庭に長年あったタマイブキを、この夏すべて伐採しました。
少し寂しい気もしたけれど、秋になって思いがけない出来事がありました。
伐採した跡の土の上に、ピンク色の小さな花がひょっこり顔を出していたのです。
それは“コルチカム”。
ずっとそこにいたのに、今まで気づかなかった花でした。
庭の主・タマイブキとのお別れ
庭の片隅に、何十年も根を張っていたタマイブキ。
いつの間にか手に負えなくなり、一部は枯れはじめていました。
▲手前にあるのがタマイブキ(2025年6月)
どっしりと構えるその姿には、両親が大切にしてきた年月の重みがありました。
けれど同時に、どこか圧迫感のようなものも感じていました。
思い切って、4本すべてを伐採したのが今年の7月のこと。
▲タマイブキを伐採したら奥のツツジが生き生きし始めた(2025年7月)
庭の主のようだったタマイブキがなくなると、景色が一気に変わりました。
空が広くなり、風が通り抜けるようになって──
心まで少し軽くなった気がしました。
秋に咲いた、思いがけない主役
それから3か月後の10月。
▲2025年10月
ふと庭を見ると、タマイブキのあったあたりに、ピンク色の花がいくつも地面から顔を出していました。
調べてみると、それは「コルチカム」。

コルチカム
葉よりも先に花だけを咲かせる、ちょっと不思議でかわいらしい球根植物です。
きっとずっと前から、毎年咲いていたのでしょう。
でも、タマイブキの影に隠れていた頃は、その存在に気づくこともなく……。
今、秋の光の中で咲くコルチカムは、まるで
「やっと見つけてもらえたよ」と語りかけてくるようでした。
雑草か、愛しい花か
秋の庭は、どこか風通しがよくなりました。
「生えてほしくない場所に生える草花は、雑草と呼ばれる」
そんな言葉を思い出します。
思えば、両親が植えたタマイブキも、私にとっては少し苦手な庭木でした。
それでも、両親にとっては大切に育ててきた“お気に入りの木”。
人によって、大切にしたい植物も、残したい景色も違う。
そう思うと、伐採という選択は少し寂しかったけれど──
そのおかげでコルチカムの存在に気づけたのは、まるで「新しい季節の始まり」を告げるような出来事でした。
自分らしい庭づくりを、これからも
長い年月を経て、庭も人の心も少しずつ変わっていくもの。
これからは、私自身が心地よいと思える庭を育てていきたい。
▲ちなみに芝生のように見えるのは雑草が芝生化したものです
好きな植物を、好きな場所に植えて、四季の移ろいを楽しみながら、また新しい景色をつくっていく。
あのコルチカムが秋の光の中で静かに咲く姿を見ながら、そんな未来を思い描きました。
おまけメモ
コルチカムは“秋咲きの球根植物”。
葉が出る前に花だけを咲かせる珍しいタイプで、別名「イヌサフラン」とも呼ばれます。
植えっぱなしでも毎年咲いてくれる、秋の庭にぴったりのかわいい花です。

コルチカム 別名イヌサフラン
コルチカムに合う多年草を植えたくなりました。


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