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戒名料に驚いた!相場を知ったところでどうにもならない現実

日ごろ信仰心なんてありませんから(失礼)、戒名と聞いても「亡くなったあとにつけられる名前」くらいにしか思っていなかった私。

父が亡くなって最初に驚いたお金のことが、「戒名料」でした。

人が亡くなると、葬式代だけではなく、「お布施」と「戒名料」という費用もかかるのですね。

これまで親にまかせっきりで、お寺のことはほとんど何も知らなかった私が、戒名と戒名料についてあれこれ考えました。

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戒名とは

そもそも戒名とは、仏の弟子になったことを表す名前のこと。
つまり、出家して仏門に入り、厳しい戒律を守って認められた弟子に与えられるもの。

故人に戒名をつける風習は、日本で盛んになったと言われます。
この世に生を受けた時の名前が俗名で、亡くなってからあの世で暮らすための名前が戒名。

もちろんこれは仏教の考え方なので、仏教徒じゃなければ戒名などは必要ないのですよね。

我が家には、先祖代々のお墓があり供養してもらうお寺もあります。
信仰心などあまりない私ですが、「宗教はなんですか?」と聞かれれば、やっぱりそこは「仏教です」と答えるのが無難です。

しかしこのたび父が亡くなり、初めて自分たちが主体で葬儀を執り行い、これから私は仏教にすがって生きていくのだろうなぁ・・・ということを考えるようになりました。

最近では、生前戒名という言葉も聞くようになりましたが、本来であれば自分が生きている間に自分で納得のいく戒名を自分で考えるのが理想的なんでしょうね。

 

みやこわすれ

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戒名のつけかた

父が亡くなったその日にお寺さんへ連絡をすると、すぐにお坊さんが駆けつけてくれ、枕経(まくらぎょう)をあげていただきました。

その時に言われたのが「過去帳(かこちょう)をあとでお寺へ届けてください。戒名をどうするか考えておいてください」でした。

過去帳ってナンダ?

自宅の仏壇の引き出しの中には、過去帳がしまわれていたのですが、実は私はこの時まで過去帳というものを見たことも聞いたこともありませんでした。

過去帳とは、故人の戒名・俗名・死亡年月日・享年(行年)などを記しておく帳簿のこと。

父が亡くなってから初めてみた過去帳には、十数年前に父が自分できれいに書き直した筆文字で何人もの戒名が綴られていました。
これを見た時に初めて、自分が今生きているのは、この方たちのおかげなんだと、胸が熱くなりました。

お坊さんが過去帳を持ってきて・・・と言ったのには、理由があります。

戒名は、先祖よりも上の位の戒名をつけてはいけないというルールがあるそうなんです。
そして、ふつうは祖先と同じ位のものをつけるのだとか。
なぜなら、祖先よりも下のランクにすると、その代で落ちぶれてしまったかのようなイメージとなるらしいので・・・。

私たち家族には、「戒名に入れてほしい字はありますか?」と聞かれました。
そして「戒名はどのランクにしますか?」とも聞かれました。

戒名のランク

知らなかったー。
ほんと今までいかに何も知らずに過ごしてきたことか・・・。

戒名にもランクがあるなんて知りませんでした。

⇒戒名料の相場

宗派によってもちがいはありますが、戒名にはランクがあり、ランクが上がると戒名料も高くなるというのが一般的。
なんかの会員登録みたいだな・・・なんていう心の声はしまっといて、とりあえず我が家の場合、お坊さんから言われた戒名料は30万円でした。

さ!さんじゅうまん!!!?

驚いたところで、値切るわけにもいきませんし、戒名のランクは祖先にならって決めたことなので、それに従うしかありません。

後でスマホで戒名料についてググると、我が家のお寺さんは極めて良心的な値段を提示してきたということがわかりました。
父の戒名のランクは、相場でいえば50万円~100万円らしいので、これを知ったら、なんだか30万円という戒名料がなんだかお得に思えてきたりして。

ああ、お父さん。
バチアタリな娘でごめんなさい。

葬式代の前に支払うお金

よく聞くのは、銀行が凍結される前にお金をおろしておいたほうがいいという話。

死亡届を提出すると、各銀行は一斉に口座を凍結し、お金が簡単におろせなくなります。
なので、その前にキャッシュカードで故人のお金をおろしておいたほうがいいという話は、よく聞きます。

*1日にキャッシュカードでおろせる金額の上限は100万円まで。

父が亡くなった翌日、市役所に死亡届を提出する前に銀行へ寄って、父の普通預金口座にあったお金70万円をおろしました。

葬儀にかかった費用は、葬儀が終わってからの支払いになるし、香典料の集計もしなくてはならないので、この70万円は使うことがないかも・・・と思っていました。

ところが実際には、葬儀が終わる前に支払わなければならないお金が、戒名料とお坊さんに支払うお布施だったんですよね。

その他にも、葬儀までの数日間、○○ホールに滞在中にかかる飲食代がありました。
駆けつけてくれた姉一家やうちの子どもたち3人も集まり、久々にみんながそろって父の遺影の前で食べる食事に、きっと父も喜んでいたことでしょう。

そんなわけで、葬式代を支払う前にかかったお金は

  • 寺院費用(お布施+戒名料) 60万円
  • 飲食代           6万円(端数切捨て)

以上66万円となり、ああー、お父さんのお金をおろしておいてよかった!とつくづく思いました。

 

みやこわすれ

無償の愛ではない?

父の死で、知らなかったたくさんのことを学びました。
たくさんの方々に助けられ、人の心の温かさも心にしみました。

葬式代にもお金がかかることは知っていましたが、戒名料やお布施のことは頭にありませんでしたねぇ・・・。

そして思ったこと。

この世に生を受けて誕生した時は、親からの無償の愛で名前を授けられますが、あの世に旅立つ時は、お坊さんにお金を払って名前をいただかなければならないってこと

嗚呼、タダでは死ねないこの現実。

お父さん、バチアタリな娘でごめんなさい。

コメント

  1. レッサーポンタ より:

    そらはなさん、こんばんは。
    お父さまは本当に急に亡くなられたのですね。
    ご高齢とはいえ、ある日突然というのは受け難いでしょうし、残された側もバタバタだと思います。
    私が中学生の頃、80歳の祖父が急逝し、そのあとのいろいろを少し思い出しました。。。

    そして、またもや、もしかして我が家の10年後!?と思えるような記事を挙げて下さりありがとうございます。
    とても参考になります。
    葬儀屋ですか!確かに考えていなそうですね、でも病院からどこへ行くのかはきっと悲しむ暇もないほど早く決めなくてはならないでしょうね・・・。
    戒名の話も知らなかったです。
    なんだか、幼稚園に入園するのにお金がかかって、卒園するにもお金がかかるみたいだな、と思ってしまった私は、かなりバチアタリですね(汗)

    死亡届を出す前であれば銀行からお金が下せるんですね、それも知らなかったです。
    でも葬式前にかかったお金と、銀行から下ろしたお金がちょうど合ってるくらいだったところが、なんだかお父さまが準備していたみたいに思えました。

    きっとこれからもきっと、そらはなさんたち子孫を見守ってくれていると思いますよ。
    ご冥福をお祈りいたします。

    • そらはな より:

      レッサーポンタさんへ♪
      なんとなく・・・ですが、父は100歳くらいで老衰で亡くなると勝手に思っていましたので(^-^;まさかこんな急に亡くなるなんて思ってもいませんでした。
      まぁ、たいていの場合はそうなんでしょうけど、親をしっかり見送るのも子の役目だなぁ・・・なんて今は思っています。
      葬儀は、結婚式のように何度も打ち合わせなんてできませんし、していませんし、だけどちゃんと係の方がみんな教えてくれるので、そこは問題ないかと思います。
      だから事前にできることといえば、葬儀屋さん選びですかねぇ(^-^;
      で、やっぱりお金はないよりはあったほうが、ずーっと安心だということがわかりました。

  2. ちかちか より:

    本当に葬儀社やお寺さんに払うお金はわからないことが多いですね。
    うちは、義父母の葬儀を昨年1月と12月に出しました。葬儀社には義父の時の一ヶ月位前に相談に行き見積りもらってましたが、自分達のお寺さんのお布施はその時初めて知りました。うちのお寺は格が高く、上の方の本山に納める分も含まれてるとのことで、この戒名にはいくらと表になってました。親戚にある程度聞いてましたが、正直、ぐえっとなりました。お寺の役員やってた義父のことを思うと一番下とは言えず、夫が決めることですから、夫の希望で。夫は一人っ子、諸々全部負担するので、よく払えたと思ってます。義父母の通帳にあるお金を私が管理していたので事前にある程度出してありました。そらはなさんと同じようにお布施とほぼ同額でした。葬儀が終わったらすぐにお寺さんの部屋に行って渡さないとなりませんものね。葬儀社支払いは1週間後でしたが、持ち出しもかなりありました。
    うちはお寺さんに頼んで値切ったんですよ。日蓮宗は院がつく戒名の時は三人お坊さんが来るのですが、一人分7万円削ってもらいました。これを二回分、大きいでしょ?サラリーマンには。残された家族の生活がかかるので、お寺さんにもわかっていただけると思います。この後も、四十九日、新盆、一周忌、三回忌とお寺さんに納めるお金は続きます。お布施はお寺やお墓を守るお寺さんとその家族を支えるものだから、むやみに高い安い言ってはいけないと思いますが、今まで盆暮れ彼岸など自分達が負担してなかったお金の大きさを思うと、義父母が大事に守ってきたお墓を守ることも大事だと思います。葬儀社も義父の付き合いが広かったので大きい葬儀になり、かなりかかりました。頑張ってやってよかったと思ってますが、もう、私の時は家族だけで、戒名も一番下で、と言ってあります。本当にお金を残してないと死ねませんね。長くてごめんなさい。

    • そらはな より:

      ちかちかさんへ♪
      立て続けにお葬式があったんですね。大変だったでしょう。
      お寺にお布施を払うことはなんとなくわかってはいましたが、戒名料というものがあるなんて知りませんでした。
      結局、葬儀って亡くなった父自身はわからないわけですが、遺された私たち家族の気持ちの整理の場でもあるんですよね。
      だから必要以上にケチっても後味悪いですし、供養していただくお寺さんだって、そのお布施で生活しているわけで・・・。
      世の中ビジネスであり、いろんな人に支えられて生きているんだなぁ・・・なんてぼんやりと思ったりしました。
      お寺さんとの付き合いも大切にしないといけないなぁ・・・と、今回父の葬儀を終えて改めて思ったことでした。