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介護用呼び出しベルの設置はたとえ自己満足でもそれでいい

3年前、母が廊下で転倒したのをきっかけに、母の暮らす部屋へ呼び出しベルを設置しました。
我が家は二世帯住宅なのですが、母が自室で身動きとれないような事態になった時、ボタンひとつで我が家のリビングへお知らせしてくれるワイヤレスの呼び出しチャイムです。

それから3年。
ベルが鳴ったことは1度もなかったのですが、ついに先日、呼び出し音が鳴り響く事態となりました。

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自宅で簡単呼び出しベル

我が家は二世帯住宅で、元々ある実家に私たちの居住スペースを建て増ししました。
一番東側にある母のリビングと、一番西側にある私たち夫婦が暮らすリビング。
大声を出してもなかなか聞こえない距離にあります。

以前は、母は電話の内線を使って私を呼び出していたのですが、4年前に父が亡くなると急速に認知機能が低下し、内線での呼び出し方がわからなくなりました。

そこで、母が動けなくなった時や夜間など、簡単に呼び出しできる「呼び出しチャイム」を設置しました。

受信チャイム1台と押しボタン送信機2台。
受信器用ACアダプター1台。

 

送信機の1台目は母のリビングに置き、2台目は母のベッドサイドに置きました。

それから3年の月日が流れましたが、呼び出しベルが鳴ることは1度もありませんでした。
母は自宅内ならば歩行することも可能なので、何か用事がある時は我が家のほうへ歩いてやってきます。

また、これまで倒れたり動けなくなったりするということもありませんでした。

しかし、その呼び出しベルが鳴らない最大の理由は、母がそのチャイムのボタンの存在を覚えていないからでしょう。

時々母へはベルのことを話しますが、そのたびに「そんなものなくても歩いていける!」と豪語する母。

なにはともあれ、呼び出しベルが鳴るという不測の事態が起きていないことは幸いです。

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ついにベルが鳴り響く

ところが。
ついに、とうとう、呼び出しベルの音が我が家のリビングで高らかに鳴り響く日がやってきました。

時刻は夜の10時。
突然「ピンポーン♪パンポーン」という高らかな音にびっくりし、一瞬何が鳴っているのかわからなかったほど。

そしてすぐに、これは母の自宅からの呼び出しチャイムだ!とわかると、大いにあわてました。

 

急いで廊下へ出て母の部屋のほうを見ると、すでに就寝していると思われる母のほうの部屋は真っ暗です。

寝ていて急に具合が悪くなったのか?・・・という想像50%。
しかし母が呼び出しチャイムなんて押すかなぁ?誤作動か?と思う気持ち50%。

だけど、呼び出されたからには出動です。

母の寝室のドアを開けて「呼んだ?」と声をかけてみると、母は答えません。
ドキドキしながらもう一度、今度はもっと大きな声で「どうしたの?」と尋ねると
「どうしたっ!?」とびっくりして飛び起きた母の声に、ほっと一安心。

ああ、よかった。生きていた・・・。

「音が鳴ったから来たんだけど、大丈夫?」と母に聞くと
「音なんてなんにも聞こえないよ!」と母。

そりゃそうです。
大きな音が鳴り響いたのは私のリビングのほうですから。

結局、母は特変なく眠りについていたわけで。
そんな母をたたき起こす結果となったわけで。

その後の調べでわかったことですが、本体の機器の電源アダプターがコンセントから抜けかかっていて、何かの拍子に電源が切れ、再度電源が入った時に呼び出し音が鳴ったということがわかりました。

電源を入れなおすと、確認のため呼び出し音が鳴るということを、すっかり忘れておりました。

結局、この呼び出しベルを設置したのはいいけれど、まったく活用していません。
母が動けるうちは、使うこともないのかもしれません。

本当に具合が悪くて動けなくなった時に、母がこのベルを押すという機転がきくとは思えませんし。

この呼び出しチャイムは、母のためにと設置したけれど、要するに私の自己満足に過ぎなかったということになります。

だけど、やれることは全部やる。
高齢の親にできることは、「転ばぬ先の杖」なのです。

 

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