにく我が家の3人の子どもたちは、幼少期に都会の社宅で育ったせいか、土とか虫とかが大の苦手で、誰も畑に興味を示す子はいませんでしたけどね。

柿の木を切る

秋の陽だまりが心地よく感じられる今日この頃。

庭に目をやると、父が畑の前に腰をおろして満足気に草花を眺めている様子が見えました。

いつも庭木の剪定をしたり、畑の土を耕したりしては、疲れて腰をおろして一休みする父の顔には、疲労感よりも満足感が満ちていたように思います。

 

秋の陽だまりの一コマには、いつも同じ光景が毎年毎年繰り返され、今年も私は父の姿を見ることができました。

おそらく来年も、再来年も私は父に会えるでしょう。

 

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お父さん。

今年、柿の木を切ります。

お父さんがこの土地に引っ越してきてから50年以上の歳月をかけて、大事に丁寧に作り上げてきた庭と畑も、ずいぶん歳をとりました。

柿の木は、根元がだいぶ傷んできて、おまけに今年は私が枝の剪定なんかをしなかったがために、病気になってしまいました。

だから、今年は柿の木を切りたいと思います。

お父さんが遺してくれたこの土地で、私はこれから母と夫と一緒に歳を重ねていきますが、自分たちが管理できる範囲でこの庭を守っていきたいと思っています。

 

柿の木は切るけれど、お父さんの意思は大切にしていくから、心配しないでくださいね。

 

 

だけど・・・。

 

もう庭に樹は要らないなぁ・・・。

だって管理が大変だもの・・・。

 

 

コメント

  1. ルリネコ より:

    そらはな 様
    庭の木、どんどん大きくなりますね。雑草も。柿の木は無くなるけど、お父様の思い出は、いつまでも、心の中に。私もそう思いながら、父の物をドンドン捨てたら、母が怒りました。下着なんか、着てますもんね。あんなに仲が悪かったのに。

    • そらはな より:

      ルリネコさんへ♪
      ほんとにもぅ~!っていうくらい、雑草って伸びますよね(;’∀’)
      うははははは(^-^;
      ルリネコさんのお母さん、お父さんの下着を着てるんですね。
      おもしろい~!!
      でも、なんだかほっこりしました(#^^#)

  2. ちかちか より:

    こんばんは。うちの庭も、本当にどうしたものか。すでに大きく伸びた木が我が家の屋根にかかっていて、これは切るしかないですが、もう夫の手に負えない高さ、本職にやってもらわねばなりません。昔は義母がぼやいてたけど年に一度職人さん何人か入って一週間で20万、松一本に二万だと。月賦にしてもらって払っていました。義父が造園も好きで、いい木があったと木と木の間に木を植えて、いい石があったとトラックで運んできたりしてできた庭です。元気な時は自分で切ったり庭師さんに入ってもらってたけど、私達にはそんなお金はなく、義父母が亡くなり残った庭はボウボウになつて、梅の木だけは夫が剪定してますが、年々実がつかなくなってます。思い切って庭を壊して駐車場にと思い見積もり頼んだら200万とか、大きい石は処分できないとのこと。はああ、どうしたらいいんだろう。周りの家は敷地いっぱいに家を建て一階が駐車場、二階三階に二世帯で住んでて庭のあるうちなんてうちと隣のお医者さんだけ、この庭、どうしようかと夫と毎日眺めてます。決断しないといけませんが、切った木の処分費用も結構するので、ホント、自分で切れる低い木はまだしも、高く大きく伸びる木はいらないです。義父は縁側からよく庭を眺めていたそうです。確かに緑はいいものだけどね。せっかく残してくれた庭や家、どうしたらいいんでしょうね。また長くてすみません。

    • そらはな より:

      ちかちかさんへ♪
      ちかちかさんの実家も、草木が伸び放題になっているんですね。
      うちも、木を切るのは、職人さんへ頼みます。自分たちではもう無理なくらい枝が伸びきっていますから。
      駐車場にするのも200万円ですかぁ・・・。
      ほんとにため息が出ますね。
      それでも、ちかちかさんのお義父さんは、本当に庭を愛していたのでしょうね。
      だけど、その本人がいなくなった今では、やっぱり管理をするのはちかちかさんであり旦那様でもあるのですから、自分たちが管理しやすいようにするしかないですよね。
      私も、せめて自分の子どもたちには同じような苦労はさせないよう、今から少しずついろんなところをコンパクトにしていきたいと思っています。

  3. シナモン より:

    そらはなさん、こんにちは。シナモンです。
    実父が10年前に亡くなった時、一人暮らしになった母は、その翌年くらいに庭の柿の木を伐採したのを思い出しました。害虫や管理のことを考えてだそうです。

    70代後半に入った母は、少しずつですが自分で終活を進めているようです。
    私が、3年前に義母が亡くなった時に、いろいろな問題が起こり(夫が長男なので)、母に長電話で話や愚痴をかなり聞いてもらいました。多分、それがキッカケで終活を始めたのだと思います。
    私も母に「銀行関係でこういう困ったことがあったけど、お母さんは大丈夫?」と言いにくいお金の話題も言いやすくなったのも理由だと思います。母は、まず、銀行や保険関係から点検を始めましたから。

    実家の片付け、遺品整理と相続問題。。。親が亡くなると一気にきますよね。

    • そらはな より:

      シナモンさんへ♪
      お母さま、しっかりしてますね。
      身近にそういうことがあると、あらためてわが身の生活の仕方を考えるよいきっかけになりますもんね。
      私も、せめてせめて自分だけは、暮らしをコンパクトにしていかなければ・・・。
      実家の片づけは、ひとまず保留。
      いつか、そのうち・・・、これくらい気を抜いたほうが、私も気持ち的に随分楽になりました。

  4. りつ より:

    初めまして、私も今柿の木を切っているところなので、思わずコメントさせて頂きました!私の実家でも、一昨年父が亡くなって、日々いろいろな遺品を少しずつ整理してます。一昨年くらいから柿の木に毛虫が本当にひどくて、困っていたので、思い切って切ることにしました(うちの父は植木の世話をしないにも関わらず、いろんな果樹を植えるので大変です・・・)。木を切るのって結構大変ですね・・・。でもそらはなさんの文章を読んで頑張ろうと思いました。ありがとうございます。(^^)

    • そらはな より:

      りつさんへ♪
      こんにちは(#^^#)
      こちらは本格的に雪が積もりだしました。
      シルバー人材の方に伐採をお願いしたのですが、年末に伐採する予定が、人手不足で雪解け後の3月になりそうです。
      木は、夏は木陰となり目隠しとなり、冬は落葉により少しでも太陽の光を届けてくれるものとなるので、自然の力ってすごいなぁと思います。
      でも、やはり同じく毛虫が嫌!管理は大変ですよね。
      長い年月をかけて木が大きくなったのに、いつしか老木となりお金を払って伐採する。
      なんだか切ないです・・・。
      遺品整理も大変ですよね。お互いがんばりましょうね。

  5. ともこ より:

    そらはなさん

    こんにちは
    そらはなさんのブログが私の心に沁みます。
    私の父は6年前に他界し、いなくなってしまったことが当たり前になってきて
    ふっと寂しい気持ちになります。
    父が大事にしていたもの、大好きだったもの・・・遺品整理であっけなく処分してしまい後悔してしまうときがあります。
    その後、柿の木はどうされましたか?

    毎日、プログ見に来ています。どうぞ、よろしくお願いいたします。

    • そらはな より:

      ともこさんへ♪
      お父様、6年前に亡くなられたのですね。
      私は父が亡くなってまだ1年ですが、それでも父がいない日常が当たり前になっています。
      今を生きている人間を大切にしないといけないと思うのですよね。決して亡くなった人をおざなりにするという意味ではなく。
      柿の木のこと、ちょうどブログに書こうと思っていました。
      過去記事まで見ていただき、ありがとうございます。