世界遺産である白神山地のふもとには、大小の湖沼群が広がる十二湖があります。
ブナの林が広がる十二湖散策路は、10月中旬から下旬に紅葉の見頃となります。
近くにありながらなかなか行くことのなかった十二湖へ、数十年ぶりに訪れました。
昔とちがって遊歩道も完備され、それでいてブナの自然美も存分に堪能できる十二湖散策で、リフレッシュしてきました。
十二湖とは
青森県深浦町に位置する十二湖は、ブナの林に囲まれた大小の湖沼が広がるエリアです。
1704年に起きた大地震により、山崩れで川がせき止められて出来たのが十二湖。
実際には大小33の湖沼群があるのですが、背後にある崩山の展望所から見える湖沼が12個だったことから十二湖と名付けられました。
世界遺産白神山地のふもとに広がる十二湖散策コースは、道路も整備されており、お気軽に森林浴を楽しむことができます。
十二湖周辺の紅葉スポット
秋田県側から車で国道101号線を北上し、青森県深浦町の県道280号線へ右折すると、もうそこはブナの林が広がる十二湖エリア。
王池の前にある駐車場では、美しい紅葉の景色が広がっていて、いきなりテンションが上がります。
湖面に反射する太陽の光も美しい。
王池周辺は緑豊かなため、それらが一斉に紅葉し湖面に写る風景は本当にすばらしい。
十二湖エリアには道路沿いに無料の駐車場がいくつもあるので、何度も車を停めては絶景ポイントを堪能することができました。
まさにインクをたらしたような青池
さて、十二湖といえば青池と言うほど、ブルーインクを垂らしたような水の色は、本当に神秘的です。
水深9mという青池は、見ていると吸い込まれそうになる感覚に襲われます。
青池がなぜ青いか?というのは、いまだにはっきりとした理由がわかっていないそうですが、青池の水は湧き水で透明度がとても高く、湖底が白く光がきれいに反射することが理由らしいです。
紅葉した落ち葉と青池のコラボレーションもまた良いものです。
見る角度によっても、青い色が微妙に変化するのがまた不思議です。
それにしても何十年も前に来た時は、青池の前には木々が生い茂り、その木々の間から青池を眺めた記憶がありますが、いまやそこが開け展望台が完備されているのには驚きました。
とはいえ、青池の周りは木が生い茂り、空気がピンと張りつめているのがわかります。
展望台にいる人たちも、その静かで厳粛な湖面を汚さないようにと、ヒソヒソと小声で話をしているのが印象的でした。
十二湖へのアクセス
十二湖へは車で行くのが最も便利なアクセス方法です。
十二湖エリアには無料の駐車場が7か所点在しているので、そこへ車を停めて散策するのも良いでしょう。
道路は整備されているとはいえ、自然の状態をそのまま保っているため、落ち葉などはそのまま道路に落ちていて、若干滑りやすくなっています。
最もお手軽に散策するのならば、森の物産館キョロロの有料駐車場(500円)に車を停めて、そこから鶏頭場の池に沿って青池へ向かうお散歩コースがおすすめです。
紅葉したブナに囲まれてゆっくりのんびり歩くのは、本当に気持ちの良いものです。
電車では、JR十二湖駅下車。
十二湖駅から森の物産館キョロロ前の奥十二湖駐車場までは、1時間に1本のバスが運行しています。
なお、十二湖は冬季は閉鎖されますので、バスの運行も11月30日までとなっています。
今年は新型コロナウィルスの影響で遠出はできなかったけれど、近場の良いところをたくさん再発見することができました。
災い転じて福となすとは、こういうことを言うのかもしれません。
何事もポジティブにとらえることで、道はどんどん広がるものです。
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