8月13日――お盆の入りの日。
私の実家では、毎年この日にお墓参りとお寺参りをするのが恒例でした。
お寺に立ち寄ってお布施を渡し、念仏をあげてもらう。
そんな一連の流れが、何十年も当たり前のように続いてきたのです。
「行くのが当たり前」だった頃
私が高校生まで実家で暮らしていた頃、お盆の13日は、家族そろってお墓とお寺に行くのが“決まりごと”でした。
当時は親に言われるままについていくだけでしたが、今振り返るとそれは、ご先祖さまへの敬意や家族のつながりを、自然と学ぶ時間でもあったように思います。
社会人になってからも、結婚してからも、できる限り日程を調整して実家に帰るようにしていました。
両親、私たち夫婦、子どもたち、そしてときには姉一家も加わって――
にぎやかに過ごすお盆は、私にとって年に一度の楽しみでもありました。
実家に戻ってから、より「日常」になった行事
20年ほど前、私たち家族は実家に戻って暮らすようになりました。
それからは、13日にお墓とお寺に行くことが、より深く生活の一部になっていったのです。
「今年もいつも通りに迎えるお盆」
そう思えることが、何よりの安心感になっていたのかもしれません。
けれど今年――
その習慣を、はじめて途切れさせることになりました。
今年のお盆は「行かない」ことに
理由はとてもシンプル。
13日に、私が地元にいないからです。
夫は家にいますが、代わりにお墓参りに行ってもらうのは、どこか気が引けてしまいます。
きっと頼めば、快く引き受けてくれるでしょう。でもこれは、「私の実家のお墓」。
やっぱり、自分の手で手を合わせたい――そんな思いが心のどこかにあるのです。
少し早めに、お参りをすることにしました
そこで今年は、13日ではなく、その前に夫と一緒にお墓参りとお寺参りをすることにしました。
日にちは違っても、「今年もちゃんと手を合わせた」と思えるように。
形式や日付にとらわれるよりも、心のあり方を大事にしたい――
最近は、そんなふうに感じるようになってきました。
もちろん、長年続けてきた習慣を自分の判断で変えることに、少しだけ罪悪感や心苦しさもあります。
けれど、ふと考えるのです。
永遠に続く行事なんて、きっとないのではないか――と。
家族の形が変わり、暮らしが変わり、自分自身も年を重ねていくなかで、「形」よりも「気持ち」を大切にしたいと、今は思っています。
「13日に行かない」のは非常識?――私はそうは思いません
お盆は、ご先祖さまの霊を迎えて供養する、日本の大切な行事です。
特に13日は「迎え火」を焚いて霊をお迎えする日とされていますが、
だからといって、その日に必ずお墓参りをしなければならないという決まりはありません。
私は、「13日に行かない」のもアリだと思います。
その理由は、主に3つあります。
1.大切なのは「日付」より「心」
忙しい現代では、前倒しや後ろ倒しでお参りするのも、立派な供養のひとつだと思います。
ご先祖さまも、気持ちを大事にする人の姿を喜んでくれる気がします。
2.今のライフスタイルに合わせて
遠方に住んでいる、体調がすぐれない、介護中、天候が不安定――
さまざまな事情で13日にお墓参りができないケースは増えています。
そんなときは、自宅で静かに手を合わせるだけでも、心は届くと信じています。
3.家族との考え方の違いもある
実家や親戚と意見が合わないこともあります。
無理に合わせるよりも、お互いの考え方を尊重し合うほうが、かえって穏やかな関係を築けるのではないでしょうか。
「非常識!」と言われたら、こう伝えたい
もし「13日に行かないなんて非常識」と言われたら――
少し落ち着いて、こんなふうに伝えてみたいと思います。
> 「日程の都合で少し早く行きましたが、ご先祖さまへの感謝の気持ちは、ちゃんと持っています」
> 「今の暮らしに合った形で、できることを大切にしたいと思っています」
…そうやって“体裁”を気にしている時点で、私自身もまだ、「こうあるべき」に縛られているのかもしれませんね。
今年のお盆、あなたはどう過ごしますか?
お盆の迎え方や過ごし方は、本当に家庭それぞれ。
伝統を大切に守る人もいれば、暮らしに合わせてやり方を少しずつ変えていく人もいます。
どちらが正しい、ということではありません。
大切なのは、気持ちがこもっているかどうか。

今年の私は、ほんの少し“やり方”を変えてみました。
それでも、ご先祖さまを思う気持ちは、変わりません。
さて、今年のお盆。
あなたは、どんなふうに過ごしますか?


コメント
そらはなさん、こんばんは☆
母が亡くなって(遺骨はわが家に滞在中です)、私の実家のお墓は私が引き継ぐことになりました。今後、そのお墓をどうするかは、息子たちを含めた家族で相談することにしています。
で、お墓参り&掃除。
今年はもう済ませてきました。
お天気が明日から崩れるようで、掃除をするのも大変そうだったからーです。
毎年、13日前後は数少ないですが親戚のおじちゃん、おばちゃん達がお参りに来てくれるので、それまでに掃除をし、私たちのお参りも済ませています。
お葬式の形も、18年前に亡くなった父の時とは随分変わってきました。
その後の法事などの行事も。
大切なのは「亡くなった方を想う気持ち」ですよね。
私の心の中には、父も母も弟(母より先に亡くなりました)もずっとずっと生きている。お仏壇やお墓にも手を合わせるけど、それ以上に心の中で感謝の気持ちを忘れたことはありません。
今年は母の新盆。静かに両親と弟を思いながら、過ごしたいと思っています。
だから、そらはなさんの今回の記事、大いに同意させて頂きます!!
ひろさんへ
私も、お墓参りを済ませてきました。
母の実家のお墓参りもしましたが、今年従兄弟が亡くなったので、このお墓を守る人はもういません。
我が家のお墓もいずれそうなるのかな。
墓じまいなど、いろいろ考えなければなりません。
形はどうであれ、どこにいてもご先祖様を想う気持ちが大事ですよね。
私も心の中にはいつも父が生きていますし。
ひろさんも、穏やかなお盆をお過ごしください。