劇団四季ノートルダムの鐘感想 見終わっても現実に戻れなかったという現実 

劇団四季ノートルダムの鐘を観てきました。

これまでの劇団四季ディズニーミュージカルとはまったく別物で、終わった後、あまりにもいろんな想いが交錯し、イスから立てなかったですもん、私。

舞台の演出とか、物語の構成とか、役者さんたちとか、忘れないうちに思ったことを、書き留めておこうと思います。

ネタばれ、少々含みます。

スポンサーリンク

ノートルダムの鐘の演出

劇場内に入ってすぐに思ったのが、ノートルダムの鐘には「幕がない」ということ。
舞台上には、暗い大聖堂の内部の様子と、頭上から漏れる光が差し込み、自分も大聖堂の中にいるような感覚になります。

この大聖堂ですべてのシーンが語られるのです。

木の手すりが、時には道路になったり橋になったり、屋根になったり牢屋になったり。
石のガーゴイルたちが、語り部になったり町の人になったりジプシーになったり。

舞台後方の上段には、常にクワイヤ(聖歌隊)が微動だにせずに座っているのですが、それが厳かな大聖堂をよく表してるなぁ・・・と。

舞台に幕が下りて場面が変わるという派手な場面転換もないし、アラジンのようにきらびやかで輝く衣装も小道具もない。

だからこそより一層、ノートルダムの鐘の重いテーマをよく表現しているなぁ・・・と思います。

アニメ版と舞台版のストーリーのちがい

アニメでは、フロローが誤ってジプシー女を殺してしまうことから、彼女が抱えていた赤ちゃん(これがカジモド)を育てることになったという経緯があります。

舞台版は、フロローには弟がいたってこと!
この弟が遊び人で、ジプシー女と結婚し生まれた赤ちゃんがカジモド。
つまり、フロローとカジモドの関係は、伯父と甥なんですよね。

フロローがどうしてあそこまでジプシーを憎むのかが、よく描かれていました。

最期の終わり方も、アニメとは違う展開になっていますが、舞台版が原作寄りにつくられているんですね。

ノートルダムの鐘のテーマ

この物語のテーマは、人種差別とかハンディキャップを背負う人への偏見なのですが、私が一番思ったのは、「付き合う人によって、人は善良にも邪悪にもなり得る」ってこと。

「人間と怪物はどこに違いがあるのだろう」と冒頭にカジモドが話しています。
見た目が怪物のようなカジモドが善で、聖職者であるフロローが実は悪だった・・・というように捉えがちですが、カジモドだって人々に向かって熱い鉛をぶちまけて、育ててくれたフロローをも最後は投げ落として殺してしまうのです。
人は、自分の周囲にいる人に影響を受け、付き合う人によって、変わるんだなぁ。
愛は愛を呼び、憎しみは憎しみしか生まないんだろうなぁ。

ノートルダムの鐘の歌

アラン・メンケンさん。
どうやったらこんなすばらしい歌を作れるんでしょう。

カジモド、フロロー、エスメラルダ、フィーバス、クロパン。
それぞれの気持ちがよーくわかる歌。

そこに、アンサンブルの歌とクワイヤの歌が加わって、もうゾワゾワと鳥肌モンのお腹にガツンとくる歌声。

どの歌もみんな好き!みんなすばらしい!

1幕最後の「エスメラルダ」は、フロローとカジモドとフィーバスがエスメラルダへの想いを全力で歌い上げるという最も鳥肌が立った歌でした。

アンサンブルすばらしい!クワイヤもすごい!
こんなすばらしい歌を聴かせてくれて、本当にありがとう!

唯一、気になるところが、エスメラルダとフィーバスが歌う「いつか」。
アニメ版は「Someday」で大好きな曲なのですが、日本語で「い~つか~♪」という歌いだしはなんかダサい。そのまま「Someday~♪」でいいのにな・・・。

ノートルダムの鐘キャスト

カジモド(飯田さん)
セリフはカジモドっぽくしゃがれた声なのに、歌うと美声。高音がすばらしい。
背中を丸め、足をひきずり、口をゆがめて演じるカジモドの姿は、思わず助けてあげたくなります。最高!

フロロー(芝さん)
狂気に満ちた歌の、その声量は、ただただびっくり。
声もすてきだし、顔もイメージ通り。最高!

エスメラルダ(岡村さん)
歌声と妖艶な踊りに、女の私でも惚れてまうやろー!状態です。
劇団四季って独特の発声方法でセリフもゆっくり目にハキハキと話すのですが、岡村さんのエスメラルダは、やや早口ですが自然なセリフで聞きやすかった。
そして、気高さと気の強さとやさしさに満ちたエスメラルダがよく表現されていると思いました。最高!

フィーバス(清水さん)とクロパン(吉賀さん)もイメージ通りで、とってもよかった!

アンサンブルもクワイヤも最高!

つまり、すべてがイメージ通りで最高によかった!!

初めての2階席

劇団四季を観るときのお気に入りの席は、1階12列あたり。
このあたりが役者さんもしっかり見ることができるし、舞台全体も見ることができます。

今回は、初めての2階席最前列です。
目の前に邪魔になるアタマがないので、楽しみにしていました。

ところが舞台を見下ろすという感覚が初めてだったので、どうにも慣れない。
役者さんたちは、1階の客席に向かって歌うのですから、なんだか第三者的に上から客観的に見ている感じで、最初は入り込めなかった。

間もなく、その感じにも慣れて次第に舞台に引き込まれていきましたが。

個人的には、やっぱり1階席が好きかも・・・・と、今回初めてわかりました。

カーテンコール

アラジンも美女と野獣もライオンキングも、舞台が終われば「よかった、よかった!楽しかったよー!」と現実に戻り拍手するのですが、ノートルダムの鐘は終わったあとも頭の中でいろんなことを考えすぎて、しばし放心状態。
カジモドかわいそう、フロローが哀れ、エスメラルダが切ない・・・、そんな気持ちがグチャグチャのまま感情が抜けきれなくて、この重い気持ちをどうしたらいいのかわかりませんでした。

だけど、なにもかも本当にすばらしかった!震えるくらいに!

カーテンコールは5回以上はあって、最後はカジモド役の飯田さんとフロロー役の芝さんがお互いに笑顔で抱き合って、それでこの重い気持ちから抜けられた感じ。

重くて深いノートルダムの鐘。

次はいつ観られるかわかりませんが、それまで私は買ってきたCDを聞きまくって、一緒に歌えるように覚えるんだもんねっ!(←迷惑?)

関連コンテンツ
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. タートル より:

    ご無沙汰です。
    ノートルダムの鐘、いいなぁ。もうチケットは取れないですものね…。
    これ、DVDで観たとき、びっくりしました。ほんとにディズニー映画?と。この世界が四季…気になっていたのですが、ダメですね、様子見てとかじゃなくてさっさとチケット取らないと。
    私はミッション系大学出身で、聖歌隊も、ごくごく身近でした。荘厳な歌声、聴きたいなぁ、とそらはなさんの感想を読んで思いました。
    来春の神奈川、チケット取るぞ~!!

    明後日、長女が小学校卒業です。赤ちゃんだったのに、あっという間ですね。頑張って備えなくちゃ!

    • そらはな より:

      タートルさんへ♪
      うん、うん!すごくよかったですよー!ノートルダムの鐘。
      舞台版は、フロローにも感情移入しちゃって、大変でした(^-^;
      タートルさん、聖歌隊も身近で聞いていたのなら、ノートルダムは本当におススメですよ~。
      すばらしいです、クワイヤの歌声!
      私も、来年の神奈川も狙ってます。
      娘さん、中学生になるんですね。まだまだ貯め時です。がんばってください!(^^)!

  2. plam935 より:

    以前勤務していた会社の独女たちが年二回“四季ツアー”していました。
    おみやの御菓子を頂きながら、興奮覚めやらぬ話を聞いていて、自分には一生経験できないこと。と、思っておりました。
    が、今や身近に行ける環境。
    次男の引っ越しが落ち着いたら、そらはなさんのブログを参考に四季デビューしてみようっと。レクチャーお願いいたします。

    • そらはな より:

      plam935さんへ♪
      あはははは(#^^#)わかりますよー!四季ツアーしているお友達の気持ち!
      私も職場で、ノートルダムのお話を、口角に泡をためてしゃべりまくりましたから(^-^;
      ぜひぜひ!機会があれば劇団四季へ足を運んでください。
      私の四季デビューは、美女と野獣だったので、これをお勧めしたいのですが、今は地方公演に行ってますもんね。
      ディズニー作品のほうが、ある程度わかりやすいので、デビューとしてはいいと思いますが、かといってアラジンやノートルダムは、なかなかチケットが取れないのですよね。
      半年くらい先であれば、アラジンもだいぶ取りやすくはなってきているので、おすすめです。
      ライオンキングはもっと取りやすいと思いますよ。
      座席はS席10~14列あたりが私は好きです。

  3. T M ♪ より:

    『ノートルダムの鐘』と『ノートルダム・ド・パリ』はベツモノなんですねー!
    どっちもビクトル・ユゴーの小説が原作で
    どっちも劇場版ミュージカルっていうのがややこしいけれど…
    とりあえず 四季はディズニー制作のをベースにしてるんですね!!(◎_◎;)

    四季の舞台を見てはいないのですが
    ( 原作は存じてます )
    人は付き合う人によって変わる
    という感想に、共感しました。
    いい面を引き出してくれるおつきあいもあれば
    好ましくない面が出がちなおつきあいもある。
    誰しもいろいろな面を持っているんですもの。
    つきあいを選ぶ必要性もさることながら、
    自分自身がうっかり流されがちなところに意識を持っていたいと思います。
    言うほど簡単なことではないけれど。

    • T M ♪ より:

      追伸
      ディズニーミュージカルですと
      私は『アイーダ』が大好きで
      (曲は エルトン・ジョン)
      お話としては 元になっているオペラよりもこのミュージカルの方を気に入ってるくらいなんですが…
      四季でも演ったものの あまり人気はなかったみたいで…σ(^_^;) 残念。←マイノリティ?

      • そらはな より:

        TM♪さんへ♪
        アイーダ!
        愛に生きた女ですね~(^^)
        観てみたいな。どんな感じなんだろう。
        舞台は生きているからこそ、緊張感や臨場感がたまりませんっ!

    • そらはな より:

      TM♪さんへ♪
      50歳を過ぎたら、もう無理してストレスのかかる付き合いはやめようと思っていたので、ノートルダムを観たことで、確信しました。
      尊敬できる相手からは、プラス思考に感銘を受けますし、同じ生きていくのなら、ネガティブ思考ではなにも楽しくないですしね。
      自分の与えられた環境で、楽しく暮らしていきたいものです。