長いあいだ実家にあったピアノを手放すことにしました。
もう50年以上も前のアップライトピアノです。
音は出るし壊れてはいないけれど、もう何年も調律はしていません。
さすがに「値段がつく」とは思っていませんでした。
試しにピアノ専門の一括査定サイトに登録してみたところ、返事をくれたのは2社。
どちらも査定額は0円という結果でした。
想定通りではあったけれど、やっぱり少し寂しい気持ちにもなります。
それでも違いがあったのは「引き取り条件」。
一方は有料で15,000円、もう一方は無料で引き取ってくれるとのこと。
もちろん、無料で引き取ってくれる業者にお願いしました。
聞けば、引き取ったピアノはきれいに整えられて海外へ送られることも多いそうです。
今や処分にお金がかかる時代。
無料で引き取ってもらえるだけでありがたいし、どこかで誰かの役に立つのなら、なおうれしいことでした。

もう何年も弾いていないピアノ
ピアノを手放すと決めてから、不思議といろいろな記憶が蘇ってきました。
幼稚園の頃から高校生まで習っていたけれど、思い返すと私はピアノが大好きだったわけではありません。
姉が習っていたから、つられて始めたのでしょう。
しかし、練習が嫌でたまらず、レッスンをサボったことも何度もあります。
母に「やめたい」と言い出せなかったのも、あの頃の私らしいなと思います。
40代になってからバイオリンを始めた友人に「今度一緒に演奏会をしようよ」と言われたこともありましたが、もう何十年もピアノに触れていません。
たぶん、これから先も弾くことはないでしょう。

それでも不思議なものです。
今の私は、集中したいときや心を落ち着けたいときに、自然とスマートスピーカーでクラシック音楽を流しています。
ショパンやモーツァルトを選ぶのは、きっと子どもの頃にピアノを習っていた影響なのでしょう。
昭和歌謡も大好きだけれど、日常にクラシックがあるのはあの経験があったからこそだと感じています。

長い年月、家の中で当たり前のようにそこにあったピアノ。
好きだったかと聞かれると自信はないけれど、それでも確かに私の中に何かを残してくれました。
ありがとう、ピアノ。
どうか次の場所でも、誰かの時間をやさしく彩ってくれますように。


コメント
いつもブログを楽しく拝見しています。
私も10年位前に断捨離に目覚めた頃、使っていないピアノの処分をしました。
買ってくれた親がまだ生きているのに・・当時は高かっただろうに・・なんてエモい気分に浸るよりも、使っていないピアノを無料でもいい、海外でまた使ってもらえたらと思い処分しました。
メーカーの型番から調べると当時の引き取り相場は30,000円でしたが、
家の2階にあったのと、調律もしていなくて弦に錆があるとのことで、半額の15,000円でした。今思えば値段が付いただけでも良かったのですね。
私もピアノのを自ら習いたいと言ったわけでもなく、練習も好きでなく、でも辞めたいとも言えず・・そらはなさんと同じでしたね。
当時は子供にピアノを習わすことが親にとってのステイタスだったのでしょうか(笑)
そういえば世界名作大全集とやらの、本も気づけば与えられていましたが、ほとんど読まずに処分しました。こちらは・・ゴミとなりましたね。
お母さんごめんなさーい( ;∀;)
るかさんへ
ピアノ買取してもらったのですね。
値段がついてよかったですねー!
うちにも、なんか分厚い百科事典全集とか世界の名作集とか、そんなやつありましたねー。
そして、お約束。ほとんど見ない。
本棚にズラッと並べるのが、戦後の豊かになった日本の象徴だったのかもしれませんね。