家計簿はつけたら終わりではなく、それを見直しすることが重要です。
見直すことで、将来設計も見えてきます。
これまで家計簿をつけてきて、家計に対する気持ちの変化にも段階があるということがわかりました。
私は今「平穏」です。
家計簿をつける理由
私が家計簿をつけているのは、
1.収支を把握したい
2.無駄な支出を減らしたい
3.貯蓄したい
という理由からです。
お金は湯水のようには沸いてきませんから、限られた収入の中で、適正な支出を把握するためにも、私にとって家計簿は必要でした。
数年前のブログには自分自身でこんなことを書いていました。
まだまだ教育費に莫大にかかる我が家の家計なので、以前のように貯蓄はできませんが、無駄な支出は極力減らしていきたい。
子どもたちが望む進路は極力応援してあげたい。
できれば奨学金など借りずに社会に送り出したい。そして、3人の子どもがすべて社会人になったとき・・・。
私も夫も、老後は極力子どもたちに迷惑をかけない生き方をしたい。
そのためにも、やっぱりお金は必要なのです。
当時は、大学生、高校生、中学生の3人の子どもを抱える我が家でしたので、無駄を減らすというのが最大の課題でもありました。
収入は限られている。出ていくお金も決まっている。
ならば、家計を見直して無駄を省くことが、無理せず節約できることだと思ったからです。
現在、長男も次男も社会人となって独立しました。
3番目の娘は、大学生。
教育費はまだまだかかりますが、精神的には「平穏」な毎日を送っています。
老後の不安
とあるアンケート調査によれば、老後の不安理由の第一位が「お金に関すること」。
老後に必要なお金は、2,000万円とも3,000万円とも言われ、そんな情報がさらに不安に拍車をかけるのですよね。
例えどんなにお金を貯めても、老後の不安が解消できない理由は、自分がいつまで健康でいられるか、何歳まで生きるかわからないから。
教育資金は、ある程度予測がつき、目標がたてられますが、老後資金というのはゴールが見えにくい。
だからこそ、私は子どもたちが独立しても家計簿をつけるのです。
自分の生活にいくら必要で、いくらお金があれば暮らしていけるのか、将来の予想できるからです。
年金収入
ねんきん定期便も気になる年頃になりました。
自分の年金がいくらもらえるか気になるくらい、歳をとった証拠ですね。
一般的に年金は、現収入の6割程度になると言われています。
ならば、その年金収入で暮らしていけるよう、今から暮らしをコンパクトにし、スムーズに年金生活に移行できるよう、整えていく時期が50代の今なのです。
家計簿をつけている理由は、不安なく年金生活へ移るためでもあるのです。
家計の心理5段階
そんな私ですが、最近家計に関してあれこれ考えることがほとんどなくなりました。
その理由のひとつは、家計簿をマネーフォワードにしたことで、自分で入力することがほとんどなくなったからです。
月末にマネーフォワードをさらっと見て終わり。
特別突出した支出もないし、すべて想定内の収支だからあまり気になりません。
そして最近、家計に対する心理状態も、悲しみの5段階などのようにプロセスがあったなぁ・・・と感じるようになりました。
私が考える家計の5段階とは
▪惰性
なんとなく漠然と家計簿をつけて家計管理をした気になっている時。
毎月惰性で家計管理をしているので、なんの発展もない。
▪焦り
家計に何か大きな変化があった時、急に焦りがこみあげてきます。
私の場合は、長男が大学生になった時でした。
頭の中では教育費が莫大にかかるとわかっていて、教育資金も貯めてきたつもりだったのに、いざ目の前から飛ぶようにお金が出ていくと、焦燥感がハンパない。
▪奮起
そして焦ってばかりいても事態は何も変わりませんから、そこから奮起に至ります。
収入は変わらない。
出ていくお金も決まっている。
ならば、徹底的に無駄を省くしかない。
ここでこれまで(惰性でも)つけてきた家計簿が役に立ちました。
▪模索
食費、日用品費、通信費、保険関係などすべてを見直し、カットできるものはとことんカットしました。
節約のためにイオンの株を買ったことをきっかけに、少しの株の売買と投資信託積立も始めました。
貯金ではお金は増えない時代となったので、投資という世界へも足を踏み出しました。
▪平穏
今、ここです。
大学生の娘がいるので教育費はかかりますが、毎月一定額を淡々と送金するだけなので、家計管理に大きな変化はありません。
食費も日用品も無駄買いをしないクセが身についたので、コロナだろうと自粛生活だろうと変化はありませんでした。
通信費や保険料などの固定費は、模索中にすべて見直したのでそのまま維持するだけです。
気持ちはとても穏やかで、平和な毎日をおもしろがって生きています。
老後の不安が解消される
3人の子どもたちにかかる莫大な教育費のおかげで、家計を徹底的に見直すことができました。
無駄な支出はすべてカットしたので、必要最小限で暮らしていける自信もつき、このまま年金生活に移行してもやっていけると思っています。
不安は先の見えないことから起こるものですが、老後のお金のことが心配ならば、徹底的に家計を見直して、収入に見合った暮らし方をしていくしかないのだと思います。
時には趣味を楽しんで、時には息抜きをして、日常の暮らし方を楽しめる、そんな生活が理想です。
死ぬときに持っていけるもの
ブッダの言葉で「死ぬときに持っていける唯一のもの」というのがあります。
食べ物もお金も貴金属も、いかなる所有物であっても、君が死ぬときには、持っていけない。
(略)
死ぬときに唯一この手に残るのは、君がこの人生で行動してきた身体の業(カルマ)と
話してきた言葉の業と
心の中で考えてきた思考の業、
たったそれだけ。
(略)
業は、未来の君にとっての、ただひとつの財産となる。
超訳 ブッダの言葉(小池龍之介 編訳)
私は宗教家ではありませんが、妙に心に染み入る言葉です。
お金もあの世には持っていけないってことですが、体も心も豊かに暮らすためには、老後も自分の暮らしに必要なお金は把握していなければなりませんよね。
家計の平穏を手に入れるためには、ある程度自分でもがいてみることも必要です。
だって、家計管理はみんなそれぞれの環境や価値観でちがってきますから、自分に合ったやり方は自分で見つけるしかないからです。
*この記事は、2019年5月にアップしたものを加筆修正しました。
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