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高齢の親の一人暮らしのできないこと 母の姿をみて自分のこの先を考える

父が急逝し、母が一人暮らしをするようになって7年。
認知症の症状である記憶力も徐々に低下してきているものの、母はまだ一人暮らしができています。

ただし、これは週に3回のヘルパーさんのお手伝いと、二世帯住宅で暮らす私のかかわり方で、成り立っているといったほうが正しいです。

母は今も「一人でできる(暮らせる)」と言いますが、日常生活をする上で母ができないことは多々あります。

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高齢の母が食生活に関するできないこと

▪買い物ができない
▪食材の管理ができない
▪お皿がきれいに洗えない

父が亡くなってから、母は自分で買い物をすることをいっさいやめました。
食事を作る相手がいなくなったので、気力が失われたというのもありますが、認知症の症状が一気に進んだので、買い物に行ってもなにをどう選んでいいのかわからなくなりました。

食材の管理は、まったくできません。
視力が衰えてきているので、賞味期限の文字は見えませんし、食料品が傷んでいてもわかりません。

使ったお皿は、自分で洗いますが、汚れていることがほとんどです。

よって、買い物は私が行い、冷蔵庫に食材を入れ、定期的にチェックをしています。
そして、母がまだ自分で作れると言っているうちは、食品の補充はし続けたいと思っています。
それらの食材で母が何かを作るということは、ほとんどないのですが、昔は料理を作るのが大好きだった母のプライドは、尊重したいと思っています。

お皿は汚れていたってかまわないと思っています。
後で私が洗いなおせばいいことです。
それよりも、母が使ったお皿を自分で洗うという行動が大事だと思っています。

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日常生活全般の困りごと

▪ゴミの分別がわからない
▪電話を使えない
▪電化製品の不具合には対処できない
▪訪問者の声やチャイムの音が聞こえない

 

燃えるゴミ以外の、ゴミの分別ができなくなりました。
当然のことながら、ゴミ出しの曜日はわかりません。

電話の操作方法もわからなくなったので、電話をかけることができなくなりました。

テレビが壊れた、暖房がつかない、目覚まし時計が動かない、ウォシュレットがおかしい、リモコンが動かない、お湯がでない・・・などといった日常のちょっとした不具合は、母が操作のしかたを誤っているだけなのですが、自分では解決方法がわかりません。

耳が遠くなり、テレビは大音量にしてみているので、玄関のチャイムの音も訪問者の声も聞こえないことがほとんどです。

よって、ゴミは私が回収し、ゴミステーションへ出しに行きますし、ゴミの分別は私や夫が行っています。

固定電話は、今年とうとう解約しました。

固定電話を解約しました
2023年3月末日をもって、固定電話の解約をいたしました。 子どもの頃から家にあって当たり前だった固定電話ですが、時代の...

電化製品の不具合には、その都度私が対応しているので、母は不自由なく暮らすことができています。

宅配便は、なるべく日時指定していますが、今後宅配ボックスの設置も検討中です。

身体的な困りごと

▪もともと足が悪いので、外出はいっさいしない
▪かかりつけ医に受診していることを忘れる
▪美容院へ行くのも嫌がる

母は60歳の頃、股関節の手術をしたのですが、今では歩くのは家の中のみ。
病院受診以外は、外出はいっさいしません。

数カ月に一度の病院受診も、嫌がります。
それでも、なんとかなだめて連れて行くことはできています。
また、病院の定期検査では、今のところまったく異常なし。
悔しいことに、コレステロールの値は私のそれより遥かに良い数値です。

入浴は、自発的に入ろうとはしませんが、促すと週に2~3回はお風呂に入ってくれます。
それ以外は、自分で自分の身体を清拭しているので、これで十分だと思っています。

美容院へ行くのも嫌がりますが、2~3か月に1度は連れて行き、パーマと白髪染めをしています。

母にとっても、私にとっても、これはシアワセなことなのだと思っています。

母の姿は自分の鏡

高齢の親が一人暮らしをしていると、第一に食事、第二に身体の清潔、第三に身の安全はどうするのか、というところをまず考えるものです。

そこで、介護サービスを利用して、食事や掃除、入浴サービスなどを受けられるよう手配するわけですが、実は日常生活の中での些細な困りごとは、とても多いのですよね。

幸い、我が家は二世帯住宅で、母の困りごとにはすぐに対処できますが、もし、私が遠く離れて暮らしていたら、母がどんなに「自分でできる」と言ったとしても、やはり無理だったでしょう。

なにより、家の周りは雑草天国と化すだろうし、冬は雪に埋もれてしまうでしょう。
90歳を過ぎた母が、「ひとりでできるもん!」と言ったところで、やはりそれは強がりにすぎないのです。

そして、そんな母の姿は、自分のこの先の姿を映し出す鏡でもあるわけです。

理想は、野菜を育てたり花に囲まれた暮らしをし、最期まで自宅で暮らしたいけれど、そんな考えも自分の身勝手な考えになってしまうのかもしれません。

母の姿を毎日みながら、自分はどうするのが一番なのか、考えていきたいと思っています。

 

コメント

  1. れいもあ より:

    そらはなさん、とても勉強になる話、ありがとうございます。
    年々老いを増す母と、離れて暮らしており、
    たまに会うと、ガミガミと小言を言ってしまう自分に自己嫌悪する日々です。

    やはり、もっと近くに住むか同居だなぁ、と考えております。
    たまに会って話して気づくこと 多いです。
    そらはなさんが 書かれていた、
    食器の洗い方が雑
    料理を面倒くさがる
    買い物が億劫
    風呂(シャワー)も毎日入っていない → 水道代やガス代の節約をしていると思い込んでいました。
    やることの優先順位が分からない
    自分で髪をカットしていた → 何年も美容院に行っていない。

    何でもかんでも私がやってしまうと、老化を早めてしまうと思い、
    持っていった食材を、自分で冷蔵庫にしまってもらうなど 試みています。

    相談する先も無く、困っていました。
    そらはなさんのブログを見て、何か、救われました。
    ありがとうございます。

    また、キレイな写真の数々、眺めに来ます!

    • そらはな より:

      れいもあさんへ
      こんにちは(#^^#)
      「何でもかんでも私がやってしまうと、老化を早めてしまうと思い」
      私も同感です。
      でも、どこまで私がやって、どこまで母にやらせるのか?
      その答えは時間とともに変化していくものだと思っています。
      試行錯誤で良いと思いますし、悩みながら迷いながらやっていくので良いでしょう。
      正解は、自分の心が決めてよいと思っています。

  2. みほ より:

    2年前に父が亡くなり、77歳の母は田舎で一人暮らし。
    まだまだ元気ですが、いつまで元気で暮らしてくれるのか、と考えると恐ろしいです。
    そらはなさんは近くにいてあげて親孝行ですね。
    少し先輩のそらはなさんのブログを読むと現実はこうなるんだろうなと思います。

    最近は将来を憂いながら、仕事に邁進する毎日です…

    • そらはな より:

      みほさんへ
      こんにちは(#^^#)
      お母様、一人暮らしをされているのでいろいろ心配はあることでしょう。
      でも、先のことを心配しても、どうにもなりませんし、今できる最善策をやっていくのが一番だと思っています。

  3. 乙女座の乙女座 より:

    そらはなさん、こんにちは♪
    姉が間もなく両親(父90歳母84歳)と同居する予定でした。しかし、今春何の前触れもなく突然亡くなってしまいました。
    両親を施設には入れないで、自宅で看取ると約束をのこしたまま…
    二人姉妹のため妹である私が介護しなければならないのですが、ある病気に罹り、葬儀後すぐに手術をしました。寛解まで三年と宣告されています。
    両親は何とか二人で生活していますが、今の生活がいつまで続けていくことができるのか。
    介護認定をうけることができるレベルのようですが「他人の世話にはならない」と二人で言い張り、私との同居を求めてきます。
    長文かつ愚痴ですみません。
    介護、答えを見つけ出すことができないですね。

    • そらはな より:

      乙女座の乙女さんへ
      こんにちは。
      大変驚きました。
      お姉さんのこと、ご両親のこと、そしてご自身のこと。
      あまりにも変化がありすぎて、きっと精神的にも身体的にもお疲れのことと思います。
      最善の方法が見つかるとよいですね。
      でも、ご自身のことを一番に考えて労わってあげてください。