ようやく春らしい気候となってまいりました。
今年は4月に入っても肌寒い日が続いたため、秋田県内の桜はまだまだツボミのところが多いです。
それを承知で角館の武家屋敷へ行ってきました。
みちのくの小京都と呼ばれる角館武家屋敷通りは、桜の時期になると多くの観光客が訪れるお花見スポットです。
角館武家屋敷
秋田県角館市にある武家屋敷群表通りは、国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けており、文化財として保護されています。
ここは、江戸時代はじめ、佐竹北家の城下町として栄えたところ。
佐竹氏は秋田藩を治めた藩主であり、その分家であった佐竹北家が当主家として角館に配されました。
ちなみに現在の秋田県知事である佐竹敬久(さたけのりひさ)氏は、佐竹北家の末裔21代目にあたります。
角館は、大きな震災に遭わなかったため、今も古色豊かで静かなたたずまいを残した武家屋敷群が並び、みちのくの小京都と呼ばれています。
屋敷を取り囲む黒板塀に、シダレザクラのピンク色はそれはそれはよく映えて、日本さくら名所100選にも選定されています。
が。
4月中旬、シダレザクラはまだピンク色にも色づいていない固いツボミ。
2018年角館のシダレザクラの開花予想は4月22日。
満開となるのが4月26日。
そして桜吹雪となるのが4月30日と予想されているので、今年はゴールデンウィーク前半が最も見ごろとなるのではないでしょうか。
満開となるとこんな感じ。
武家屋敷に貼ってあったポスターでごめんなさい。
お花見がまだの方は、ぜひ!秋田へどうぞ。
”満開は待ってくれない” まさにその通り。
武家屋敷石黒家
角館の武家屋敷と言えば、3,000坪の広大な敷地を誇る青柳家が有名ですが、今回は石黒家へおじゃましました。
角館の武家屋敷の中でも最も古い屋敷であること、実際に座敷に上がって見学することができること、係員が内部の案内・説明をしてくれること、そして今でも石黒家の子孫の方々が実際に住んでいることに興味を惹かれました。
立派な茅葺屋根と樹齢250年を超える大木がすばらしい。
石黒家は、佐竹北家の財務を担当した武士ですが、係員さんの説明は、昔の武士の暮らしぶりがわかり、またこちらの質問にも丁寧に答えていただき、大変興味深かったです。
一枚板で作られた亀の欄間は精工で美しい。
そして隣の部屋から眺めると、壁に亀が影絵のように映っており、遊び心を感じさせてくれます。
昔は、夜の灯りは蝋燭だったので、亀の影絵も蝋燭の灯りでゆらゆら揺れて、さぞかし風情があったことでしょう。
囲炉裏には実際に炭火が入っていました。
小さな炎がゆれていて、これを見ただけでも感動するアラフィフ女です。
今の時期は、石黒家に代々伝わる五月人形が展示されています。
2~3月はお雛様、秋には着物の展示など、季節によって変わるそうです。
部屋の中の随所に施された工夫も聞くことができ、これは入館料400円を払ってでも観る価値のあった石黒家でした。
【秋田角館の武家屋敷 石黒家】
■ 住所: 〒014-0331 秋田県仙北市角館町表町下町1番地
■ TEL: 0187-55-1496 ■FAX: 0187-55-1496
■ 営業時間: 9:00~17:00
■定休日: 年中無休
■ 入館料:おとな400円、こども200円
■ 交通・アクセス:
・車:大曲I.C.(秋田自動車道)から約40分
・電車:角館駅(JRおよび秋田内陸線)から徒歩25分またはタクシーにて5分
■ ホームページ:http://www.hana.or.jp/~bukeishi/
石黒家の庭には、樹齢300年を超えるモミの木もあります。
が、周りの木もみんな大木。
ここまでまっすぐに育つのに、さぞかし維持管理が大変だったことでしょう。
角館でランチは西宮家
さて、角館にはもう一つの武家屋敷通りと呼ばれる場所があります。
町の南側地区にある田町でも、黒板塀や桜を観ることができます。
その中で、5つの蔵を抱える西宮家でランチをいただきました。
西宮家では、蔵ごとにテーマが分かれています。
・米蔵:桜皮細工やお菓子、雑貨などの販売
・北蔵:レストラン
・文庫蔵:文化遺産の展示
・ガッコ蔵:がっこ(漬物)の販売
・前蔵:コミュニティスペース
そして母屋では甘味やお茶が楽しめるようになっています。
北蔵のレストランに入ったのは11時半前。
2組のお客さんがすでにランチを食べていました。
私がいただいたのは、ローストポーク御膳(味噌汁付)1,080円。
お米は秋田県仙北市角館産の減農薬あきたこまち使用。
春の時期は、フキや筍など旬のものも入っての和洋折衷お弁当といった感じ。
友人がたのんだのは、佐竹北家伝承「お狩場焼(おかりばやき)味噌汁・サラダ・ご飯付」1,080円。
佐竹北家の殿様が、鷹狩りに行った際に、近くの農家から野菜を頂き、獲物を現場で焼いて食べたことから「お狩場焼き」と言われていたそうで。
ちなみにお肉は鷹ではありません。
柔らかい若鶏のもも肉を香ばしい山椒味噌で焼いたもの。
殿様の当時の歴史ロマンを感じさせる一品。←そうなのか?
店内は、大正8年に建設された蔵の中に作られた落ち着いた雰囲気で、ゆったりくつろぐことができました。
私たちが食べ終わる頃には、お店の中が満席となりましたので、これが桜の見ごろの時期となれば大混雑でしょうね。
【秋田角館 西宮家】
■住所:秋田県仙北市角館町田町上丁11-1
■TEL:0187-52-2438
■営業:10:00~17:00(年中無休)
■ホームページ:http://nishinomiyake.jp/
武家屋敷のすぐそばには、桧木内川(ひのきないがわ)が流れ、土手には2Kmにも及ぶソメイヨシノが植えられていて、桜の名勝として有名です。
こちらの桜もまだ固いツボミでした。
画像:仙北市HPより
桜が満開となる時期には、近くの駐車場にも車を停めることができないほど大混雑しますが、桜のトンネルは圧巻ですよ。
ゴールデンウィークには、桜吹雪の角館はいかがでしょう。
なお、私が訪れた日はまだ観光客もまばらでしたが、外国人の比率がとても多いことに驚きました。
なぜに桜もまだ咲いていないこの日に、桜の名勝である角館に行ったかと言いますと、大混雑を避けたかったというのもありますが、メインで行きたかった場所が他にあったため。
このあと、御朱印求めて神社に行ってきました。
つづく。
コメント
おはようございます。
桜満開前の角館も、また素敵ですね。
東北地方は雪深い冬に行ってこそ、その土地の暮らしぶりが実感できると、去年二月に角館に行きました(皆には、物好きと笑われましたが)。道路も黒塀も木々も白一色、青柳家を出たときには方向がわからず迷子になりました(*_*;
桧木内川沿いの桜並木も、雪の花が咲いたように白一色。
エアコンもダウンジャケットもコンビニもない時代、雪に覆われたしんしんと寒い家、町。その頃の人たちは、何を食べ何を思い厳しい冬を過ごしていたのでしょう。キリッと気持ちが引き締まった角館でした。ぜひまた行きたいです(^_-)
ルイコさんへ♪
ルイコさんが冬の角館にいらしてくれたなんて、うれしいな♪
とはいえ、私も冬に角館には行かないなぁ・・・(^-^;
だけど冬の角館はモノトーンですてきでしょうね。
秋田に住んでいながら、角館の桜の時期には行ったことがないのですよ。
だってあの混雑は・・・田舎暮らしの私には耐えられません(-_-;)
それでも一見の価値はありますからねー。
満開の桜の角館、いつかは訪ねてみたいものです。
こんばんは。
角館は40年ほど前の夏、訪ねたことがありました。
まだ10代でさらっと見て通りすぎたのであんまり記憶が
定かではありません。
でもそらはなさんのブログを見てまた訪ねてみたくなりました。
桜の咲く武家屋敷いいでしょうね。
ゆきあられさんへ♪
なんと!角館にいらしたことがあるのですね。
若いときの感性と、今とでは全然ちがいますから、ぜひぜひまた角館を訪れてみてください。
さほど広くはない街ですので、散策にはちょうどよいですよ(#^^#)
こんにちは。
角館すてきですね。私はまだ行ったことは無いのですが、写真だけ見たことがあります。
凛とした街だなーと感じました。
そらはなさんの建物内の写真も、昔の武士の方々が行き来されてる様子を想像させますね。
やはり、沢山の人が集まるのか、開け放つと大広間になるのですね。
私は秋田は、友達の結婚式で能代に行ったことがあります。ちょうど初夏だったので、じゅん菜をたくさん食べました。次の日に青森に行き、奥入瀬渓流と十和田湖を観光しました。
夜行列車に乗るため大館に戻り、そこから帰路に着きました。
樺細工の茶筒を自分のお土産に買いました。最後に大館で、夕食用に駅弁の鶏めしを買いました。今まで食べた駅弁の中で、ナンバーワン☝️ですね。
比内地鶏の出汁が染み込んだご飯。また食べたいと思ってます。
ともさんへ♪
友達の結婚式で秋田にいらしたことがあるんですか!
ということは、そのお友達、秋田にお嫁にきたのでしょうか。
なんだか縁がありますねー。
奥入瀬渓流と十和田湖は、秋の紅葉の時期も素敵ですが、夏の青々とした緑の時期も好きです。
大館の鶏めしは花膳さんですねー。
ご飯がほんのり甘くておいしいですよね(#^^#)
友達は能代の人です。ご主人がご養子になられました。
というわけで、私もそらはなさんにご縁を感じてまーす。
ともさんへ♪
お友達が能代の方ですか?
学生時代のお友達とか?
そんなご縁もあるんですねー。びっくりです。