今年は、畑をやるのは無理だと思っていました。
減築リノベーションで庭は荒れ、仕事をしながらの引っ越しで、家の中を片付けるので精一杯。
「今年はもう無理だ」と思いつつも、家の前に広がる雑草を見ると、どうにかしなきゃ……という気持ちもどこかにありました。
時間が経つと共に
それでも、時間が流れると不思議なものです。
部屋を整えて、片付けて、また整えて……
そんな日々を繰り返すうちに、心の中にも少しずつ余裕が生まれ始めました。
入居から1ヶ月が経つ頃には、ようやく庭のことを考えられるようになってきました。
窓から差し込む春の光が、部屋の中をやわらかく照らしていて、その明るさに「そろそろ外にも目を向けてみようかな」と思えたのです。
壊れた庭と、光の当たる小さな希望
外に出てみると、重機が通った花壇の縁は崩れ、ポタジェの平板ブロックも散らばっています。
それでも、重機が入らなかった場所が、陽を受けて静かに残っていました。

昨年11月から放置した畑
例年なら3月に耕すから草はまだ小さいのですが、今は5月。
草はしっかり育ち、耕運機を入れたら刃に絡まってしまうのが目に見えていました。

植えっぱなしのネギが⋯可愛い姿に
放置していたネギも立派なネギ坊主となりました(笑)。
「やっぱり今年は無理じゃん」
そう思いながら迎えたゴールデンウィーク後半。
雲ひとつない空から降りそそぐ光に誘われて、その明るさに背中を押されるように、私はとりあえず草を抜き始めました。
小一時間。
ほんの少し草がなくなっただけなのに、土が見えてくると、そこには確かに“畑の顔”が戻っていました。
光を受けた土の色が、なんだか懐かしく感じられました。

あれ?草がなくなったら耕したくなってきたぞ
1年ぶりの耕運機と、ふかふかの土が見せてくれた光景
気づけば車庫から耕運機を引っ張り出していました。

夫がサッカーボールと戯れている間に、私は耕運機と戯れる
エンジンは意外にもすんなりかかり、草を抜いた地面の上を走らせてみました。
土が掘り返されると、昨年の感覚がふっと戻ってきました。
そうだ、昨年残った苦土石灰があったはず。
それを撒いて、また耕して。
固くなっていた土が、耕運機を縦横無尽に走らせるたび、少しずつふかふかになっていきます。

耕運機を走らせるのはとっても楽しいー!
春の光がその土の粒をひとつひとつ照らし、まるで畑が静かに息をしているようにも見えました。
その光景を眺めていたら、胸の奥から自然と感情が湧き上がってきました。

「ここに、小玉スイカを植えたいーっ!」
今年は、たくさんの種類の野菜は無理でしょう。
でも、初めて家庭菜園を始めた頃のように、ひとつの作物からスタートすればいいのです。
誰だって最初があったように、私もまた一から始めればよいのだと思えました。
そして、夏に食べるシャリシャリの小玉スイカの味も思い出して。
モグラがいない庭と、光の中で始まる新しい季節
そういえば、毎年春先には畑のあちこちにモグラの穴があったのに、今年はひとつも見当たりません。
どうやら減築リノベーションの重機は、モグラまで追い出してくれたようです。

小玉スイカの奥には何を植えようか⋯?
石灰を撒いた今、
1週間後には堆肥を入れて、
さらに1週間後には苗を植える。
そんな構想がどんどん頭に浮かんできました。
暖かな風に吹かれながら、ふかふかになった土を見ていたら、今年は“できなかった年”ではなく、新しい家庭菜園が静かに始まる年なのだと感じられました。
リブート?
いや、リボーン?
とにもかくにも、今年は再生の年です。
昨年作った小玉スイカは本当に美味しかったのよ⬇️



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