実家の母は90歳を過ぎました。
8年前に父が急逝したあと認知症が顕著になりましたが、その症状は横ばいです。
そんな母の要求を、私は可能な限り叶えたいと思っています。
母の要求
母は認知症で要介護2ですが、訪問ヘルパーさんと私の手助けがあれば、まだ在宅でもなんとか暮らせています。
そんな母の要求は日常的にいろいろあるのですが、最近ちょっと困った要求をされて、さてどうしたものかと、私自身も困っているところです。
1.顔にあるアザをなんとかしたい
母のこめかみ部分には、少し隆起した「老人性イボ(脂漏性角化症)」があるのですが、これまで母は3回、皮膚科でとってもらっています。
![](https://soratohana.com/wp-content/uploads/2021/06/DSC03637-160x99.jpg)
1度取っても、しばらくするとまた同じところにアザ(イボ)ができます。
少し様子をみるよう母へ話したのですが、認知症なのですぐに忘れて、毎日、毎回、アザの話をしにきます。
「皮膚科に行かなければ治らないよ」と言ったら、
「(病院へは)行きたくない」「なにか薬はないか?」と言うので、それで気休めになるのならと、市販の軟膏を渡しました。
もっとも、渡した軟膏のことも忘れて、毎日毎回「なにかつける薬はないか?」と言いにくるので、ちょっとばかり辟易しています。
2.髪を染めたい
年齢の割に毛量の多い母は、2か月に1度は美容室でパーマと白髪染めをしていました。
しかし、高齢となり長時間美容室で座っているのも大変になってきたので、今年になってからはパーマも染めるのもやめて、カットだけにしています。
ところが先日突如「髪を染めたい」と言い始めました。
これまで白髪でも何も言わなかった母なのに、「髪の毛が真っ白だなんておかしい」「私の伯母は髪結いだ」「私の友達もみんな黒く染めている」と言います。
何か昔のことでもよみがえったのでしょうかね?
母の叔母が「髪結い」だったなんて初耳でしたし、母は友達と5年以上も会っていません。(というより、ご存命かどうかも不明)
今はグレーヘアが流行りなのよ。
その髪の色、とても似あってるよ。
「美智子さま」みたいで素敵だよ。
などなど、母を必死になだめていますが、毎日「染めたい」と言いに来る母。
1週間前に美容室で髪を切ったばかりですが、同じ話を何度も言うので根負けし、母を美容院へ連れていくことにしました。
が、いざ連れていこうとしたら
「こんなに髪が短いのに、行きたくないよ」ですって。
母の要求を叶えたい理由
認知症の母は、数秒前の出来事も忘れてしまうので、母の言動に振り回されることも多々あります。
それでも、私自身も母とのかかわり方を学んできたので、(良い意味で)テキトーに話をかわす術も身につけました。
しかし、母の要求は可能な限り叶えてあげたいと思っています。
それは、私自身の心の平和を保つためでもあるからです。
ひとつのことが気になると、それを解消するために母は何度も何十回も、私へ言いにきます。
調子が良い時は、1日1回言えば済むのですが、ひどい時は30分ごとに同じ話をしにきます。
今、この瞬間を生きている母なので、それは致し方ないとわかっていても、やはりうんざりするのも事実です。
ならば、母の悩みは可能な限り叶えてあげたい。
目の前の悩みが解決すれば、母はそれで落ち着きますし、私も安心できます。
とりあえず。
薬を塗ったらアザがキレイになったね!
グレーヘアは気品があってイイね!
と、オーバーリアクションで私も母へ対抗しますか・・・。
コメント
顔に髪・・・いくつになっても美しくいたい、というおしゃれ心のあらわれでしょうか。
毎日鏡で自分の姿を確認している、というところも、ポジティブポイントかなと思います。
とはいえ、振り回されるそらはなさんは、大変ですよね・・・
調子がいいときもあれば悪いときもある、波があるから悪いときは仕方がない、とわかっていても、でもやはり、言われる方はこたえますよね。「さっきも言ったでしょ!いい加減にして!!」という禁断の叫びが喉まで出かかることもあると思います。出ちゃったら余計事態が悪化するから・・・と、ぐっとこらえているであろうそらはなさん、本当に、お疲れ様です。
お母様も、気になるからなんとかしたい(なんとかしてほしい)んだけど、なんとかするためにどこかにでかけるのは億劫、なんでしょうね。その気持ちもわかる気がします、出かけるのも大きな負担ですものね。自分のことが思うようにならない、というのもストレスで、余計に気になってしまうのかもしれませんね。
そらはなさんは、上手に、ストレス解消なさってくださいね!
ポジティブオーバーリアクション、いいかもしれませんね(^^)
白雪さくらさんへ
年を取るということは、自分のことを自分で解決できなくなることなんだと、母をみて思います。
いくつになっても、容姿を気にするということは、若さの表れだとポジティブにとらえたほうがよいよでしょうね。
それにしても、すべてを受け止めるのはシンドいので、テキトーにかわしながら、なんとかやったいきたいです。