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岸壁に食い込むお堂は迫力満点【達谷窟毘沙門堂】は不思議な異空間だった 

夫の出身地は岩手県なのですが、その夫ですら「知らない」「行ったことがない」というパワースポットを訪ねました。
その場所は、岩手県平泉町にある達谷窟毘沙門堂たっこくのいわやびしゃもんどうです。

岩肌に食い込むように建てられたお堂。
岸壁に刻まれた顔面大佛。
鳥居とお寺がある神仏混淆の社寺。

不思議な異空間に迷い込んだかのような感覚にさえなりました。

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岩に食い込むお堂【達谷窟毘沙門堂】の迫力

岩手県に住む友人から「一度は行ったほうがいいよ!」と写真を見せてもらったのが昨年のこと。
岩肌に食い込むように建てられたお堂を見て、ずっと訪ねてみたいと思っていた場所だったのですが、その願いがようやく叶いました。

切り立った岩壁にめり込まれたように建つ毘沙門堂。

およそ1200年前、達谷窟を住みかとする悪路王を坂上田村麻呂が征伐し、ここにお堂を建立し108体の毘沙門天を祀り「毘沙門堂」と名付けました。

京都の清水寺をまねた懸崖造けんがいづくりですが、窟堂としては日本一の規模を誇るそうです。
岸壁の最大標高差は35m。

 

お堂が、岩にめり込んでいるようにも見える様子は迫力満点です。

ただし、このお堂は3度の火災にあい、そのたびに再建されています。
108体あった毘沙門天も、現在は27体が祀られているのみ。
現在の建物は、昭和36年(1961年)に再建されたものですから、築60年近くになります。

 

お堂の中は撮影禁止ですが、中から外を眺めた景色はなんとものどかな風景。

 

また、お堂は高床式になっていますが、床下の部分は「祖先の霊魂があの世から帰りて集う」聖なる場所とされ、人の立ち入りが許されない禁足地となっています。

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北限の磨崖仏

お堂の奥にある岸壁上部には、大日如来あるいは阿弥陀如来といわれる大きな磨崖仏が刻まれています。

高さ約16.5メートル、肩幅約9.9メートルの大きな像で、源義家が彫りつけたと伝えられています。

 

しかし、顔の部分しか見えないのですよ。
それもそのはず。
明治29年の地震で大仏様の胸から下が崩落してしまったそうで、現在は顔面大佛とも呼ばれています。
笑っているように見えるのは気のせいですかね。

 

境内は御神域です。
よって、動植物の採取、飲食、犬や猫を伴っての参詣などは固く禁じられています。
人影まばらで、とても静かな場所であるがゆえ、非常に厳かな空間となっています。

神仏混淆の社寺

達谷窟は神仏混淆こんこうの社寺であるため、達谷西光寺の境内入口には鳥居があります。

明治時代に政府が「神仏分離令」を作ったので、今では神社とお寺は別の存在となっていますが、昔は神仏混淆の思想はごく当たり前のことでした。

 

でも、鳥居があってお寺がある。
しかもお堂は岸壁にめり込むように作られている。

それがなんだか不思議な空間に思えて、ゾクゾクします。

 

また、達谷西光寺には檀家が一軒もありません。
なぜなら、弔事に出仕した当日は鳥居をくぐることができず、神事を執り行えなくなるから。

これも神仏混淆あるあるなんでしょうかね?

 

拝観料は、大人400円、中高生100円となっています。
道路向かい側には広めの駐車場(無料)もあります。

 

達谷窟は、世界遺産である中尊寺や毛越寺の近くにあります。

 

平泉は、町全体が民話に出てくるような雰囲気で風情があり大好きな場所。
桜や新緑、紅葉の季節に合わせて訪ねるのもいいでしょうね。

近くには名勝・厳美渓もあるので、観光スポットとしてもお勧めです。

 

 

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