20年間使い続けたフードプロセッサーとハンドミキサーを、ついに手放しました。
プラスチック部分はすっかり黄ばんでいましたが、どちらもまだ動きます。
それでも「新しい生活に連れて行きたい?」と自分に問いかけると、答えは迷いなく「否」でした。
子育てを支えてくれた相棒
フードプロセッサーは、大量のタマネギを一瞬でみじん切りにしてくれました。
そのおかげで、3人の子どもたちを育てるために山盛りのハンバーグを作ることができました。
ハンドミキサーは、週に一度のシフォンケーキ作りに欠かせない存在。
ふわふわに膨らんだケーキを囲んで、子どもたちの笑顔がはじける。
その姿を見たくて、疲れていても台所に立ち続けていました。
料理は節約のためであり、同時に「母としての愛情そのもの」でした。
今思えば、あの時間こそが私の宝物だったのだと思います。
役目を終えた道具たち
やがて子どもたちは巣立ち、台所の賑わいは少しずつ静かになりました。
道具の出番も減り、気づけば何年も戸棚の中で眠ったまま。
「ありがとう」──そう声をかけながら処分を決めた瞬間、胸の奥がじんわりと熱くなりました。

たくさん使いました!ありがとう!
ハンバーグの湯気の向こうに見えた笑顔も、シフォンケーキを頬張る子どもたちの顔も、すべてこの二つの調理器具があったからこそ生まれたのです。
これからの私と料理
これから先、お菓子作りをすることは、もうないかもしれないと思っています。
でも、もし退職して時間ができたら──懐かしい気持ちでシフォンケーキを焼く日が来るかもしれません。
その時は、最新のブレンダーやハンドミキサーを手に入れて、新しい思い出を重ねていこうと思います。
料理は、私にとって子育ての記憶そのものでした。
そしてこれからも、かたちを変えながら私の人生を温め続けてくれるはずです。
きっとね。


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