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親を介護施設に入所させる決断|罪悪感と向き合いながらできる最善の選択

親を介護施設に入所させることは、心の葛藤を伴う大きな決断です。

私の母は認知症で要介護1ですが、まだ自立している部分も多く、「もう少し自宅で暮らすことができるのでは?」という思いが拭えず、決断には悩みました。

さらに、介護施設に入所させることへの罪悪感は、私自身の心の中で長い間重くのしかかっていました。

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罪悪感を抱いた理由

罪悪感の原因を冷静に振り返ってみると、いくつかの要因が浮かび上がりました。

1. 親への恩返し意識

「育ててもらった恩を返したい」という気持ちが強く、自分が直接介護を続けられない現実に心が痛みました。

2. まだ自立している部分への迷い

母には、認知症ながらも日常生活を自力でこなせる部分が多く、「本当に施設が必要なのか?」と悩む自分がいました。

3. 親の気持ちへの配慮

母自身が「まだ家で暮らしたい」と思っている場合、その希望を叶えられないことへの後ろめたさも拭えませんでした。

4. 周囲からの視線

「親を施設に入れるなんて冷たい」と思われるのではないか、という不安も心に影を落としていました。

5. 認知症の進行に対するジレンマ

適切なケアを提供しないと認知症が悪化する可能性がある一方で、施設に預けることで失われる自由も考えると、どちらが正解か分からず、葛藤を深めました。

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罪悪感を軽減するためにできること

悩み続けた私が、自分の罪悪感と向き合うために取り組んだ方法です。

1. 施設入所を前向きにとらえる

施設への入所を「終わり」ではなく、新しい生活のスタートやリハビリの一環と考えることで、少しずつ気持ちが軽くなりました。

2. 専門家や家族と相談する

ケアマネジャーや介護経験のある友人に相談し、意見を聞くことで、母にとって入所が適切な選択であると納得できました。

また、家族で役割を分担することで、負担を軽減できる道を見つけました。

3. 施設入所後も関係を大切にする

面会を通じて母とのつながりを継続することで、母の安心感と私自身の罪悪感が少しずつ和らげると思いました。

4. 自分の心をケアする

「親を大切に思うからこそ罪悪感を抱く」という気持ちを認め、自分を責めすぎないことを意識しました。

母の入所時に感じたこと

最終的に、母は老健施設に入所しました。

申し込みから3か月以上待ったというのに、いざ入所する日が決まると心がざわつきました。

入所当日、母がようやく「家には帰れない」ということを理解すると、スタッフの前で「嫌だ!嫌だ!」と何度も言いました。

眉間にシワを寄せた母の表情を見たときには、胸が締め付けられる思いでした。

さらに、施設でのコロナ感染の影響で、当面の間面会ができないということも、辛い状況でした。

快適な施設環境

それでも、施設の環境が母にとってプラスになると思いたいです。

週5~6日の歩行訓練、栄養バランスの整った食事、快適な個室。

さらに、24時間の温度管理や、ベテランスタッフによる適切な介護は、家での生活では難しかった部分を補ってくれると信じています。

私自身も、母が入浴時にヒートショックを起こさないか、家で転倒していないかと心配する日々から少し解放されます。

家族だけで介護を抱え込むことが必ずしも親の幸せに繋がるわけではないことを、今は少しずつ理解できるようになりました。

前向きな選択として

施設への入所は決して「親を見放す」ことではありません。
それは、親が安全で安心できる環境を整えるための選択です。

罪悪感を抱くこと自体が、親を大切に思う気持ちの表れだと考え、自分の気持ちと折り合いをつけていきたいと思います。

親との新しい関わり方を模索しながら、家族としての絆を深めていけるよう、これからも前向きに向き合っていきたいです。

 

 

コメント

  1. 白雪さくら より:

    お母様、入所されたんですね。
    そらはなさん、ひとまず、お疲れ様でした。
    「肩の荷が降りた」とか「一息つける」とかは言えない心境だろうし、まだまだ心のどこかにある葛藤や不安や罪悪感は消えてなくなってないと思うけど、無事に入所ができた、この厳しい冬を安全快適な環境整った施設でプロに見守られて過ごしてもらえる、というのは、安心材料だと思います。
    眉間にシワを寄せて「嫌だ、嫌だ」と言ったお母様を置いてくるのは、さぞお辛いことだったろうと思います。「家が良い」というお母様の「家」は、そらはなさんあっての「家」です。それだけ、そらはなさんの介護が、お母様にとって本当に良いものであったのだ、と白雪は判断します。そらはなさん、今まで、本当によくやってこられました、お疲れ様でした!
    そして、お母様もそらはなさんも年を重ねるということは、同じ状態をキープするのが難しいということで、つまりはお母様にとって快適な最高の環境である「家」を維持するのが難しくなっていくということだと思います、もちろんただ継続するだけでもそらはなさんには大変なことだったと思います、一時的には頑張れても、日常的にというのが厳しいです。
    そらはなさんが家での介護に自信がなくなってきたり不安になったり、家で見るのは難しいと感じるようになったということは、そういうことだと思います。
    お母様も、そらはなさんを犠牲にしてまで、「家」で生活したいとは、望んでおられないはずです。そらはなさんを一所懸命育てられたのはそらはなさんのためです、自分に恩返しさせるためじゃない。
    親孝行したい、恩返ししたいと思う大人に育ったのは、素晴らしいことだしお父様お母様も素晴らしかった(「欠点がなく完璧だ」という意味ではななく)のだと思います。だからこそ、お母様に状況が理解できたら、きっと、そらはなさんの選択に納得してくださると、白雪は信じます!

    そうそう、施設に入れて終わり、後は関係ないよ、じゃないんです。そらはなさんの親孝行は、これからもまだまだ続くんです。家で直接介護することだけが恩返し・親孝行じゃないんです。
    感染症(流行ってきてますね〜、お気をつけて!)対策で面会ができないのはとてもとても残念だけど、会えなくても、というか会えなければ会えないほど、気にかかっておられると思います。「どうしてるかな」「今頃は◯◯の時間かな」と、何かにつけてお母様のこと思っておられるんじゃないでしょうか。
    今までずっとお母様の介護してこられたから、それがなくなってホッとするというより、ちょっと戸惑ってるところもあるかと思います。
    というか、きっと、そらはなさんも、寂しいですよね・・・
    いろんな感情があると思います、そういうお気持ちの一つ一つ、またそう思うご自分を、どうか大事にしてあげてくださいね(^^)
    そらはなさんの幸せは、お母様の願いでもありますから。子どもが幸せであるというのが最大の親孝行、恩返しです!
    そらはなさん、すごく尊敬できる立派な大人で、お子さんたちも立派に育てて、お母様の誇りですよ!お母様厳しそうだからそうは言わなかったかもしれないけど、第三者だったら絶対そう言ってたはず、と白雪は思います。身内、特に親子って、冷静に見られないものですから・・・

    面会が可能になると、「家に帰りたい」と訴えられてまたそれが辛かったりするかもしれません。スタッフさんに言えないことをそらはなさんに言ったりするかもしれません。そういう意味では、やっぱり、「今までと変わらない」面もあるかもしれないと思います。
    でも、スタッフさんからはきっと、そらはなさんの前では見せないお母様のプラスの様子とかも聞けると思います。「施設が快適」というのと「家に帰りたい」というのが両立したりするみたいです。
    「お母様に安全に過ごしてほしい」というのがそらはなさんの希望だし、それをかなえるための積極的な選択としての施設入所、うん、ベストだと白雪も思います。
    お母様が、施設で快適に安心して過ごされますように、白雪も心から祈ります!

    いつもいつも、長文、ホントにスミマセンでした〜

    • そらはな より:

      白雪さくらさんへ
      本当は毎日施設に電話をして様子を聞きたいのですが、スタッフの方々も多忙でしょうから、2日に1回の電話と、洗濯物を取りに行った時に様子を聞いています。
      今はとにかく早く母が環境に慣れて、私自身もそういう状況に慣れることを願っています。