山形県山形市にある山寺(立石寺)は、1,015段の石段と五大堂からの眺めで知られる人気の観光地です。
「石段はきついの?」「所要時間はどれくらい?」と気になる方も多いと思います。
20数年前、子どもが小さくて登れなかった山寺に、今回あらためて挑戦してきました。
さくらんぼ豊作のニュースでよみがえった記憶
今年、山形のさくらんぼが豊作だというニュースを耳にした瞬間、20数年前の記憶がふっとよみがえりました。
山形市に住んでいた頃、子どもたちを連れて訪れた山寺。
当時は長男9歳、次男6歳、長女3歳。
1,000段の石段を前に、あっさり登頂を断念したことを覚えています。
残っているのは、玉こんにゃくのおいしさだけ。
あのとき見上げた石段の先に何があったのか——
その答えは、ずっと心のどこかに残ったままでした。
「今、登らなければ」と思い立つ
さくらんぼのニュースを聞いたとき、胸の奥で突然わき上がった思い。
山寺に登らなければ。
今なら登れる。
今登らなければ、もっと登れなくなる。
秋田と山形を結ぶ道路も整備され、行きやすくなりました。
天気予報もまずまず。
夫と2人、当時の思い出を語りながら山寺へ向かいました。
石段の前に立った瞬間20数年前の自分と重なる

山寺入り口 この先入山料500円
ふもとの街並みや入口の記憶はほとんど残っていなかったのに、石段の前に立った瞬間、20数年前の情景がぼんやりとよみがえりました。
あのとき、
「無理だよ、登れないよ」
と子どもたちの手をつないで引き返した場所です。
30代だった私は60歳になりましたが(ひぇぇぇ〜っ!)、あの日の続きを、今の自分で歩きたい。
そう思い、最初の一段を踏み出しました。
山寺の石段(1,015段)はきつい?|登るたびに“驚き”が現れる

この先、まだ見ぬ世界が広がる
山寺の石段は1,015段。
数字だけ見ると気が遠くなりますが、実際はまったく違います。
少し登るたびに、景色が変わるのです。
岩壁、祠、石碑、木漏れ日、岩に張りつくように建つお堂⋯。

どうやって岩を削ったの?
立ち止まっては見上げ、写真を撮り、また少し登る。
息は上がりますが、飽きる暇がありません。
なんてったつて私、羽黒山神社の2,446段を登った経験があるので、山寺の1,000段はむしろ“楽しい散策”に感じました。

山寺の見どころ|懸造(かけづくり)の建築美
細い山道に点在するお堂や石碑。
もちろん、建てられた当時は重機などありません。

山の中のあちこちにいろんな建造物がある
どうやってこんな斜面に建てたのか?
その疑問が頭から離れませんでした。
山寺の建築は、懸造(かけづくり)という技法です。
岩に穴をあけ柱を差し込む材木は背負って運ぶ、足場は丸太を差し込んで板を渡すだけ。
すべて人力、すべて手作業です。

頂上まであと少し〜!
「山そのものを仏の世界と見なす」
天台宗の思想が、この建築を生み出したのだと感じました。
五大堂|展望台からの絶景と風の感触
五大堂は山寺のハイライトです。

開山堂の上に五大堂がある 左側の小さいお堂は納経堂
岩の上に突き出すように建つ展望台に立つと、風が抜け、視界が一気に開けます。

五大堂は風が吹き抜けて気持ちがよい
眼下には山形盆地。
集落の屋根と遠くまで続く田畑の模様。
さっきまで登ってきた石段が、絵巻物のように見えます。

五大堂からの眺め
清々しさと同時に、山全体の神域を感じます。
「今、ここに来てよかった」
その一言しか浮かびませんでした。
山寺はペット同伴OK?|犬・猫連れが多い理由
頂上に着いて驚いたのは、犬を連れた方が何組もいたことです。

頂上の大仏殿
中には、猫を抱っこして登ってきた人までいました。
山寺はペット同伴に比較的寛容で、リード着用、堂内は抱っこ、マナーを守ればOKというルールのもと、犬や猫と一緒に登る人が増えているそうです。

紫陽花もきれいに咲いていた
SNSでは “犬や猫と登る山寺” が人気で、写真映えするスポットとして注目されているのも理由の一つです。
外国人が多い理由|世界で注目される絶景
さらに周りを見渡すと、半分くらいは外国人観光客。
山寺は今、世界から“行くべき日本の絶景”として注目されています。

山寺にはポストもある
理由は、海外ガイドブックで高評価であること、仙台から電車一本でアクセスが良いこと、日本らしい山岳寺院の雰囲気が人気⋯などが挙げられます。
20数年前とはまったく違う風景が広がっていました。
山寺の所要時間は?|往復1時間30分の実体験
1,000段の石段を往復し、下山すると1時間30分が経過していました。

重要文化財 三重小堂
写真を撮りながらゆっくり歩いてこの時間なので、初心者でも無理なく登れるコースだと思います。
半月前にサッカーでじん帯を痛めた夫は
「膝をかばって歩いたら太ももが痛い」
などと言っていましたが、私は全然平気でした。
もちろん歩きやすい靴や服装が大前提ですが、山寺に登って静かな満足感が体に広がりました。
60歳で登った山寺|人生の節目に寄り添う場所
神社仏閣に興味のなかった20数年前の私なら、たとえ登れたとしても、今のような感慨はなかったでしょう。

山寺、来てよかった!
登るべきときが来たから、自然と導かれた。
そんな気がしています。
山寺は、人生の節目にそっと寄り添ってくれる場所だと感じました。
もちろんこのあと、山形名物のお蕎麦を食べて、お土産にさくらんぼもたくさん買って帰りました。

ざるそばとイカゲソ天丼
大満足!


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