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認知症の母が施設で迎えた初めての年越し 家族として感じたこと

2025年のお正月は、母が老健施設で迎える初めての年越しでした。

しかし、施設内でコロナ感染者が出たため、直接面会はできず、洗濯物を取りに行く際や電話で母の様子を聞く日々が続いています。

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入所時のお願いと現実のギャップ

母が施設に入所する際、私たち家族が最も気にしていたのは二つの点でした。

一つは「転ばないように歩けること」、そしてもう一つは「少食なので、栄養バランスよく食べられること」でした。

スタッフにはこれらの点をお願いし、母の生活が少しでも改善されることを期待していました。

しかし、施設での生活が始まると、私たちの予想とは異なる現実に直面しました。

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母の意外な行動力と足腰の丈夫さ

最初に驚いたのは、母が施設内ではほとんど自室におらず、廊下を歩き回っていることでした。

家では「転ぶのが怖い」と言って外出を避けていた母が、施設では廊下を歩き回り、自分の部屋がわからなくなり、他の部屋へ入ってしまうこともあると聞きました。

認知症ゆえ、環境の変化に混乱しているのだと思うのですが、この行動には少し驚きました。

スタッフからは「転倒リスクに気をつけながら見守っています」と言われましたが、母は意外と足腰丈夫なのだと思いました。

食事の改善と家でのお菓子の影響

家ではお菓子ばかり食べていたため、少食でご飯を残すことが多かった母ですが、施設では毎回の食事をしっかり完食していると聞きました。

施設での規則正しい食事が功を奏しているのでしょう。

これを聞いた時、母の栄養管理がしっかりされていることに安心し、同時に「家でのお菓子の影響が大きかったのかもしれない」と反省する自分がいました。

施設の管理が、母にとって良い環境であることを実感し、今後の生活の質を向上させるために、さらに支援が必要だと感じました。

不安と記憶の中で生きる母

母は今でも「ここはどこだ?」と何度もスタッフに尋ねているそうです。

しかし「家に帰りたい」と言ったことはないそうで、この姿に驚きつつも、母は無意識に新しい環境を受け入れているのではないかと思うようになりました。

ある日、夜中に廊下を歩き回っていた母にスタッフが声をかけると、「電気毛布を探している」と言ったそうです。

家では電気毛布を使っていたので、母がここを家だと思ったのかもしれません。

母が家で過ごしていた時間はまだしっかり記憶に残っているし、その思いが母にとって支えになっているのだと実感しました。

最近では、スタッフの声かけのおかげで、食堂でテレビを見たり雑誌を読んだりして過ごす時間が増えてきたそうです。

施設での生活に少しずつ慣れ、落ち着きを見せ始めている母の様子に、少し安心感が広がりました。

母らしさを感じる一面

そんな母には、今もなお「自分のことは自分で」という意識が強く残っています。

ある日、スタッフから「お母さまが汚した下着を手洗いし、廊下の手すりに干していました」と聞き、戸惑うとともに、母の自立心に驚きました。

施設ではすべてが整えられているものの、母の中にはまだ「自分でできることは自分でやりたい」という強い意志があるのでしょう。

家族としてその気持ちを大切にしていきたいと思いました。

家族として感じたこと

母が施設で生活する中で、私たち家族は思いがけない発見をすることができています。

母が新しい環境に適応している姿を見ると、安堵と共に、家族として支え続ける大切さを再確認しました。

介護の中で時に感じる葛藤や切なさもありますが、母が少しずつ順応していく姿に、ようやく私も少し希望を感じることができています。

2025年も、母が穏やかに過ごせるように家族として支え続け、共に歩んでいきたいと心から思います。

▲2025年元日 めずらしく晴天!

 

それにしても…

廊下の手すりにパンツが干してあったら、びっくりしますよね。

 

 

 

コメント

  1. さくらゆ より:

    そらはなさん
    あけましておめでとうございます。
    今年もブログを楽しみにしています♪

    我が家もテプラを愛用していますが、今はこんな可愛いタイプがあるんですね。絶対テンションが上がるやつ!(笑)
    介護で実家に帰るたびに、少しずつ片付けをしているのですが、せっかくなら楽しんでやれる方がいい。
    介護初心者として、そらはなさんの過去の記事を再読しています。改めて「そうそう」と頷いています。(しっかり者で若々しかった母が、大きなストレスがきっかけで、急激に何も出来なくなり、子ども返りしている感じです。)
    年末年始は、東京から息子が帰ってきていて、一緒にのんびり過ごしたいところですが、私は実家と我が家を行ったり来たり。明日は、母がこういう状態になってから初めて息子と再会させます。母も息子も、どんな反応をするんだろう…と少し不安です。こんな気持ちで迎える年末年始は初めて。じっとしていると、どうにも落ち着かないので、ここ最近は雑念を払うように掃除や整理整頓ばかりしています。←悪いことではないですね(笑)

    • そらはな より:

      さくらゆさんへ
      あけましておめでとうございます。
      さくらゆさんのコメント、さかのぼって読んでいました。
      初めてコメントくださったのが2018年!なんと7年ものお付き合いですね(#^^#)
      会ったこともなければお顔も知らない関係ですが、同じように歳を重ねてきたようなそんな仲間意識が生まれています。
      いつも温かいコメントありがとうございます。
      今年もお互いにとってすばらしい1年となりますように!
      お母様は、久々にお孫さんに会ってどうでしたか?
      ちなみにうちの母は、孫の名前は念仏のように唱えて覚えていますが、会っても誰だかわかりません。
      それでいいのだと思っています。

  2. さくらゆ より:

    息子の大学進学を機に、そらはなさんのブログに出会って以来、私も不思議なご縁を感じています。今や頼りになる姉のような存在です(笑)介護を大切にしながら、自分の人生も大切にしていきたい。秋田旅行でそらはなさんに会える日が来るといいなあ。そらはなさんも山口に来られる際には、是非ご連絡くださいね。そんなふうに楽しいことも考えていくと、前向きに進めそうな気がします☺
    ちなみに、母と息子の再会は…感情が平坦で反応の薄くなった母を見て、息子はショックを受けたと思いますが、これまでと変わらない明るい態度で対応くれたのが救いでした。

    • そらはな より:

      さくらゆさんへ
      山口ー!遠いー!
      でも、いつか行ってみたいー!
      そんな目的を持つと、人生楽しくなりますね♡