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要支援1 初めての介護用品購入と母の退化

介護用品は、素材も作りもしっかりしているので、お値段もそれなりに高額。

それでも介護保険を利用すれば、自己負担1割で購入することができるものもあります。

要支援1と認定された母へ、このたび介護保険を利用して、折り畳みシャワーいすと、浴槽内で使う台を購入しました。

 

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介護保険認定の申請

介護サービスを利用するためには、市の窓口で「要介護・要支援認定」の申請をしなければなりません。

日常生活は自立しているけれど、認知症の疑いがあった母は、要支援1と認定されました。

介護サービスと聞くと、身体が不自由だったり寝たきりになった方が使うようなイメージがあるので、果たして母の場合は申請していいものか悩みましたが、介護に移行しないための介護予防サービスを利用できる要支援という段階もあるのです。

 

申請し、要介護認定調査員の自宅訪問、主治医の意見書記入のための病院受診など、いろいろやらなければならないことがあるので、ちょっとばかり大変ですが、介護保険料を払っているのだから、使えるサービスは利用したほうがいいですもんね。

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要支援1で購入したもの

福祉用具は、レンタルできるものと購入できるものがありますが、基本的に体に直接触れるようなものは、購入です。

対象となるものは5つ。

  • 腰掛便座
  • 簡易浴槽
  • 移動用リフトのつり具
  • 入浴補助用具
  • 自動排泄処理装置の交換可能部品

今回母へ購入したものは、入浴用の折り畳みシャワーイスと、浴槽内に設置する台でした。

市からいただいたサービスガイドをみて、シャワーイスがあればいいなと思ったのですが、ケアマネさんからは浴槽内に置く台も設置したらどうかと提案されました。

やはりプロですよね。私ではそこまで気が付きませんでしたから。

 

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背もたれ、ひじ掛け付きシャワーイス。

クッション性に優れ、座った感じも心地よいです。さらにほんのり温かい素材なので、これなら冬でも冷たく感じません。

脚には滑り止めもついていて安定感もあるので、背もたれを手すり代わりにできそうです。

また、イスの高さは調節でき、折り畳んでコンパクトに収納もできます。

 

といっても、母一人が利用するお風呂場なので、このまま広げておくんでしょうけどね。

 

dsc03639

浴槽内に設置した台。

実家の浴槽は、昔の作りなのでステンレスで深い浴槽。
なので、入浴時踏み台にもなり、さらに浴槽内で腰かけることができる台は、足の悪い母にとってもかなり便利です。

 

シャワーイス 23,000円、踏み台 15,000円で、合計38,000円。

さすが介護用品。いいお値段です。

 

が、事前にケアマネさんに購入の申請をしていたので、業者さんに支払うのは1割負担の3,800円で済みました。

母の反応

母は自分が要支援1だということはわかっていません。

「なんで市の人がわざわざ来てくれるの?」と聞いてきますが、「お父さんが亡くなって一人暮らしになったから、保健師さんが訪問にきてくれるんだよ」と話しています。

介護サービスを利用してイスを購入することになったのも、「足が悪くて身体障碍者手帳を持っているから該当になったんじゃない?」と説明しています。

これで母が納得しているのだからいいのです。

 

シャワーイスを業者の方が届けに来る日、事前に説明してあったにも関わらず、やはり母は覚えていませんでした。

数日前に、その担当者Aさんと一緒にお風呂場をみて、サイズをメジャーで計り、カタログをみてイスの色は何色にしようか決めたのに、当日シャワーイスを持ってきたAさんを、不思議そうにみていた母。

私が応対していると、自分には関係ないと思ったのか、そそくさと奥に引っ込んでしまった母。

 

お風呂場にイスを設置して、母に見てもらうと

「大きすぎる」「邪魔になる」などと言う始末。

一緒にサイズを決めたのになぁ・・・。
ひじ掛けと背もたれのあるほうがいいって、母が言ったのになぁ・・・。

 

購入にあたり、書類に名前と印鑑を母に記入してもらっていたところへ、ちょうどケアマネさん登場。

実はこれもシャワーイスが届く時間に合わせてやってきたのですが、この時も母はまるで初めてケアマネさんに会ったかのような顔。

 

テーブルを囲んで、母と私、そしてイスを持ってきてくれたAさんとケアマネさん。

「イスなど何か(不具合が)ありましたら、ご連絡ください」とAさんが言うと

「何かあった時はあの世に行く時だから」と母。

 

いやいや、そんな、そんな・・・と、みんなで笑う。

 

「時々私もこうやってお顔を見にきますからね。何かあったら私を呼んでくださいね」とケアマネさんが言うと

「次に何かあった時は、あの世に行ってる時だから」と母。

 

ははははは・・・。

そう何回も行ったら、シャレにならんって・・・、と私の心の声。

 

ケアマネさんが一生懸命お話しをしているときも、母はぼーっと上の空。

「○○だって!お母さん!」と私が声をかけると、ハッとあわてて正気に返る。

 

子どものころ、校長先生の話が長くて、声は聞こえているけれど話の内容がまーったく耳に入ってこなかった・・・、そんな感じなのかなぁ・・・。←私

あんなに賢くてしっかりしていて、体裁を気にする母だったのに、脳の老化は残酷なものです。

だんだん退化していく親を目の当たりにするというのは、どうにもこうにも切ないものですね・・・。

 

 

コメント

  1. kumakuma より:

    この前は、抜け字など、初、スマホからのコメントだったので、と しときましょう(笑)

    年始に、お姉さんが、来ること聞いてない。って、コメント載せた頃から、症状は出ていたのですね。お父さんも、健在だったから、ベールに包まれて、話相手となっていたし、症状が、抑えられていたんだと思います。
    今、話し相手も無く、メリハリの無い、一日一日で、薬は飲んでいても、進みそうな気がします。何とか、ディサービス週2回位通えて、二か月位掛けて、慣れてくれば、メリハリのある暮らしで、リズムが、出来て、症状が、今より安定しそうな気がしますが、、そらはなさんも、わかっているけど、性格的に理解してもらうのが、難しいと思っているんですよね、
    でも、何とか、行かせたいですよね。何か良い嘘、いえいえ、方法は、ないものですかねぇ
    義母も、なんか、記憶の無いもの、不安な事柄が、出て来ると、怒っているような、声をあらげて、私のせいにします。穏やか、だったり、きつかったり日々、天気のように変わります

    • そらはな より:

      kumakumaさんへ♪
      はい!(^^)!OKですよ。それより、スマホからコメントすること自体がすごい。
      私なんて文字が細かくて、うまく打てないですよ(^-^;
      おっしゃる通り、今思えば母は、2年前ころから症状が出ていたけれど、父の影に隠れて見えなかったんでしょうね。
      認知症の薬の量が増えて2週間。なんとなく最近の母が穏やかだと思うのは、気のせいなのか、そうでないのか・・・。
      ただ、認知症は治る病気ではありませんからね・・・。
      母の場合、何かきっかけがなければ、次のステップに進むのは難しそうです・・・。

  2. しろうさぎ より:

    おはようございます。
    他人から見れば「年相応といえば年相応」な記憶力の低下でもしっかりしていた頃を知っている子供には切ないものなのでしょうね。
    気軽に相談できる良いケアマネさんが担当のようで良かったです。
    どんどんプロに相談して、愚痴はブログで吐き出してください。
    お母さまが若いころのように戻らないまでも少しでも長く住み慣れた家で日常の事は自分でやって過ごせる事を祈っています。

    介護用品高いんですよね。介護保険のお世話になっていて言うのも何だけどレンタル料など見ていて「これ全額自腹だったら絶対利用しない。このシステムじゃ介護保険私たちの頃までもつわけない」と思いました。
    自分の身は自分で守る事を考えないといけませんわ。

    • そらはな より:

      しろうさぎさんへ♪
      ケアマネさんが良い方で、本当に救われます。
      けれども、母が上手にサービスを利用しようと思わなければ、なかなか先へ進めないのも現実なんですよね。
      自宅で介護ができたらいいのですが、認知症がすすむと家族では難しいでしょうねぇ・・・。
      これからどうなっていくのか・・・不安でもあります。
      介護保険の「要支援」サービスがなくなる方向で国が検討をすすめているというニュースをみました。
      せっかく母も要支援で1歩踏み出せたのに・・・どうなるんだろう。
      ほんとに自分の身は自分で守らなければなりませんね。

  3. とも より:

    そらはなさん、こんにちは。
    私も介護保険は、ほぼ予防と補助ために使いました。
    ベッドは自分で起き上がれるよう、歩行器は自分で歩けるよう。本人も私に気兼ねがあるし、自力で生きたい希望があったので、それを補い、私自身も楽に介護できるように、使えるサービスは使いました。
    今朝、新聞を読んでいたら、朝日デジタルに娘さんがお母さんを介護しているエッセイが、四回に渡って連載されてます。無料会員登録で読めるようです。あともう1つ介護初心者の方の連載もありました。参考になる情報があればと思います。

    • そらはな より:

      ともさんへ♪
      どんなに年老いても、自分でやるという気持ちは大切にしなければなりませんね。
      でも、その辺の兼ね合いが難しいところでもあります。
      朝日デジタルと、朝日新聞の内容は違うんでしょうかね?
      うちは朝日新聞を購読していますが、「要支援のサービスがなくなるかも」という記事が載っていましたね。
      母にとって少しでも良い方向へすすむといいのですが・・・。

      • とも より:

        朝日デジタルだけの記事のようです。
        介護とわたしたちというカテゴリーに、介護に関する色々な連載が載っていました。

  4. kiki より:

    はじめまして 実父が要支援1で高齢者住宅に入居しています。
    ここの所体力の低下が著しく 先週4日間泊まって様子を見てきました。
    常駐している介護士さんが1日3回 見守りに来てくれますが日常生活の中で
    ふらつきや転倒などあり心配です。転倒や骨折で寝たきり状態になると本人も周りの者も大変になると思うからです。

    こういう類の相談はやはり地域包括支援センターでしょうか?

    そらはなさんもお母様が軽度の認知症があるとのこと大切になさってください。

    • そらはな より:

      kikiさんへ♪
      はじめまして(#^^#)
      お父様、高齢者住宅にはいっているのですね。介護士さん常駐で恵まれているとおもいます。
      要支援1と認定されても、サービスを利用するには申請して手続きが必要となりますよね。
      要支援の場合は、地域包括支援センターがメインとなってケアマネさんと契約しますが、もちろん介護施設のケアマネさんと契約してもいいそうですよ。
      どなたか相談できるケアマネさんがいればいいのですが、私はまったく知りませんでしたので、地域包括支援センターに相談に行きました。
      みなさん親切に教えてくれます。
      介護サービスはまだ発展途上のサービスなので、今後もどんどん変わっていくでしょうね。
      kikiさんも、まずは包括支援センターで相談されることをおススメします。
      絶対に損はしないと思います。