母は現在93歳。
認知症が進行し、日常生活のほとんどに介助が必要な状態ですが、グループホームでスタッフの皆さんに支えられながら、穏やかな日々を送っています。
そんな母も、2年前マイナンバーカードを取得し、健康保険証との紐づけ(いわゆる「マイナ保険証」)の登録も済ませていました。
しかし、ある問題が浮かび上がってきたのです。
マイナンバーカードは施設に預けられない
入所時、グループホームの職員の方からこんな説明がありました。
「マイナンバーカードは個人情報保護の観点から、施設ではお預かりできません」
たしかにマイナンバーカードには大切な個人情報が詰まっています。
紛失や盗難のリスク、管理の手間を考えると、施設側が慎重になるのは当然のこと。
そのため、これまでは母の従来の健康保険証を施設に預けておき、マイナンバーカードは自宅で私が管理していました。
しかしここで、ある疑問が。
従来の健康保険証は使えなくなる?それならどうするの?
2024年12月末をもって、従来の健康保険証は原則廃止され、マイナンバーカードが保険証の役割を担うことになります。
では、施設でカードが保管できない場合──
今後、母が病院を受診するときはいったいどうすれば?
そんな不安を漠然と抱えていた時、自宅にある書類が届きました。
自治体から届いた「資格確認証」
届いたのは「資格確認証」という、シンプルな紙の書類。
これは、マイナンバーカードを持っていない、あるいは持ち歩けない人のために交付される、健康保険証の代わりになる証明書です。
言わば、マイナ保険証の“代理人”のような存在。
さっそく施設に相談してみたところ、「これならお預かりできますよ」と、ホッとするお返事をいただきました。
通院もスムーズに。「資格確認証」で対応可能
母は月に一度、かかりつけの内科を受診しており、グループホームのスタッフが付き添ってくださっています。
その際も、この「資格確認証」があれば問題なく対応できるとのこと。
「制度が変わっても、現場で機能しないと意味がない」と痛感していた中で、この証明書の存在はまさに救世主でした。
有効期限は1年。更新はどうなる?
資格確認証には、有効期限として「令和8年7月31日」と明記されていました。
つまり、有効期間は1年間。

「えっ、そんなに短いの?」と一瞬驚きましたが、調べてみると…
➡️資格確認証は原則として自動更新・自動送付
期限が近づくと、自治体から新しい資格確認証が郵送される仕組みになっています。
特別な申請は不要とのこと。
ただし、以下のような場合は自動送付されない可能性があるので注意が必要です。
✔住民票の住所に変更があった場合
✔医療保険制度の変更があった場合(例:後期高齢者医療制度への移行)
✔マイナ保険証の登録情報に不備がある場合
こうした例外もあるため、家族が定期的に確認しておくことが大切だと感じました。
75歳以上は「自動交付」の特例あり!
今回、母に資格確認証が届いたのは、実は「特例措置」の対象になっているから。
厚生労働省の発表によると、以下の方には、申請不要で自動交付される仕組みが導入されています。
✔75歳以上の後期高齢者
✔65歳以上で一定の障害がある人(後期高齢者医療制度の対象者)
この特例措置は2026年7月末まで有効とされており、その期間中は自動で資格確認証が送られてきます。
つまり、母に届いた資格確認証もこの制度によるもの。
制度が完全に移行するまでの“つなぎ”として、非常にありがたい存在です。
家族の“ひと手間”が、母の安心を支える
高齢になると、制度変更や新しい手続きに対応するのがむずかしくなります。
特に母のように認知症があると、情報を理解したり、手続きを自ら行ったりするのはほぼ不可能です。
「制度として整っている=現場で機能する」とは限らないのですよね。
今回のことで、私はこのギャップを強く感じました。
だからこそ、家族が正しく情報を把握し、施設や医療機関と連携していくことが大切なのだと、改めて実感しています。
【2025年7月現在】資格確認証とマイナ保険証のポイントまとめ
・母(93歳)はマイナ保険証に登録済み
・施設ではマイナンバーカードの保管ができない
・自治体から届いた「資格確認証」は施設で保管・使用が可能
・母は月1回の通院時に、スタッフが付き添い
・資格確認証の有効期限は1年(原則として自動更新)
・2026年7月末までは後期高齢者に自動交付の特例措置あり
・家族の理解と行動が、制度と現場のすき間を埋めるカギ
おわりに
「マイナ保険証が当たり前の時代に」と言われても、介護の現場ではまだまだ課題が残っていると感じます。
制度がどれだけ整っても、それを現場で安全に、安心して使える形にするには、家族のサポートが不可欠。
これからも制度は変化していくでしょう。
だからこそ、情報をアップデートしながら、「母の暮らしやすさ」を最優先に対応していきたいと思います。
そして──
遠くない将来、私自身が「後期高齢者」となるその日までに、もっとわかりやすく、暮らしやすい社会が実現していることを願っています。



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