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一日中家にいるのに不在連絡票が届く 母がひとりで留守番をできるのもあとどれくらい?

二世帯住宅で暮らす母は認知症です。
3年前、父が急逝したときには、このまま認知症の症状がどんどん進行するものと思われましたが、幸い母は今も食事や入浴などといった日常生活は、少しの介助があれば自力で行えています。

そんな母に対して、そろそろ一人で留守番をすることも怪しくなってきたなぁと思った出来事がありました。

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在宅しているのに不在連絡票が届く

母が家から出ることはめったにありません。
元々足が悪いため、少しの距離を歩くだけでもすぐに足が痛くなるというのが一番の理由です。
また、転倒して骨折し、そのまま寝たきり状態になるのを母は一番恐れているというのもあります。

3年前に父が急逝してからは、母は友人たちとの定例会もすべて断るようになり、現在に至ります。

母が1日中家の中にいるというのに、1~2年ほど前から時々「不在連絡票」が届くようになりました。
配達時刻をみると、たいていお昼前後の時間帯です。

初めのうち母は「私が家にいるのに、なんでこんなものを郵便受けに入れていくんだ?」と怒っていました。
しばらくすると今度は「ちょうどトレイに入っていた時だ」とか「車庫のほうに行っていた」などと、言うようになりました。

決して「聞こえなかった」とは言いません。

私はだいたい想像がつきます。
日中は大音量でテレビをつけているので、チャイムの音が聞こえない。
さらに大音量のテレビの前でうたた寝をしているため、玄関先でどんなに叫んでも聞こえない。

たまたまトレイに入っていたって、たまたま車庫のほうに行っていたって、チャイムの音は聞こえますから。

物事をなんでも自分の都合の良いように言うのは「自己有利の法則」という認知症の症状です。
だから「聞こえなかったんでしょ?」と母に問うことは無意味なやり取りにすぎません。

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不在連絡票が届いた時の対処法

自宅に不在連絡票が届いたら、私は直接郵便局へ荷物を取りに行きます。
再配達を依頼するなんてことはしません。

だって母が、たまたまトレイに入っていたり、たまたま車庫の方に行っているかもしれませんから、またまた不在にしてしまう恐れがあります。

そして、不在連絡票はすぐに受け取って、母の目に触れないようにする。
そうしないと、母はいつまでたっても「これ、どうすればいいの?」と聞きに来るからです。
何度説明したところで、理解できませんから、不安な材料は目の前から消去するに限るです。

認知症は治る病気ではない

母の記憶障害は徐々に進行はしていますが、今も母は日常生活は少しの介助があれば特に問題なく送ることができています。

最近、朝から玄関周囲を掃除したり、庭先に飛んできたゴミを拾ったりする母をみて、母の調子がとても良いと感じていました。
だから私は油断したのだと思います。

その日も、仕事を終えて家に帰ると不在連絡票が届いていました。
送り主は、伯母。つまり母の姉からです。

「ずっと家にいるのに、こんなものを置いていって!」と母は言い、「そういえば車庫のほうに行っていたもの」とも言いました。
叔母から送られた「現金書留」を、一両日中に郵便局へ取りにいくことができない私は、母の目の前で「再配達」の連絡をするために郵便局へ電話を入れました。

母宛ての現金書留であったというのも、再配達を頼んだ理由です。
早く母の元へ届けてあげたいという気持がありました。

そして母へは「明日の午前中に再配達にくるから家にいてね」と繰り返し説明しました。
「ああ、よかった。ありがとう」と母は言い、理解したように見えました、その時は。

しかし5分後、母が私の部屋へやってきて言いました。
「これ、今日来てたけど、どうすればいいの?」と。
母の手には、さきほどの不在連絡票が握られていました。

嗚呼。
母の目の前で郵便局へ電話をかけ、それを母は隣で聞きながら「明日配達してくれるの?」と質問していたというのに。
その出来事を丸ごと母は忘れてしまったんだなぁ。
わずか5分前の出来事だったのになぁ。

認知症には、正常な部分と、おかしな部分が混在し、それを「まだらの症状」といいます。
一見、母がとてもシャンとして立派な受け答えをしたとしても、認知症が治ったわけではないのです。

今年は12月半ばを過ぎても雪もなく比較的暖かな日が続いています。
このまま雪もなく穏やかなお正月が迎えられるかな?と、私が思い込みたかったのと一緒かなぁ・・・。

これから冬本番がやってきます。
母が日中、一人で留守番をすることができるのも、いつまでかなぁ。
最近、そんなことを考えるようになりました。

 

コメント

  1. とも より:

    そらはなさん、こんばんは。お久しぶりです。
    本当に段々とできないことが増えてきますね。うちも同じです。ただただ見守ることしかできません。
    毎朝、なくし物を探しているようです。

    テレビの音もすごく大きいです。たまに実家に帰りテレビをつけるとビックリ‼️してしまいます。両親共に耳が遠くなったんですね。耳の聞こえと認知症は関係があるようですね。聞こえが悪くなると、脳を刺激する情報が乏しくなり、症状が進むようです。

    近所の親しいおばあちゃんも、かなり進んでしまい先日グループホームへ入所されました。子供さんがいないので、一人暮らしを続けるのは無理になり、ご親戚が決められたようです。なんだか悲しくて寂しくて複雑な気持ちです。他人様でもこんなに凹むのに、親だったら耐えられるかなーと不安になりました。そのおばあちゃんは、亡くなった旦那様が仕事から帰ってくるとか、介護している母がいると言い、時間が過去に戻ったままです。でも、幸せそうなので、否定せずお話を合わせています。

    先々のことを考えると、憂鬱になりますが、なるだけ長く母が穏やかに過ごせる
    よう見守っていければと思います。

    • そらはな より:

      ともさんへ♪
      うちの母は最近「私は(覚えていないことが多くて)頭がおかしくなった」と言います。
      母がいつも通りの日常生活を、少しでも長く送れることだけが今の願いです。
      灯油の配達の連絡も、今シーズンから私がするようになったのですが、数日前に母が自分でお店に電話を入れていました。
      まだタンクには半分以上灯油が残っていたというのに。
      今後も、何があるかわかりませんが、とにかく穏やかに平和に無事に・・・を願っています。

      • とも より:

        お互いに年老いた親を見守るのは初体験なので、悩んで迷って当たり前ですよね。自分も大切にしつつ、親との時間も大切にしたいと思うこの頃です。

        ps. 近所のおばあちゃんは、入所されて親戚の方に「こっちの方がいい」と話されたそうです。帰る!と言われるかと心配してましたが、結構あっさりね。と、驚かれてました。

        • そらはな より:

          ともさんへ♪
          そうなんですよね。
          親の介護というのは、子どもにとっては初めてのこと。
          しかも、子育ても初めてのことだけど、親の介護は老いていく姿をみなければならないので、辛いものがあります。
          でもこうやって親が老いていく姿を見せてくれてるのだと思えば、親から学ぶこともまだまだ多い。
          ご近所のおばあちゃん、ご自分に合う施設に入ることができてよかったですね。
          みんなそのようにうまくいけばいいのですが・・・。
          うちの母もどうなることやら・・・。

  2. ☆Ayumi☆ より:

    そらはなさん。
    おはようございます。

    はじめまして。
    ☆Ayumi☆と申します。

    “郵便局 不在票 認知症”で検索したら、こちらのブログにたどり着きました。

    家もテレビを大音量にして、インターホンの音が聞こえないことが多くなってきました。

    そして、覚えていないので、この時間に家にいてねと何度も言ったり、紙に書いたり、荷物が届いたのかどうか何回も確認したり、本当に届いていないのか探すのに疲れてしまいました。

    郵便局に取りに行くのが一番自分が楽にできていいですね!!

    まわりに認知症の家族がいる人がいないので、そらはなさんの経験をシェアしていただけるのほんとありがたいです。

    ありがとうございます!!

    • そらはな より:

      ☆Ayumi☆さんへ♪
      こんにちは(#^^#)
      ここまでたどりついてくださり、ありがとうございます。
      いつもうちへ来てくださる宅配業者の方へ母の事情を話して、玄関で呼んでも聞こえないときは、リビングの窓越しに声をかけてくださいと話しています。
      また、私が通販で買った荷物は、例えばヘルパーさんが来てくださる午前中に配達指定したりもします。
      あとは、やっぱり郵便局へ取りに行く・・・ですかね。
      いろいろやってみて、良い方法が見つかるといいですね。

  3. ☆Ayumi☆ より:

    そらはなさん!!

    アドバイスしていただき、ありがとうございます!!

    色々やってみて、良い方法を見つけていくしかないですね!!

    不在票の件、一度私が代わりに郵便局に再配達をお願いした時に受け取っていたようです(–;)

    主人が本人を郵便局に連れて行って、窓口で受け取ろうとした時に発覚しました。

    本人は届いてないと言っていましたが、忘れてしまっていたようです。

    そして、家の中を探して、なんと!!畳式のベッドの畳と下の台の間に入ってました!!!

    あー、大事な物だから、しまっちゃったのかなと思いました。

    それか私に怒られるからしまったのかなぁーと思いました。

    なぜ、こんな所に入っているのか?と問いただしても無駄だということがそらはなさんのブログを読んでわかったので、違う話で気をそらしているうちに、こっそり持ち帰りました。(またどこかに移動されてしまうかもしれないので。)

    予期せぬ行動が多いけど、感情的にならないように、淡々と物事をこなしていけるようになりたいなと思います。

    • そらはな より:

      ☆Ayumi☆さんへ♪
      わぁー、ベッドの間にしまいこまれていましたかー。
      よく気が付きましたね。
      おっしゃる通り、なぜそうしたのか?と聞いたところで、本人はわかるはずもないのですから、☆Ayumi☆さんが取った行動は正解だったと思います。
      きっと、畳の間にしまったモノがなくなっても気が付かないはずです。
      人間同士ですから、お互い感情的になるのはしかたがないことですが、こちらが淡々と接していれば、相手も感情的にならずに済むと思います。
      認知症の方と接するのは、根気と慣れ・・・ですかねぇ(^-^;

      • ☆Ayumi☆ より:

        ☆そらはなさん☆

        ベッドの下を見たら、無くなった封筒に入ってたであろう物が落ちていたので、その周辺をよく探してみたら、見つかりました!!

        手がかりが落ちてて、よかったです!!

        そうですよね。
        気づけたら、認知症ではないですよね。

        感情的にならずに淡々と。
        ほんとに難しいですよねぇー。
        私もすぐに同じ土俵に乗りたくなってしまうタイプなので
        ( ̄▽ ̄;)

        根気と慣れですかぁー。
        努力したいと思います!!

        ありがとうございました☆