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二世帯住宅を減築するという選択|平屋へリノベーションの現場で感じたこと

わが家では今、2階建ての二世帯住宅を「平屋」へと減築するリノベーションが進んでいます。

親世帯と子世帯、それぞれの暮らしを大切にしながら過ごしてきたこの家も、ひとつの役割を終え、次のステージへと移ろうとしています。

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工事中の家で見た、ちょっと不思議な光景

まだ2階が残る状態で進む工事。ここから大きく姿が変わっていきます

先日、担当者との打ち合わせで、
工事中の家を案内してもらいました。

今回のリノベーションでは、2階部分をすべて撤去し、平屋にする計画です。

素人の私は、
「まず2階を壊してから、1階の屋根を造り直すのだろう」
と、勝手に思い込んでいました。

ところが実際に中へ入ってみると、2階はまだ残っている状態で、すでに1階部分に新しい屋根がつくられていたのです。

担当者さんいわく、
「2階を解体している間も、1階を雨や雪から守るため」
なのだそう。

言われてみれば、その通り。
けれど、既存の屋根につなげるように新しい屋根を組み上げていく様子は、まさに職人技でした。

家を守りながら工事を進める。
その段取りと技術に、ただただ感心してしまいました。

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数日で消えた2階

さらに数日後。
再び現場を訪れると――
見慣れていた2階が、すっぽりと姿を消していました。

このあと、天気を見ながら数日間で一気に屋根を仕上げるとのこと。

雨の多い季節、そして雪国では、
タイミングと経験がものを言う工事です。

「2階の減築って、こんなふうに進むんだ」
現場を見て、ようやく実感が伴いました。

二世帯住宅を「減築する」という気持ち

実家に増築する形で二世帯住宅にした当時、
「いつか、この家を減築する日が来る」
なんて、正直考えていませんでした。

親と暮らすという選択は、覚悟であり、安心であり、年老いていく親を見守るという使命感のようなものもありました。

けれど、暮らしは少しずつ変わっていきます。

3人の子どもたちは独立し、父は亡くなり、母の介護が始まりました。

約9年間、認知症の母を二世帯住宅で見守ってきましたが、今、母は施設で暮らしています。

家の中の人数も、生活のリズムも、確実に変わっていきました。

気づけば、
使われない2階、
上らなくなった階段、
電気をつけることのない部屋、
掃除をしなくなった空間。

「家はそのままなのに、暮らしはもう違う」
そんな違和感が、
静かに、でも確実に積み重なっていきました。

さみしさと納得は、同時にある

二世帯住宅を減築するという決断は、私の中では、ごく自然に湧き上がったものでした。

けれど意外だったのは、3人の子どもたちの反応です。
「自分が育った家がなくなるのは寂しいね」
「壊す前に、写真をいっぱい撮っておいてね」

私よりも、子どもたちのほうが寂しがっていました。

もちろん、私だって寂しさがなかったわけではありません。

ここで過ごした時間も、交わした会話も、すべて確かにありました。

それでも同時に、
「これでいい」
という気持ちも、はっきりとありました。

これからは、夫婦2人の暮らし。
無理のない広さで、暖房が効いて、掃除がしやすく、階段の心配もいらない家。

これは、これからの生き方を前に進めるための暮らしの「整え直し」なのだと思えたのです。

家を小さくするのは、暮らしを小さくすることじゃない

二世帯住宅を減築。
2階をなくす。
家を小さくする。

言葉だけを見ると、
「小さくなる」「終わる」
そんな印象を持たれがちです。
けれど、実際はまったく逆でした。

家は小さくなっても、暮らしは軽くなる。
気持ちは、むしろ自由になる。

これからの時間をどう過ごしたいか。
何を大切にして暮らしたいか。

そんなことを考える余白が、ようやく生まれた気がしています。

二世帯住宅減築リノベーションという選択は、家族の歴史を閉じることではなく、暮らしを更新すること。

現場で、そのことを、静かに実感しました。

 

 

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