遅ればせながらディズニー映画ライオンキングを観てきました。
アニメのライオンキングは、子どもたちが小さかったころビデオテープで繰り返し観ていました。
劇団四季のライオンキングは3回観劇しました。
そして今回は映画のライオンキング。
ストーリーは頭の中にこれでもかっ!ってくらい入っていますので、どこでどういう展開になるかは百も承知。
それでもやっぱり感動して涙がこぼれた私は涙腺弱すぎですか?
いいえ、フルCGの技術がすごすぎです。
アニメ版と比較した映画ライオンキングの感想
太陽が地平線から昇るとともに、動物たちが一斉にどこかを目指して歩いています。
ゾウもキリンもカバも鳥たちも、肉食動物も草食動物もみんなみんな同じ場所に集まってくる。
そこがプライドロック。
そこで、百獣の王ライオン・ムファサの、生まれたばかりの子ども・シンバがお披露目される。
そんなオープニングで始まるライオンキングは、アニメ版にほぼほぼ忠実に再現されていました。
カメラアングルも風景もなにもかも。
ただし、アニメと違うのはリアルな実写版。
いや、実写じゃないんですよね。
これがすべてCGで作られているというのをわかっていても、本物の動物や風景以上にホンモノっぽくて、どこぞの教育番組のドキュメンタリーを観ているような感覚。
「密着!アフリカの野生動物に迫る!」なんていうタイトルがぴったりな。
そしてアニメ以上に、いや、アニメをはるかに超えた風景描写の美しいこと!
太陽が照らし出す大地、草原を吹き抜ける風、満天の星空、どこをどう切り取っても、アニメではかなわない世界をCGで作ってしまえるような時代になったのだと、映画を観ている最中何度も思いました。
実は、映画を観る前に「ライオンキングの動物たちに表情がない」という感想を目にしていたのですが、本物の動物を忠実に再現したら、逆にアニメ版のような喜怒哀楽の表情のある動物なんて、不自然なわけです。
だけど、表情や動きはリアルな動物のようでも、そこに感情豊かに話す声と歌が吹き込まれると、本当に動物が話しているように見えてくるから不思議なものです。
亡くなったムファサにぴったりと寄り添うシンバの姿は、あまりにも切なくて涙がこぼれました。
このシーンは何度もみていてわかっているというのに。
親が亡くなっていることをわからず、何日も親のそばを離れない子どもの様子というのは、何かの動物ドキュメンタリー番組で観たことがあります。
アニメと違って、シンバは目に涙を浮かべて泣いたりしませんが、こういったリアルな動物の描写は逆に観ている側の想像を掻き立てられ、感情が一気に爆発するのかもしれません。
劇団四季と比較した映画ライオンキングの感想
劇団四季のライオンキングを初めて観た時には、度肝を抜かれました。
漠然と「動物のかぶりもの」をして「ミュージカルを演じる」というイメージを持っていた私に、「バカか?おまえは!」と言いたい。
劇団四季のライオンキングは、アニメライオンキングの世界観を壊すことなくとても上手に表現していて、さらに人間の持つ喜怒哀楽が感情豊かに歌となって練りこまれています。
だから登場人物、いや、登場動物のそれぞれに焦点を当てて、感情を歌い上げる場面が多々あります。
ザズーが歌う「朝の報告」や、ムファサがシンバに教える「おまえの中に生きている」、ムファサの死を悲しむ「ラフィキの哀悼」、シンバが心情を切々と歌う「終わりなき夜」などなど。
感情の高ぶりが歌となり表現するのがミュージカルなのですから、劇団四季のライオンキングはとてもわかりやすい。
なので、映画を観ている最中、あれ?ここで歌わないんだっけ?と、何度も思ってしまいました。
劇団四季のライオンキングがすっかり頭の中に定着していたので、個別に焦点を当てた歌がないのはちょっと物足りなさを感じてしまいました。
だけど、舞台上のライオンキングは、周りの景色はそれなりにつくられてはいるけれど、自分の想像力を掻き立てる必要もあるわけで、そういった点では映画の大迫力の描写にはかないません。
もっとも、舞台と映画を比較すること自体、土台がちがうのですからまちがっているのですが。
映画ライオンキングの気になる点・良かった点
さて、映画ライオンキングを観て、私が個人的に気になった点、良かった点です。
1.プンバァがおっことぬしではなかった
映画公開前の動画でプンバァの姿を見た時には、ジブリ映画のもののけ姫に出てくる「おっことぬし」かと思いましたよ。
あまりにもその姿が怖すぎて。
でも実際に映画で観ると、佐藤二朗さんの吹き替えによりとてもキュートで愛すべきイボイノシシになっていました。
2.スカーが妃にしたかったのはサラビだった
劇団四季では、スカーが成長したナラに「オレの妃になれ」と迫るシーンがあります。
映画でスカーが妃にしたかったのは、サラビでした。
年相応のお相手を選んだわけですが、兄であるムファサの奥さんを嫁にしようとしているわけだから、これって倫理的にどうなの?
3.ナラがプライドロックを脱出するシーンが超怖い
荒れ果てたプライドロックを救うために、ナラは外に助けを求めプライドロックを脱出するシーンが映画では描かれていました。
この時のスカーが超怖い。
4.シンバとナラは匂いでわかる?
大人になったシンバとナラが再開するシーンで、アニメではナラはシンバにすぐには気が付かなかったのですが、映画では見た瞬間シンバだとわかります。
お互い幼い頃の面影なんてないのに、なんですぐにわかったの?
やっぱり個体特有の匂いでしょうか。
5.美女と野獣のコラボ最高
ティモンとプンバァがハイエナたちのおとりになるシーンで、ティモンが美女と野獣のとある歌をうたいます。
ディズニーのこういう遊び心が大好きだ!
6.THE・サークル・オフ・ライフ
ムファサがシンバに、「命は巡り巡っている」ということを教えるシーンがあります。
ライオンはシマウマを食べるけれど、ライオンが死んだら土になり、その土に草が生えて、それをシマウマが食べる・・・というサークル。
映画ではさらにそれをさりげなく、それでいて観ている私たちに「あっ!」と気づかせるように作っているシーンがあります。
死んだと思われていたシンバの毛が風に飛ばされ、それを鳥がくわえて運ぶ。
木の枝にひっかかっていた毛をキリンが食べ、キリンの糞の中に出た毛をふんころがしが転がしていく。
落ちてくだけた糞の毛をアリが運んでいく。
それをラフィキが見て、シンバは生きているとわかる。
これもまさに THE サークル・オフ・ライフですよね。
ストーリーは知り尽くしたライオンキングですが、観て良かった映画でした。
フルCGすごいです。
今後、アニメはすべてフルCGへとなっていくんじゃないの?とさえ思った映画でした。
白黒テレビの時代から50年。
CG映画を観られる時代まで生きてきてよかった!

コメント
そらはなさん、こんにちは。
そらはなさんのお話を聞いたら、
あぁ、やっぱり観なくちゃだわ!
やっと映画にも行ける環境になったんだもの。
まだおかしな感覚にとらわれている私の脳。
義母が高齢者住宅に入居したのは本当によかったのか、
私はもっと頑張らなくてはいけなかったのではないか、
私だけが自分の暮らしを楽しんではいけないのではないか、、、。
普通の暮らしの中に少し楽しいことを見つけただけで、
なんだか妙な罪の意識が出てきていつも精神不安定。
私も病んでるのかしら。
映画も劇団四季も、見に行っていいわよね?
心から楽しんでもいいのよね?
るり玉さんへ♪
行って!行って!
映画も劇団四季も行くべきです!
介護上手は割り切り上手と言います。
介護のために生きているのではなくて、自分のために生きているのですよ。
るり玉さんはお義母さんのことで、できることは全部やっていらっしゃるのですから、自分のために自分の人生も楽しまなくては。
24時間付きっ切りでいるわけにはいかないのですからね(#^^#)
こんにちは。
ライオンキングはアニメ版は見ました。
公開当時、結婚したばかりの頃でした。
ライオンキングは、何かとご縁を感じる作品なんです。
『愛を感じて』は、結婚式の両親への花束贈呈の時にかけました。まだライオンキングが日本では公開される前で、CDショップでたまたま手に取り、なんか使える曲あるかな?と購入しました。
洋楽に疎い私は、エルトン・ジョンが歌っていることも知りませんでした。
綺麗なメロディ!と、即決しました。
あの曲を聴くと、初心に戻れるのです。
うちは男の子だったので、シンバ誕生のシーンはものすごい感情移入しました。CMで流れるたびに胸が熱くなっています。
ともさんへ♪
わぁ!結婚式で使った曲なんですねー(#^^#)
音楽って、その時の気持ちを思い出させてくれるので、いいですよねー。
私も結婚式の入場の音楽を、当時映画で使われていた曲にしたのですが、今となっては曲名が思い出せない(^-^;
調べてみようと思います。
そして私も初心に戻らねば!
ともさんへ♪
追記
映画フットルースのAlmost Paradiseという曲でした。
何十年ぶりに聴きました。
初心に戻ったぞー!
聞いてみまっす!
ともさんへ♪
ひゃああああ!
わざわざ聞かなくてもいいですって!
私も何十年ぶりに聴いたらたしかにあの頃の思い出がよみがえってきましたが、「paradise!パラダイス!」って何回連呼するねん!って突っ込みたくなりました。
あの頃、パラダイスを夢みてたのね・・・。うん、きっとそうだ。