1か月ほど前にいただいたクマ肉が、冷凍庫の中でじっと身を潜めておりましたが、ついに、ついに料理をする時がやってきました。
クマ肉なんて食べたこともなければ料理したこともない。
私にとっては未知との遭遇です。
しかし、せっかく地元の猟師さんからいただいたものなので、ここは思い切って料理をしてみようではないですか。
というわけで、地元猟師さん直伝、クマ肉料理の仕方。
クマ肉レシピ
クマ肉なんて一生食べるものではないと思っていましたが、夫が1か月ほど前に知り合いから冷凍されたクマ肉をいただいてきました。
ご丁寧に地元猟師さん直伝のレシピメモ付で。
クマ肉なんて、見たこともなければ触ったこともありません。
はっきり言って、臭そうで怖い。
でもね、いただいてきたからには、いただいてやろうじゃないのさ。
人生何事も経験だもの。
「命をいただく」という神聖な気持ちを込めて、クマ肉料理を作ることにしました。
【地元漁師さん直伝クマ肉レシピ】
1.りんご1個を8等分しヘタを取り、クマ肉と一緒に鍋に入れる。
2.料理酒をひたひたに注いで火にかける。(料理酒と水半々でも良い)
3.沸騰し灰汁が出たら、クマ肉とりんごを除いて、汁を全部捨てる。
4.再びクマ肉とりんごを、料理酒で煮る。
5.クマ肉が柔らかくなったら、生姜、にんにく、ごぼう、人参、大根などを入れ、醤油、みりん、砂糖などで味付けをする。
地元猟師さん直伝レシピは、このように書かれていました。
レシピを見る限り、馬肉の煮つけのイメージです。
クマ肉って、馬肉に近いのかな・・・?
クマ肉料理を作る
冷凍庫に入れていたクマ肉は、袋に入れられ紙に包まれ、さらにジップロックの袋に厳重に封印されていました。
いかに獣臭いかってことだよね・・・きっと。
恐る恐る紙を開いてみると・・・
ちゃんと真空パックになった袋に入っていました。
半解凍状態です。
やっぱり見た目は、馬肉色に近いですね。
クマ肉は、ひと口大に切られていたので一安心。
包丁で切らなければならないかと思っていたので、難関ひとつクリアです。
ちなみに半解凍状態のせいか、匂いはほとんどしません。
クマ肉だとわかっているので、かすかに獣っぽい匂いはしますが、臭さはありません。
りんごを投入。
続いて料理酒を入れます。
水は入れませんでした。
どこか獣臭さが払拭できず、クマ肉全身をお酒で清めたかったから。
しかし、このクマ肉は、いったいどこの部分なんだろう。
クマ肉も、バラ肉とかもも肉とかあるんだろうか。
目の前にあるクマ肉は、あまり脂身がないので、もも肉だろうか?
なんて考えていたら怖くなってきたので、これ以上考えないようにします。
10分後。
ぐつぐつと沸騰してきましたが、思っていたよりは灰汁が少な目。
もっと大量に出ると思っていたので、ちょっと拍子抜け。
クマ肉料理を作ったある方のブログをみたら、「クマ肉を煮込んでいるときは、通報されそうなレベルの臭さだった」とありましたので、覚悟をしていましたが、匂いもさほど気にならず。
むしろお酒のアルコール臭が強くて、きっとお酒がクマ肉臭さを消してくれたのだと思われます。
やっぱり煮込むときは、水なし、お酒のみでやったほうがいいと思いました。
煮汁をすべて捨て、クマ肉を水で洗いました。
大きな声では言えませんが・・・
クマ肉を煮ている間に、クマの毛が2~3本浮いてくるんですよ。
か弱い主婦にとっては、ある意味ホラーです。
丁寧に取り除いて、それでも怖くて、いったん水ですべて洗い流したというわけです。
洗ったクマ肉と、さきほど一緒に煮込んだりんご、さらにネギの青い部分と生姜とにんにく。
とどめにローリエを数枚。
家にある思いつく限りの臭み取り食材をすべて投入し、再び料理酒をひたひたにして、圧力鍋で煮込みます。
沸騰したら弱火にして圧力をかけること20分。
その後は、自然に圧力が下がるまで放置。
1時間後、こんな状態となりました。
うん。臭くはありません。生姜とにんにくの香り、そしてローリエの香りも勝っています。
もはや、和風なんだか洋風なんだかわけがわからず、何かの儀式のようです。
クマ肉だけを残し、他はすべて捨てます。
そこに、大根、人参、ごぼうを入れ、醤油と味噌とみりんと砂糖とほんだしで味付け。
さらに生姜の千切りを入れて、コトコト煮汁が少なくなるまで煮込むこと1時間。
そしてクマ肉の煮込みが完成です。
完成するまで半日を要しました。
クマ肉は、臭くもなければ固くもなく、食感はコンビーフに近い感じ。
繊維にそって口の中でほろほろとほぐれる感じです。
馬肉とはちょっと違うし、牛肉のハラミともちょっと違う。
これがクマ肉なのね。
普通に食べられました。
だけど。
娘は、「なんかヤダ」と言って、一口食べておしまい。
私も、料理の過程がわかるだけに、なんとなーく食が進まず。
しかし、夫は「おいしい!」と言って、よく食べました。
私もクマ肉だとわからず、料理として出されたら普通に食べていたでしょう。
なによりクマ肉は一般市場には流通していないのですから、貴重な経験ですよね。
そしてわかったこと。
もしもどこかのお店でクマ肉料理を出しているところがあったなら、そのお店はお客さんに対してとても心を込めて作っている良いお店だということ。
だって、クマ肉料理って臭みを取るための下ごしらえの手間が、とっても時間のかかる料理だとわかったから。
メニューにクマ肉料理があるお店は、きっと丁寧に料理を作るお店にちがいありません。
さて、次男が帰省したら、何も言わずにこの煮込みを出してやりましょう。
果たしてどんな反応があるか、楽しみです。
コメント
そらはなさん、こんにちは!
クマ肉….どう料理したかな?と気になってました。美味しそうに仕上りましたね。
次男さんが食した際のコメント、ブログで記事になるの楽しみにしています。
本年も楽しく、為になる情報ありがとうございます!
乙女座の乙女さんへ♪
ふふふっ。
次男にクマ肉食べてもらいました。
何も言わずに出したのですが、「おいしい!」って。
そのあと、姉一家にも出したのですが、「牛筋肉」という意見が多く、クマ肉だと白状するとみんな驚いていました。
クマ肉は、きちんと下処理をすると、おいしく食べられます。
でも・・・作る側は時間がかかって大変なんですけどね(^-^;
おはようございます。
クマ肉、調理され、食されたのですね。
偉い!そのひとことです。
時にはたじろぎながら、何にでも挑戦されるそらはなさん、私も頑張ろうと背筋が伸びます。
でも、秋田に行ったとき、クマ肉カレー食べられなかったし、クマ肉缶詰を手に取りながら買うのをやめました。
クマ肉にこだわりませんが、思ったことは、どんどんやっていく気持ち大事ですね。くる年も、元気にご活躍を(^^)v
ルイコさんへ♪
クマ肉カレー!注文されたんですか?
秋田に住んでいますが、クマ肉が食べられるお店に入ったことがありません。
おそらく観光客向けなんでしょうね。
クマ肉を料理できたので、今度は鹿でも猪でもなんでも来い!です(^-^;
こんにちは。
手間をかけて作られた熊肉料理。
年の終わりのお料理も、そらはなさんらしく丁寧なお料理ですね(*´∀`*)
私も熊さんは一度も食べたことも見たこともありません。
とっても貴重なお料理ですね。
次男くんの反応、どうだったか教えてくださいね。
今年もそらはなさんのお話で、たくさんお勉強させていただきました。
ありがとうございました(^-^)
(なかなか実行できないところが私だけど)
そして、四季のお話もできてほんと嬉しい♪
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
ご家族皆さま、良いお年をお迎えくださいね。
るり玉さんへ♪
こちらこそ、いつも温かいコメントありがとうございます。
また、劇団四季のお話も楽しかったです。
もっといろいろな劇団四季を観たいのですが、なんせ距離が遠くてね・・・。
東京に住んでいたら、劇団四季貧乏になると思うので、秋田で暮らしているくらいが調度いいのかもしれませんね。
あけましておめでとうございます 私は熊のお刺身を食べたことがあります その時は美味しいなと思って食べました全然臭くなかったですよ 私は鼻が少し鈍いので わからなかったのかもしれませんね 丁寧にお料理されていてすごいなと思いました さすがのそらはなさんです さて私は娘夫婦と同居しているのですが 娘は正社員で働いています 普段の洗濯物は私が 家にいるので全部しているのですが 休みの日は娘にさせています今回の年末年始の休みでも娘は洗濯機で乾燥まで行ってしまうのです ファンヒーターの上に干したり室内に干すという発想がほとんどありません ともかく全部乾燥までです これは節約という観点から考えると著しくもったいない話です でも うるさく言っても効き目がないので諦めることにしました 義父も先日話した通りエアコンを好き放題に使っているので 電気代が何万円かかるかは想像もつきません でも別に生活していけないわけではありません 口うるさく言って 節約するか でもそれも疲れる話ですよね だからいつか娘夫婦が家を建ててこの家を出ている時に渡す 新築の家の贈与を その後減らせば良いと考えることにしました 気休めかもしれませんが11娘の行動を監視したり注意したりするのも嫌なものですお互い ではこの辺で今年もよろしくお願いいたします
このちなさんへ♪
クマのお刺身!!!そんなものまであるんですねー!
娘さんとはいえ、二世帯同居は色々大変ですよね。
結婚して世帯を持ったら、親子といえどもそれぞれのやり方がありますもんね。
視点を切り替えるやり方はとても良いと思いました。
今は光熱費がかかってしまうかもしれませんが、将来の贈与分を減らすと考えたら、このちなさんのお気持ちも少しはすっきりするのではないでしょうか。
お互い、気分良く過ごしたいですもんね。