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介護上手は割り切り上手 母には説明しない正さない

「テレビがおかしいからちょっと来て」と、母が言いにきました。
またか・・・。と思いつつ、
「おかしいって、何が?」と母に聞くと
「壊れた」としか言わない母。

母のテレビが壊れたのは、これで10回目です。

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テレビが壊れる原因

テレビが壊れたわけではないということは、百も承知。
だけど私は母の後をついていき、「どこが変なの?どう壊れたの?」と母に問います。

母の答えはいつもおんなじ。
「テレビがおかしいんだって!壊れたんだって!」

だから私も母に聞くだけ無駄なのに、毎度毎度テレビが壊れたといっては呼ばれることに、いささかうんざりしています。
たぶん今回もテレビは壊れていない。

案の定、母のテレビの画面には「カードを正しく挿入してください」というメッセージが表示されていました。

母のテレビが毎度壊れる原因は、これまですべてB-CASカードが抜けているのが原因でした。

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認知症の母に説明するな

テレビ画面に「カードを正しく挿入してください」というメッセージが出ていることを母に教えると、
「そんな文字見えない!」と、母は視力のせいにします。

だけどそれは視力のせいではなく、理解力のせい。
認知症の母にとって、そのメッセージが何を意味するかはまるで理解できないのですから、しかたがありません。

だから毎度「テレビの裏側にカードがあるでしょ」と説明し、母にカードを挿入させたところで、その行為は無駄なこと。

その時は
「ああ、このカードを入れるとテレビが映るのね」と母は納得するけれど、そのあと決まってこう言うのです。
「こんなところにカードがあるなんて初めて知ったわ!」と。

「この間も、テレビ映らなくてカード入れ直したでしょ!」と、ついつい母に言いたくなってしまいますが、言ったところで私がモヤモヤするだけなのですよ。

だから、母がテレビが壊れたと言いにきたら、余計なことは言わずに私がカードを入れなおせばいいだけ。
認知症の母に「説明すること」は究極の無駄なことだと、この数年で学んだことでした。

もう正そうと思わないこと

親が高齢となり、認知症なのでは?と思ったとき、誰もが否定したい気持ちになるのは当然です。

いくつになっても親は親と言いますが、これまで自分の先に立ち導いてくれた親が、急にわけのわからないことを言ったり、記憶が曖昧になり忘れてしまったりした時は、にわかに信じられませんから。
だから、なんとか元のようになってほしくて、親の間違いを否定したり正そうと必死になります。

だけど、認知症になった親に、正論をぶつけたところで、それがまったく通用しないのですから、むなしくなるだけ。
頭の中ではわかっていても、私はこれまで何度も、何十回も、何百回も、母になんとか記憶を呼び覚ましてほしくて、間違いを正そうとしてきました。

結果は、やればやるほど自分が疲れ、虚しさだけが残りました。

もう母の言動を、例えそれが100%間違っているとわかっていても、正そうとはしないことにします。
それが、私にとっても母にとっても平和な暮らしを守るための策であるからです。

介護上手は割り切り上手って言いますもんね。
母がどんな難題を言おうとも、「はい、はい~」と極めて明るく、かつ淡々と。
これが私の介護の道!

 

コメント

  1. さくらゆ より:

    割り切り上手。そうですね。

    最近、義母の不調が増えてきたので、私もいろいろと考えることが多いです。

    私の母は一人っ子&長男の嫁で、義父義母と実父実母、合わせて4人の介護をやり遂げました。
    娘の私にも、あまり愚痴を言ったことはありませんが、最近になって「介護する側が楽にできる方法を最優先にね」とアドバイスしてくれています。
    「やれることをやればいいのだし、それは悪いことじゃない。〜しなければ、にとらわれると、介護する方が倒れてしまうよ」と。

    母は、全力介護の合間にも、頼めることは外部サービスを利用したり、時々お友だちと出かけてストレス解消したり、背負いすぎないようにしていました。今になって、母は本当に賢かったなと気づかされました。

    • そらはな より:

      さくらゆさんへ♪
      お母さま、すごいです!
      「介護する側が楽にできる方法を最優先に」なんて、親からアドバイスをいただけるさくらゆさんも、すごい幸せなことだと思います。
      やることはやって、できるたnことは全力でやって、できないことは他人の力を借りて・・・。
      すごい理想的。
      お母さま、すばらしい方ですね(*^-^*)

  2. るり玉 より:

    そらはなさん、こんにちは。

    「介護上手は割り切り上手」
    もうこれを合言葉のように唱えてますよ。
    自転車で義母のところに向かうとき「介護上手は割り切り上手~♪」って歌ってます(笑)
    今後もいろんな関わりが出てくるのは間違いないので、
    また背負いすぎないようにしないとね。
    こちらもどんどん高齢化しちゃうんだしね。

    • そらはな より:

      るり玉さんへ♪
      ステキ!
      歌いながらお義母さんのところへ自転車をこいでいくのですねー!(^^)!
      るり玉さんは、できることはすべてやっているのですから、あとはノートルダムが待ってるよ~!
      京都公演、野中さんがフロローですね(*^-^*)

      • るり玉 より:

        そらはなさん、こんばんは。

        えーっ!マジで!?
        キャストはまだ全然ノーチェックだったから、
        万寿夫さんだったら嬉しすぎっ♪
        るるるーん♪

  3. とも より:

    お久しぶりです。
    毎日母と接する父に聞かせたいです。
    朝からメガネが無い、鍵が無いと日課のように探し回る母にイライラするようです。
    何度も同じ話をすることにも。
    私がそれが病気なんだから、割り切って受け入れあげないと可哀想だよと話しますが、年のせいかなかなか理解できません。

    と言ってる私も帰省して、母の同じ話が続くと聞いたよ!と怒り口調になります。笑

    他人ならスッと割り切れても、家族は難しいです。情が邪魔しますね。

    • そらはな より:

      ともさんへ♪
      家族だからこそ、介護をするのは難しいこともあります。
      いろんな方が関わって支えるのが理想的ですが、家族だけではなく本人の意思もあるから、さらに難しい。
      「情が邪魔をする」たしかにおっしゃる通りだなぁと思いました。
      私も帰省した長男に言われました。
      「おばあさんの言うことをいちいち気にしてたらキリがないよ」と。
      もっとさらっと受け流したいです。