2年前、地植えのラベンダーを移植しました。
ラベンダーは3年以上経つと株も大きくなるため、移植するとダメージが大きく失敗しやすくなると言います。
それでも移植しました。
ダメ元でやってみました。
そしてラベンダーはちゃんと根付き、今年は3度も花を咲かせました。
ラベンダーの移植が難しいとされるわけ
ラベンダーを移植するには、花が咲き終わってからになります。
たいていの植物は、花が終わって秋以降の寒い季節になると、休眠期となるからです。
しかし、地植えの3年以上経つラベンダーは、移植が難しい。
なぜなら、ラベンダーの根は直根性であり、太くてまっすぐな根っこが地中深く伸びているからなんです。
しかも、我が家にあるラベンダーは、3年どころか10年以上のシロモノで、木質化していました。
だから、ラベンダーを別の場所に移すなんて無理だと思っていました。
ところが、庭木の剪定にきた造園業者の方に聞いてみると、
「ラベンダーの移植?できるよ!」
と、いとも簡単に答えるではないですか。
もちろんプロの手に委ねたら、丁寧な作業で地中深く伸びる根っこも切断することなく掘り起こしてくれるんでしょうけれど、素人の私には無理かもしれません。
でも、やってみよう!
ダメだったらその時はその時。
自分のうちの庭だもの。
自分の好きなようにやってみることにしました。
それが、2年前の10月のことでした。
ラベンダー移植後
ラベンダーを掘り起こす作業は、思っていたより簡単でした。
しかし、根気のない私は深く掘り下げることをすぐに断念してしまい、結果、ラベンダーの太くて長い根っこを切断してしまいました。
それでも、そのラベンダーを移植しました。
2018年10月撮影 ラベンダー移植後
移植した場所は、バラが植えられている花壇の中。
今まで植えられていた場所は、ポツンと変な場所にあって、なかなか目が行き届かない場所でもあったので、私はラベンダーの花摘みや剪定をするということをまるでやっていませんでした。
2018年10月 ラベンダー移植後1週間
今度は花壇の中に移植したので、これまで以上に手をかけられるはずです。
根っこを切断してしまったので、ドキドキしながら見守りました。
2019年3月 ラベンダー
そうして冬を越しましたが、翌年の春のラベンダーは、恐ろしく顔色の悪い灰色の葉っぱで縮れていました。
あーあ。
移植は失敗に終わりました。
ラベンダーの移植は成功
ところが、4月を過ぎて次第に気温が上昇してくると、ラベンダーの葉っぱに緑色が蘇ってきました。
私はこれまでラベンダーをちゃんと観察したことがなかったので、冬に葉っぱがどんな様子になっているかなんて、見たこともなければ想像したこともありませんでした。
だから、枯れたと思っていたラベンダーはちゃんと生きていたんです。
イングリッシュ系のラベンダーは、冬になると葉っぱが灰色になりますが、春にはちゃんと復活するんです。
そしてラベンダーは春の訪れとともに、新たな芽を息吹き出しました。
植物の萌える姿は、なんて眩しく美しいのでしょう。
この瞬間をこれまで見逃していたなんて、本当に残念でなりません。
ラベンダーは移植を嫌うというけれど、直根性のまっすぐに伸びる根っこを途中で切断してしまっても、周囲の網状根っこががんばってくれたのでしょうね、きっと。
ラベンダーは3度咲きする
イングリッシュラベンダーは、冬の寒さにも強く、花が咲いたら収穫をかねて切り戻しをすると、秋にはまた花を咲かせ、1年で2度楽しめる花です。
そんなことを知ったのも、花壇に移植しマメに手をかけるようになってから。
2020年6月 ラベンダー
6月に一斉に花を咲かせたラベンダーは、すべて摘み取ってドライフラワーにしました。
2020年8月 ラベンダー
すると8月末には、再び花が咲き始めました。
2度咲きのラベンダーもすべて摘み取ってドライフラワーにしました。
2020年10月 ラベンダー
すると10月になってから再再度、花が咲き始めました。
なんと3度咲きです。
植物って、手をかけた分だけ応えてくれるんですね。
3年前までは、ほったらかしにしていたラベンダー。
剪定も花摘みもしたことがなかった私の、その時の夢は「ラベンダーでドライフラワーをつくること」でした。
今年は、3度もその夢が実現しました。
*この記事は2019年4月にアップしたものを加筆修正しました。
コメント