「宮島の自然と歴史を全身で感じたい!」
そんな思いから、還暦の今年、宮島にある弥山登山をすることにしました。
標高535メートルと決して高くはないものの、弘法大師・空海が修行した霊峰。
頂上にたどり着いたときの達成感、霊火堂で体験する1200年燃え続ける“消えずの火”、そして朝霧の幻想的な景色──すべてが忘れられない思い出になりました。
午前のうちに弥山へ
今回の旅は「午前中に弥山登山、午後に厳島神社参拝」というプランに決定しました。
というのも、ロープウェーが混み合う時間帯は最大1時間待ちになることもあるとの情報が!
特に外国人観光客が増えている今、午前中の早い時間に登るのが良いと判断しました。
宮島口からフェリーでゆったり移動
朝8時のフェリーに乗り、宮島へ。

やって来たよー!厳島神社!
海に浮かぶ厳島神社の朱色の鳥居を見ただけでもワクワクが止まりません。
旅気分が一気に盛り上がります。
朝のすがふがしい空気の中、宮島に到着すると、9月下旬だというのにすでに暑い!
それでも目的の弥山本堂めざして、厳島神社を横目にどんどん進みます。

弥山登山といっても今回はロープウェイを利用します
ロープウェイ紅葉谷公園駅までは無料送迎バスもありますが、始発は9時以降。

紅葉谷公園も美しかった
なので、私たちは歩きながら、宮島の静かな朝の空気と木漏れ日を楽しむことにしました。
紅葉の季節にはここが真っ赤に染まるのだと思うと、気分も高揚します。(ダジャレじゃないよ)
9時始発のロープウェーに乗り込む
10分ほど歩くとロープウェー乗り場に到着。
始発15分前で、すでに10人ほどが列を作っています。

6人乗りですがまだ空いている時間帯だったのでグループごと乗車可能(私たちは3人で乗りました)
ロープウェイは最初は6人乗り、途中の獅子岩駅で10数人乗りの大型ゴンドラに乗り換え。
上へ上へと進むにつれ、瀬戸内海の絶景が広がる…はずが……なんと山頂付近は雲がかかり、視界は真っ白!
残念だけど、霧の中の神秘的な景色もまた幻想的…と気持ちを切り替えました。
獅子岩展望台でひと休み
ロープウェー終点の獅子岩駅を降りると、すぐ目の前に展望台があります。
晴れていれば360度の絶景が広がるはずですが、やっぱり真っ白なのよ(笑)

瀬戸内海が望めるはずが、なにも見えん!
でも霧の中にうっすら見える岩や木々の姿は神秘的で、心が洗われる静けさがあります。
ここから弥山本堂までは徒歩20〜30分。
距離は短いですが、これが意外と“修行級”の登山道となりました。
石段と岩場の連続!アップダウンもきつめ
道は石段や岩場が続き、息を切らしながら上ったり下ったり。
「空海さん、よくこんな山で修行したなぁ…」とぼやきつつ、一歩ずつ進みます。
蒸し暑さも加わり、汗は滝のよう、ハンカチは絞れるほどびっしょり。
道中、案内標識もなく、気がつけば周囲には私たち3人しかおらず、この道で本当に合っているの?と不安になります。
しかも、相変わらず辺りは真っ白。
本当は、うわーっ!海がきれい!山だから涼しいねーっ!というのを想像していたんだけどな。
そんなこんなで、息を切らして歩くこと30分。ふと視界が開けると──弥山本堂と霊火堂が目の前に現れました。
弥山本堂と霊火堂に到着!
ところが、とにかくヘロヘロで、まずはベンチに座り込む。
汗はダクダク流れるし、なんだかスネも痛いけど、それでも全身の力が抜けるような達成感に包まれました。
「私たち、よく歩いたね」
「まさかこんなに大変だとは…!」
「でも来られてよかったね」
友人と語り合いながら、しばし放心。

弥山本堂です
少し汗が引けたところで、本堂の参拝を済ませました。
1200年燃え続ける“消えずの火”を体験
本堂と対峙するようにあるのが、霊火堂。

霊火堂です
806年に弘法大師が修法を行った際の霊火が、1,200年たった今も「きえずの火」として燃え続けているそうで、この火にかけられている大茶釜で沸かした霊水を飲むと、万病に効果がある、幸いが約束されると云われています。
霊火堂の前には紙コップも用意されているので、さっそくそれを手にして霊火堂の中へ!
ところが、中は煙でモウモウ、肝心の炎が見えないのよ(笑)
煙が目に染みて開けていられず、もはや盲目のような状態で茶釜の重い蓋をずらして、柄杓でお湯をすって、震える手で紙コップに入れる。
これ、友人と協力しなければ、絶対に無理でした。
そして、ありがたーいお湯を口にいれると、意外とぬるめ。
しかも、自分の体中「いぶりがっこ」のような匂いを放っているので、お湯もなんだか燻製っぽい。
いやいや、空海さんのありがたいお湯ですから、きっとご利益あるはずです。
下山も楽しく
本当は、徒歩10分ほどの弥山山頂にも行くはずでしたが、体力を使い切った私たちはそれを断念。
下山することにしました。
なんてったって、旅は体力温存も重要ですもんね。
私達が下る頃には、続々と登ってくる人たちで列ができていましたが、みんなハァハァ息を切らしています。
「あとどれくらいで(弥山本堂に)着きますか?」と聞かれ、
「あと少しですよ」と返すと、ちょっと誇らしい気分にもなりました。
登りでは長く感じた道も、帰りは意外とあっという間。
無事にロープウェー乗り場へ戻りました。

下りのロープウェイでようやく瀬戸内海がお目見え!
ちなみにロープウェイ乗り場は長蛇の列。
それでも平日なので、まだ空いているほうだとか。
旅行は早めの行動が吉だと、つくづく思いました。
60歳でも挑戦できる!弥山登山の魅力
運動不足気味でも、還暦でも、ゆっくり歩けば弥山本堂までは到達可能です。
春や秋の気候がベストですが、どの季節でも自然と歴史を肌で感じられる体験は格別です。
「登りきった!」という達成感と、友人と笑い合える思い出はプラスα。
空海さんのお湯をいただいたことが、旅の最高のお守りになりました。
厳島神社だけでは味わえない、宮島のもう一つの顔に出会えて本当によかったと思いました。
午後は厳島神社へ⬇️



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