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孫は子のもの 子は社会のもの

長男、次男は社会人、娘は大学生で、ともに他県で暮らしています。
子どもたちがふだんどのように暮らしているのかは目に見えないので、些細なことで驚いたり心配したりすることもなくなりました。

最初の頃はあれこれ心配もしましたが、慣れてしまえばこの距離感がとても快適です。

ところが、久々に子どものことでびっくりする出来事がありました。
それは、次男からのLINEで始まりました。

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子どもからの事後報告

子どものほうから連絡がくるときは、100%何かの問合せです。
娘とは女同士、ふだんから他愛のないLINEのやりとりをしていますが、長男、次男、そして夫も含め、我が家の男子というのは筆不精ならぬLINE不精です。

だからといって頻繁にLINEをよこされても、何か悩み事でもあるのかな?と逆に心配をしてしまいますから、たとえ既読スルーでも元気で生きていればそれで良しと思っています。

そんな中、次男からLINEがありました。

次男
次男

オレの年金手帳ってそっちにあるんだっけ?

何をいまさら・・・!と思いましたが、こんな質問を平気でしてくるのが、うちの次男なのです。

年金手帳は、次男が大学を卒業してから渡そうと思っていたのですが、その前の入社前説明会で必要だと言われ、急遽郵送した経緯がありましたので、よく覚えています。

そのことを次男に伝えると、次男も会社に預けていることを思い出したようでした。

それでこの話は終わりになるはずでしたが、なんだかひっかかるものがあったので次男に聞いてみたのです。

そらはな
そらはな

今更なによ

すると、次男からのLINEには驚く事実がさらりと書かれていたのです。

 

次男
次男

今度●●に転職するんですよね。
それで必要なの。

人って、想像すらしない言葉が返ってくると、頭の中で処理できず「あら、そうなんだ」とサラッと簡単に片付けてしまうものなんだと、その時思いました。

数分後、改めてLINEを読み返してみて、今度はスマホ画面に向かって叫びましたもんね。

「てっ、転職ー!?」

いつの間に採用試験を受けていたのか、いつ採用通知がきたのか、そんなことをひとつも言わず、今になって事後報告かいっ!

しかも、最初に転職のことを言わんかいっ!
年金手帳のことなんて、二の次でいいわいっ!

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冷静なのは子どもだけ

私と子どもの連絡手段は、99%LINEによる文字のやり取りです。
3人の子どもたちが大学進学で家を出てからというもの、1度か2度は緊急事態で電話をかけたこともありますが、それ以外は電話で直接話すということは、まずありません。

そんな私ですが、さすがに今回の次男の転職報告には度肝を抜かれました。

詳しい話は、帰省した時でいいけれど、とにかく何がどうなってそうなったのか?話を聞きたくて、次男に電話をよこすように伝えました。

ところが次男。

次男
次男

今度帰ったときに話すよ(笑)

と、ヘラヘラしやがっているではありませんか。

こうなったらなにがなんでも話を聞いてやる!とばかりに、私のほうから電話をかけてみたものの、次男のやつ、出やしない。
そしてついには、私が次男に懇願する始末・・・。

考えてみると、次男は採用試験を受けるためにそれなりに準備をし、勉強をし、今の職場である仕事もこなしながらというステップを踏んで今に至っているわけで、極めて冷静なのは当然のこと。

対する私は、まったく予想だにしていなかった話を聞かされたので、次男がなぜ転職に踏み切ったのか、今後の動きはどうなっているのか、自分自身を安心させるために事態を知りたかったわけです。

私があわてふためいても、なにがどう変わるわけではないのにね・・・。
でも、こんな事後報告に驚かないほうがおかしいですよね。

その後、次男から電話があり、だいたいのことは把握できたので、私もようやく安心しました。

子どもは社会のもの

次男は3人兄妹の中でも、一番手がかかるやつでした。
大学進学で家を出るときも、長男や娘の場合はきっと大丈夫という安心感がありましたが、次男の場合はなにをしでかすかわからないやつだったので、本当に心配でした。

実際に、大学在学中はいろいろやらかしてくれましたが、そんな次男も大学を卒業し、2年前社会人として完全に独立しました。

きっと職場では数々の失敗をやらかし、先輩や上司の方たちに多大なるフォローをしていただいたことでしょう。
そんな次男が、いろいろなことを考えたうえで、転職するための準備をし採用試験を受けていたかと思うと、なんだか胸がきゅぅっと締め付けられます。

結局、私が知っている次男の姿は高校生の時までで、大学生や就職してからの次男のことは、あまりわからないのですよね。
私の前では、相変わらずマヌケぶりを発揮してくれる次男ですが、きっと社会人としての次男の顔は、私がまったく見たことのない顔をしているのでしょう。

後日、姉に次男の近況報告をした時のこと。
姉から心に響く言葉をもらいました。

「孫は子のもの、子は社会のもの」

昨年、孫が生まれた姉の言葉は、とても深く心に沁みました。

おわりに

私が産んだ子どもは、私の所有物ではありません。
子どもは私を親にしてくれたかげがえのない存在ですが、成人したら社会へ返した一人の人間です。
我が子であるけれど、同時に一人の人間として捉えなければなりません。

次男が自分で決断し、自分で歩みだそうとしている今、心から次男を応援してやろうではありませんか。

そして、次男が帰省したら、一人の人間として根掘り葉掘り話を聞きだそうと思います。←だから距離感

 

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コメント

  1. 匿名 より:

    そらはなさん、立派です!
    子どもは社会に返すもの、というブレないスタンス。
    もちろん大切なことはブレちゃダメなんですが、
    去年から今年へ価値観の大きな転換があるとよくいわれていまして、
    この度の例のご老人騒動を見ていると
    本当にそうなんじゃなかろうかと思います。
    価値観の変化にも対応して軽やかに生きねば。
    そらはなさんと成長したお子さんとの関わりの軽やかさは、
    まるで時代の先取りですね。

    • そらはな より:

      匿名さんへ♪
      こんにちは(#^^#)
      考えてみれば、私も社会人になってからは親へは事後報告していたので、当たり前のことなんですよね。
      ただ、次男の場合採用試験は昨年の夏ころ受けていたのですから、せめてもう少し早く教えんかいっ!と思ってしまいました。
      新型コロナウィルスの影響で、これまでの価値観が大きく変わってきていますね。
      柔軟な考え方をすることができれば、社会の変化にも対応していけるのではないかと思っています。

  2. そらはな より:

    あおいインコさんへ♪
    コメント非公開にいたしました。

  3. みほ より:

    はじめまして。
    たまにブログを拝見しています。いつも、読むたびにそらはなさんの文章を感動しながら読んでいます。
    フルタイム勤務で大学生と高校生の母親しています。
    私の目標は、2人の子ども達を社会人として自立させ、社会にお返しすることです。これからも、先輩母の見本としてブログを拝見します。

    • そらはな より:

      みほさんへ♪
      はじめまして(#^^#)
      子どもたちが小さかった頃は、フルタイムで働くのも時にはしんどかったりしましたが、それでもみんな社会へ巣立っていきました。(娘はまだですが)
      きっと子どもたちもちゃんと親の背中をみているはずです(と、思いたい)

  4. しっぽ より:

    いやいや次男くん、そらお母さんびっくりするわ!

    でも思った以上に次男くんはしっかりと考えてですね。頼もしい。立派に自立していますね。

    うちの息子は退職して今は自営業。
    一応事前に相談がありました(笑)

    でもかなり危なっかしくて、やはり口は出してしまいました。それでも親のできることはごく限られていて、本人の意思を尊重するしかありませんでした。

    まあなんとか今は落ち着いたので胸を撫で下ろしましたが、一時はヒヤヒヤものでした。

    社会に出てから大人になったと思いますよ。もう親の出番は少ないのですね。

    • そらはな より:

      しっぽさんへ♪
      ですよねー!
      次男には、毎度のことながら驚かされます。
      しっぽさんの息子さんは、自営業で独立されたんですね。すばらしいです!
      子どもの心配をしているうちは、私たちもまだ若いってことでしょう(^-^;

  5. 藤井風の沼人 より:

    「わたしが産んだ子どもは 私の所有物ではありません」この言葉を声を大にして夫に言いたいです。
    現在同居している長男が 遠距離恋愛中なのですが、近々結婚して 彼女の住む街で新生活を始めたいと報告がありました。
    主人は大激怒。「この家を捨てる気か。親の老後をみないつもりか。今まで育てた恩を返す気はないのか。」と。
    私は 今まで親をさせてくれてありがとう。これからは自分達で頑張って歩いて行ってね という気持ちなのに。主人がここまで考えが古いとは呆れてしまいました。
    最近のそらはなさんの言葉は 私の胸に響くのでまたコメントしてしまいました。
    これからもブログ読ませてもらって 同世代の 頑張る妻、母、老親の娘の立場から学ばせて頂こうと思います。

    • そらはな より:

      藤井風の沼人さんへ♪
      考え方は人それぞれですもんね。
      もしかしたら旦那様は何か心配事があるのかもしれませんね。
      私も夫も、今は元気で働けていますが、自分の身体のことや他に気がかりなことがあれば、ついつい我が子に頼りたくなる気持ちも出てくるかもしれません。
      だけど、子どもの幸せが一番の願いであることは、どの親も一緒のはずですから、いずれ旦那様もわかってくれる時がくるといいですね。

      • ママっち より:

        そらはなさん こんばんは。
        大分前にコメントさせて頂いたママっちと申します。

        そらはなさんのご次男と、我が家の一人息子は同い年で、勝手に親近感を持っていました。

        息子の初めての赴任先が秋田市で、親近感が更に増しました。
        ところが、我が家の息子、今年になって転職し地元に戻って来ました。
        とても他人事とは思えず、ついコメントしてしまいました。

        私も息子からのラインは、今でも『な、何かあった』
        とビビリます。

        そらはなさんのブログ、いつも楽しみにしております。
        ご次男さんのお話も楽しみにしております

        • そらはな より:

          ママっちさんへ♪
          息子さん、秋田でがんばっていたんですね!(^^)!
          子どものことはいくつになっても心配してしまいますが、いつか子どもに心配される日もくるのかなぁ・・・。
          子どものことをついつい心配してしまうのは、まだまだ私たちも若い証拠!ってことで(^-^;