母がグループホームに転居することになりました。
老健では、寝具は施設にあるものを使っていたので、特に持ち込む必要はありませんでした。
でもグループホームでは、寝具一式を用意しなければなりません。
「ベッドは備え付けですが、マットの上に敷布団を敷いてくださいね」と、ケアマネさんに言われて、「えっ、敷布団って…家にあったっけ?」と、はたと立ち止まりました。
そう、実家にあった大量の布団類は、先日思い切って処分していたのです。
そして、母が自宅で使っていたのはスプリングマット付きのベッドだったので、掛け布団はあっても、敷布団がない。
「買わなきゃダメだな」と思っていた矢先、ひとつだけ、奇跡的に敷布団が残っていました。
実はこれ、処分の時になんとなく残してしまっていた代物。
そう、実家の押し入れに何十年も眠っていた、あの昭和の綿敷布団です。
昭和の「押し入れ遺産」
とっても分厚く、綿がしっかり詰めこまれたその敷布団。
触ってみると、全然へたっていなくて、見た目はとても立派。

昭和の綿布団
「これはラッキーかも!」と思って、持ち上げようとしたら…
重っっ!!!
しかも、長年しまわれていたことで綿が湿気を吸っているのか、ぐにゃっとして持ちにくい。
さらに「こんなに長いこと使われてなかった布団の中って…もしかして、ダニの楽園?」という想像が頭をよぎります。
これはもう、いくら布団が元気そうでも、さすがに使えないな、と潔くあきらめました。
昔の布団って、ほんと重かった
そういえば昔の布団って、やたらと重くて大きくて、出し入れがひと苦労でしたよね。
押し入れを開ければ、布団がミルフィーユみたいに重なっていて、
「誰が使うの?」って思うほどの数が詰め込まれていたりして。その布団の間に挟まって遊ぶのも楽しかったけれど…。
来客用、親戚用、将来のため、念のため。
“いつか使うかもしれない”という名目で、とにかく何でもとっておいた時代。
でも、使う日なんて、ほとんど来なかった。
そんな“昭和の押し入れあるある”を、久しぶりに思い出しました。
今の布団は、軽くて扱いやすい!
今回、ニトリで新しい敷布団を購入しました。
選んだのは、

ニトリの敷き布団
抗菌防臭機能付き・マットレスなしでも使えるボリューム防ダニ敷布団(6,990円)
というもの。名前はちょっと長いけれど(笑)、これがまたすごく良かったんです。
厚みは約8cmとしっかりしていて、これ1枚でマットレスなしでも使えるのに、驚くほど軽い!
私も片手でラクに持てます。
しかも抗菌・防臭・防ダニ機能付きで、衛生面でも安心です。
母にとっても快適そうだし、持ち運びをする私にとっても、とても助かる存在。
「今の布団って、こんなに進化してたのね!」とびっくりしました。
モノには、役目を終えるときがある
どんなにしっかり作られたモノでも、どんなに思い出が詰まっていても、モノには、それぞれ役目を終えるときがあると思うのです。
永遠に使い続けられるモノなんて、きっとひとつもない。
押し入れで長年眠っていたあの綿布団も、思えばとっくにその役目を終えていたのでしょう。
重くて持ちにくい綿布団には「ありがとう」と言って、快く手放す決心がつきました。
そして、新しい布団とともに、母の新しい暮らしが始まります。
それは、これからを快適に支えてくれる“新しいパートナー”。
モノを見直すというのは、自分たちの「今」に合った暮らしを、大切にするということなんだなと、しみじみ思いました。
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