お悔みのお金は気持ちのやりとり 彼女がしてくれた最高の想いを私も返そう

スポンサーリンク

長い間お付き合いのあったご近所の方が亡くなりました。

彼女は、私よりも一回り以上目上の方ですが、私が子どもの頃は彼女のお母さんにもお世話になっていたのですから、親子二代にわたってのお付き合いでした。

 

父が亡くなった時に、彼女がしてくれた最高の心遣いを、今度は私が返そうと思います。

といっても、彼女が亡くなってしまった今では、もう彼女にはこの気持ちを伝えることはできないのですけどね。

 

スポンサーリンク

冠婚葬祭のお付き合い

冠婚葬祭のお金のやり取りは、そこに込められた気持ちのやりとりでもあると思っています。

若いころは、会社関係の義理のお付き合いもあり、周囲に合わせて自分もお金を包んでいましたが、この歳になると本当に大切な人との付き合いに絞られてきますから、思いやりをもってお金を包みたいものです。

 

気持ちのやりとりだから、包むお金の相場なんて無いと言いますが、なんのなんの、そこはやっぱり社会の中の一員で、極端に多すぎても少なすぎても困るもの。

相場を気にしつつ、先方から以前いくらいただいたのかが基準になります。

見栄を張る必要もなく、無理をする必要もなく、心を込めて、気持ちを込めてが一番ですが、無人島でもない限り、社会の中では人と必ずつながっているのですから、冠婚葬祭のお付き合いも必要だと思っています。

 

DSC02882

スポンサーリンク

自分の生き方と逝き方

父の葬儀から2週間経ったころ、ご近所に住むAさんが訪ねてきました。

彼女Aさんは、数年前に癌を患い抗がん剤治療を受けていました。

手術をすることができないほど癌は進行していたのですが、治療を続けながらも調子のいい時は、職場へお手伝いとして顔を出し、前向きにがんばっている様子のAさん。

 

「お父さんのお葬式に行くことができなくてごめんなさいね」

そう言いながら、彼女は父の祭壇に手を合わせました。

ちょうど父が亡くなった時は、抗がん剤の点滴をした直後で、全身状態がとても悪かった時期。
ようやく数日前から出歩ける状態になったとのことで、わざわざ自宅に香典を届けにきてくれたのです。

 

「○○市にあるホスピスの病院へ移ることを考えてるの」

「主治医もそのホスピスを勧めてくださってね。そこに行くまでには、家の中のことを片付けていかなければならないんだけど、モノがたくさんあってねぇ・・・」

「土地の相続の手続きをしようとしたら、名義が遠方に住む姉と共同名義になっていてね。だから手続きが大変なのよー」

 

そんな話を、笑い飛ばしながらするAさんに、胸がきゅーっと締め付けられました。

自分の最期を自分でしっかり幕を下ろそうとしているAさんが、あまりにも潔すぎて、なんと声をかけていいのかわからなかった私。

 

父のように、突然バッタリと逝ってしまう生き方と、Aさんのように長い間病気と闘いながら、徐々に自分のエンディングをしっかりと考えていく生き方。

どちらがいいのかなんてことは誰にもわからないけれど、どちらの生き方も潔くてすごいな・・・と思えたのは、父もAさんも毎日を一生懸命生きていたからなんでしょうね。

 

DSC02687

スポンサーリンク

納骨の日に届いた花束

父の納骨は三十五日に執り行いました。

朝から抜けるような青空の納骨の日、自宅に大きな花束が届きました。

送り人はAさん。

今日が父の納骨だということを覚えていて、お寺やお墓や仏壇にお花を供えても余るくらいの大きな花束を届けてくださったのです。

 

父の葬儀後は、たくさんの花に囲まれていた父の祭壇も、少しずつ花が枯れていき、3週間経ったころ、両脇にあった大きな花輪を撤去しました。

こうして徐々に日常に戻っていくのでしょうけど、お花が一気に減ってしまった父の仏壇は、なんだか寂しい感じ。

庭に咲く紫陽花やタチアオイ、ミニひまわりやミヤコワスレなど、父が育てていた花が今年も一斉に咲き誇り、それらを一生懸命仏壇の前に飾りました。

 

しかし、父の三十五日の頃には庭のお花も少なくなってきたので、お店からお花を買ってきていたのですが、そこにAさんから届いた大きな大きな花束に、とても心がほっこり温かくなったのを覚えています。

お金だけではない、こんな気持ちの表し方もあるんだ・・・と、胸がいっぱいになりました。

DSC02583

スポンサーリンク

お別れのしかた

Aさんのお葬式に行ってきます。

母は、あとで落ち着いたころに、Aさんの自宅へ香典を届けると言って、2万円を包もうとしました。

「葬式には行かなくていいよ」と母は私に言いましたが、私はAさんのお葬式に行きたいと思いました。

Aさんが亡くなったことはとても悲しくて残念ですが、葬儀に参列することできちんとAさんとのお別れをして、自分の気持ちの整理をしたかったからです。

 

父の香典リストには、Aさんからいただいた「香典1万円、お菓子、お花」と記載していたので、母はそれをみて2万円を返そうと思ったそうですが、私は香典として1万円を包むことを提案しました。

父の葬儀の経験上、必要以上に多く包んできてくださった方へ、後日別個に香典返しを送らなければならず、その手続きがちょっと大変だったからです。

 

Aさんがうちの父にしてくださったように、私はAさんの葬儀で香典を1万円、そして後日母が直接自宅へお線香をあげにいくときは、お菓子の包みを持って伺い、Aさんの納骨の日に大きな大きなお花を送り届けたいと思いました。

 

先日いただいたコメントに、「亡くなった人は四十九日で記憶が消される・・・という説もある」というお話を聞きましたが、納骨の日ならまだAさんがそばで見てくださってますよね?

Aさんへ、たくさんのありがとうを添えて。

 

コメント

  1. アラフィフ主婦 より:

    そうですね。
    葬儀を執り行った者だけがわかるんですよね。
    たくさん包みすぎては、逆に先方さんが大変なんですよね…。

    Aさん、素敵な方でしたね。

    • そらはな より:

      アラフィフ主婦さんへ♪
      自分が葬儀を執り行う側になってみて、はじめてわかったいろんなことがありました。
      香典袋に名前を書くとき、いつも字がへたくそで嫌になるのですが、受け取る側は字の上手下手なんてまったく気にならないものですね。
      それよりも、住所や電話番号をきちんと明記することがもっとも重要ですねぇ。
      これも受け取る側になってみて、よーくわかったことでした。
      Aさん、いつも明るく笑っている方でした・・・。

  2. とも より:

    Aさん、とっても温かい女性だったのですね。

    人とのお付き合いは様々で、浅い方もあれば深いお付き合いもありますね。葬儀が終わると、まるで潮が引いたような静けさになりますね。色んな手続きなどの雑事に追われて、寂しい感覚はあまりかんじませんが、日が経つにつれて、状況の変化を実感しますね。
    そんな時にそっとお花を贈ってくださる気遣いに、離れてても見守ってくれてるような安心感がありますね。
    私もそういう繋がり方って、憧れます。

    最近は家族葬が増えてきました。色んな事情で、やむおえないとは思いますが、やはりちゃんとお別れできる方がいいなと思います。
    葬儀って、亡くなられた方の生きてきた足跡を再確認する場でもあると思います。
    自分の時は、規模は簡素でいいので、出会った方々にお礼を届けられたらいいな。と、考える今日この頃です。

    昨日のコメントで、クッキーさんが改名して頂いて、申し訳なかったです。私も改名した方がいいかしら?とあれこれ考えてました。ともママがいいか、ともババがいいか?笑。この場をお借りしてお礼申し上げます。

    • そらはな より:

      ともさんへ♪
      そうですね。
      葬儀が終わって人の出入りがあるのは最初の1週間くらいで、その後は静かになりますねぇ。
      以前は、お葬式に行くのが嫌だったのですが、自分も父を亡くしてみてはじめて、お葬式は遺されたものにとっての心の整理をする場所だと思いました。
      おっしゃる通り、故人の生き方を知る場所でもあると思いました。

      HNがだぶっていたこと、気が付きませんですみません。
      ともさんとクッキーさんで了解しました(#^^#)

  3. ちかちか より:

    私は花より団子の人で、すぐに枯れてしまうお花にお金かけるなんて、と思っていましたが、義父の葬儀の後、後飾りの祭壇にお花があってよかったと思いました。葬儀のお花はお棺に入れたり来て下さった方に分けたりで、自分の家にはほとんどありませんが、夫が祭壇に飾る花もある生花のセットにしたので、かなり高いので私は渋ったのですが、葬儀後家に帰ってきたときにお花があって寂しさが和らいだように思いました。亡くなってすぐに枕花を贈って下さった方もいて、寒かったのと水換えをこまめにしたせいか一ヶ月以上花が持ちました。気が抜けて祭壇の前でボーッとお花を眺めていたりしました。お花には人を慰める力があると思います。そらはなさんのようにあとからお花を贈るのは遺族の気持ちに寄り添う、とてもいい事だと思います。Aさん、素敵な方だったのですね。

    • そらはな より:

      ちかちかさんへ♪
      私も、葬儀の祭壇のお花の値段の高さにびっくりしましたが、やっぱりお花をみてると癒されるんですよね。
      父の遺影がたくさんのお花に囲まれていて、よかったと思いましたもん。
      いつか枯れてなくなってしまうものだからこそ、咲き誇るその瞬間が最高に美しいんでしょうね。
      だからやっぱりお花っていいもんですよねー。

タイトルとURLをコピーしました