以前テレビで観て、衝撃的な感動を覚えた金魚の絵。
いや、絵ではなく、まるで本当に泳いでいるかのような立体的な金魚たち。
「深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ」を観賞してきました。
深堀隆介展へ
枡の中で泳ぐ金魚の作品を、どこかで目にした方もいるのではないでしょうか。
透明樹脂にアクリル絵の具で何層にも重ねて描く「2.5Dペインティング」という技法で、金魚に命を吹き込んだ作品をこの目でみたくて、秋田県立美術館へ行ってきました。
美術展と言うと、作品がずらっと並べてあるのを、ただただ観賞するというイメージが昔はありましたが、今は作家さんのヒストリーを本人の手書きで紹介していたり、作品を作る工程が動画で紹介されたりしているので、とても興味深いものがあります。
もともと金魚を描いていた深堀氏の作品が、時系列に展示されているのをみると、試行錯誤を重ねている様子が伝わってきます。
2010年を境に、一気に金魚が立体的かつ躍動的になったように思いましたが、好きなものをとことん追求し、続けていると、なにかが憑依するのかもしれませんね。
深堀氏は、東日本大震災で喪失感や虚無感を体験し、一時まったく描くことができなくなったと言います。
震災で亡くなった子どもの、筆洗いバケツに金魚の命を描いたドキュメンタリーな動画には、いろんなことを考えさせられました。
魂のこもったアートは、心に傷を負った人たちの心をも癒してくれるんですね。
好きなものをとことん追求し、それを継続する想像力と創作力は、自分自身の生きる力にもなります。
私も、人生後半戦、自分の好きなものをとことん深堀りして続けていけたらいいなぁ、、、なんてことを思いながら、涼し気な金魚たちを観賞してきました。
ランチは、秋田駅トピコ一階にあるローカルキッチンレイルズアキタで。
おいしいものを食べることも、心が満たされますよねっ!
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